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Javaで学ぶ魔法入門  作者: つむらてんほ
第四章 イザリー成長編
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試合前夜②

「おまたせーこれ、約束の報酬ね。お姉さんエール(お酒)4つ!、いや5つ!盛り合わせは4つでいいや!」

 ”†きらめき†(ベッキーたち)”がやってきて、ジョージと同じテーブルに座り、ベーブ()の入った袋をジョージの前に置きながら、ウェイトレスに注文を入れた。

 ジョージは相手を疑っているようで気分が良くないだろうという日本人(前世)の思考から、”†きらめき†”に断ってから袋の中身を確認するが、

「報酬はその場で確認するのが常識だよ」

と、また一つこの世界の常識を教えられる。


 報酬はジョージが予想した金額と異なっていた。

 少ないのではない、想定より2割も多かったのだ。

「なあこれなんだg「多めにイロをつけといた」」

「ジョージさん、”†きらめき†(パーティ)”メンバーにはなってくれないだろうけれど、また臨時で助けをお願いするかも知れないから、そのときはよろしくって意味もこめて、ちょっと多めにさせて貰った。迷惑だった?」

「いや、ありがたく受け取っておく。俺の方も勉強になって助かった。また何かあったら声をかけてくれ」

 バッキーの説明に対してジョージが返した言葉は社交辞令ではない。


 普段ジョージはイザリーとパーティを組んでいるが、イザリーは戦闘の役には立たないため、実質ソロで狩りをしている。

 おかげで連携や合図のような、パーティ戦に関する基礎知識(常識)を知らない。

 またその経緯からモンスターに関する基礎知識や、先ほどの報酬の件もそうだが、冒険者に関する基礎知識も危うい。

 ”†きらめき†”は三人とも教えたがりという性格のパーティで、そういった基礎知識を教えてくれたため、ジョージが得られたものは大きかったのだ。

 それに何より、”†きらめき†”は非常に気持ちの良いパーティであった。

 戦闘中でなければボケるベッキーとポッキーに突っ込むバッキーという漫才のようなトリオは見ていて楽しいし、戦闘となれば実力は充分。

 ベッキーに女っ気(色気)がないおかげでジョージが緊張せずに済むというのも大きい。


「お待たせしましたー」

 ウェイトレスが中央に唐揚げ、フライドポテト、フライドオニオン、ナッツ、チーズというツマミをサラダの上に載せた盛り合わせ…………揚げ物が多いのは冒険者用の酒場だからだろう…………を、4人の前にはエールを置いていく。

 慣れたもので、余った1杯もジョージの右隣の空席に置く。

「そろそろ戻ってくると思うけど、イザリーちゃん来る前に練習のかんぱーい!」

「かんぱーい!」

 ベッキーの音頭で4人はエールを呷った。

「かーうめー。冒険の後のこの一杯のために僕は冒険するんだな」

 ポッキーが金属鎧(プレートアーマー)の上から腹をさすっておどけてみせる。

「ミウラーさま、おまたせしましたぁ」

 ちょうどそのとき、タイミングが良いの悪いのか、フリントに連れられて、へろへろになったイザリーが酒場に顔を出した。

 イザリーの服装もまた和ではない。

 シャツの上にソフトレザーアーマー、膝丈のこれまたソフトレザーのスカートの下にタイツと、動きやすさを失わないまま防御力を持たせた軽戦士風の出で立ちである。

 ただし、ソフトレザーは買って一週間も経っていないにも関わらず、傷だらけだった。

「イザリー今日も頑張ったな。フリントも飲んでいくか?席は空いてるぞ?」

「ばっきゃろ、俺は公務(・・・)だっての。ちょっと報告してから出直すよ。イザリー嬢は確かに届けたからな。じゃあ!」

「今日もありがとうございました!また後で!」

 それにイザリーが頭を下げる。

 軽く片手を振って、酒場を出ていくフリントだった。


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