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第49話 魔剣祭22

俺が声を掛けるとジュナは俺と目を合わせず「久しぶり」と小さい声で言った。

どうやら恥ずかしがりやはまだ治っていないらしい。

さっき戦った時は堂々としていたが、戦闘中以外は弱々しく感じる。


何を話すか迷ったが、俺達には共通の話題がある。


「さっきの戦い見てたぞ。あのファイヤーボールを対処した時は驚いた。」


あくまで第3者視点で語る。

さっきの試合でジュナと戦った相手はノア・ルクレアではなくカリス・エリックだ。


「あはは、結局負けたけどね。そういえば、ノアは出場するの?」


「いや、俺は校内選で負けたからな。今回はシエラの応援だ。」


実際には校内選に出場していないがここは出場したが負けたという事にしておいた方が良さそうだ。


「ごめん。」


「いや、別に何とも思ってないから気にするな。」


「分かった。それよりもノアの学校のカリス・エリックさん強いね。」


「ああ、なんか転校生らしいからあまり知らないが、理事長の推薦らしいから魔法の実力は本物だな」


「そうだね。手も足も出なかったよ」


苦笑いをするジュナに少し申し訳なくなる。


ほどなくして、ある人物が豪快に救護室の扉を開けた。

まるで怪我人が居る部屋だという事を理解していないように。


「見舞いに来たぞ、ジュナ」


その人物はジュナと同じく俺と魔物討伐で共闘した人物。

マルク・アーゼン、剣士学院3年Sクラス1位の実力者。


「って、ノアもいるのか。久しぶりだな」


「久しぶり」


俺とマルクは握手を交わしお互いに再開を喜ぶ。

それとほぼ同タイミングでシエラも救護室へやってきた。


これで、魔物討伐で共闘した全員が偶然にも揃った。



4人で積もる話をして、話題はジュナとカリス・エリックの戦いになっている。

俺としてはこの話題はあまりしたくなかったが、流れがそうなったのだから仕方ない。


「お前らの学園のカリス・エリックはどうなってんだよ。あんな奴、俺でも勝てるか怪しいぞ」


「そうね、私もあまりよく分かっていないわ。この前転校してきたらしいけど、一度も見たこと無いし。と言うか仮面を付けてるから顔分かんない」


カリス・エリックの話を少し逸らすために俺はジュナの剣技について触れる。


「あいつの魔法のすごかったけど、ジュナの剣技が印象に残ってるな。いつあんな事出来るようになったんだ?」


「あれは、素振りの成果かな?」


自分でもなぜあんなことが出来たのか分かっていない様子だ。


「そうだな。ジュナは魔物討伐以降、毎日素振りを頑張っていたからな。」


毎日欠かさず素振りか。

努力と言う面では俺よりも格段に上だろうな。


「ところで、マルクの出番はいつなんだ?」


「俺はDチームだから明日だな。と言うか、シエラはBチームだろ。」


そう、今日はABのチームが試合を行い明日CDチームが試合を行う。ちなみに各チームの決勝戦も明日行われる。そして、明後日に各チームの優勝した選手がトーナメント方式で試合をして、優勝者を決める。


先ほどAチームの試合が終わり、今はBチームが試合をしている。


「そうね。私の初戦の相手は霞月学園だったかしら?勝ったらアルディア学園が相手ね。」


アルディア学園。

この大会で不正をしている学園だ。

それに、2代目世界最強の剣士が在籍しているという。


シエラの相手が不正行為をしているとなると、対処してやりたいが今魔道具を壊しに行くと俺がやったとセリアにばれてしまう可能性がある。


「アルディア学園か。ここだけの話、あいつら不正してないか?」


大きな声で話せる内容でないためマルクは小声で俺たちにそんなことを言って来た。


「確かに、なんか不自然よね。」


「わ、私もそう思います」


どうやら、3人とも同意見らしい。

まあ、ある程度実力がある者から見ればアルディア学園の生徒の試合の不自然さに気づくことも必然だろう。

ただ、気づいたとしてもこの3人にはどうしようも出来ない問題であるが。


「まあ、そんなこと考えてもシエラのやることは勝つだけだ。」


「そうだな。応援してるぞ」


「私も応援してる」


俺たちのエールを受け止めたのかシエラは気を引き締めた。


一応ジュナは怪我人であるため俺たちは救護室を後にした。


そのあと、マルクとも別れ俺とシエラは2人になった。


考えればシエラとは3日ぶりか?


「ねえ、一つ聞いていい?」


「ああ、答えるかは分からないが」


その返答に不満を持ったのか俺を鋭い目つきで睨んできた。


「分かった。なんでも答える」


「じゃあ、カリス・エリックってノアだったりする?」


その質問に驚いたが、一応理由を聞いておこう。


「何故、そう思う?」


「理由はたくさんあるけど、最大の理由はあの強さね。ジュナを圧倒してるし、アルディア学園のあの生徒だって決して弱いわけじゃない。こんなことが出来るのはノアくらいしか思えないのよね。」


かなり鋭い指摘に唾を飲み込む。

まあ、別にばらしてもいいか。

シエラに報告していない理由はシエラのモチベーションを下げさせないためだったが、ここで内緒にしていては逆にシエラのモチベーションを下げかねない。


「そうだ。学園長に頼まれて出場することになった」







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