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第20話 魔物討伐9

魔族との戦闘を終え翌日の朝になり俺たち学生組はガビルのもとに向かう。


「あー、朝からあいつの顔を見なきゃいけないなんて憂鬱だわ」


シエラが俺にしか聞こえないほどの声量で愚痴を漏らす。

アイツというのはきっとガビルの事だろう。

どうやらシエラはガビルのことをあまりよく思っていないらしい。

そんなシエラを見て俺は一つの朗報を伝えることにする。


「まあ、そういうな。今日でガビルの顔を見るのは最後だと思うぞ」


「え、なんで?」


シエラは驚きの表情を俺に見せる。


「この森に魔物が侵攻してきた原因はおそらくあの魔族が原因だ。だから俺が魔族を倒したことにより魔物の進行は止まっている。現に今、俺の探知魔法には魔物の反応が無い」


「てことは学院に帰れるってこと?」


「そういう事だ」


そんなことを話しているうちにガビルの居るテントに到着した。


「お前ら、良い話と悪い話どっちから聞きたい?」


ガビルのもとに到着すると唐突によくわからない質問をしてきた。


「良い話からお願いします。」


この手の質問の返答には性格が出るがマルクは前者を選んだようだ。


「良い話というのは昨日の夜、突然魔物の侵攻が止まったことだ。やっとこの激務から解放される。」


そんなことを言いながらガビルは喜んでいる。

なんか、俺たちよりも喜んでないか?


「で、悪い話と言いうのは」


マルクが恐る恐る聞いた。


「それはだな、昨日お前らがゴーレムを討伐したという虚偽の報告をしただろ。それを軍隊長に報告させてもらった。この後、全員で本拠点に戻るがお前らは虚偽の報告をしたということで罰が待っているだろうな」


ガビルは余程俺たちのことが気に入らないのかこの話の最中にも笑みを見せてくる。

俺がふとシエラの方を見てみると今にも怒りが爆発しそうな顔をしている。


「大丈夫だ。俺の知っている軍隊長は根拠の無いことで罰を与えたりしない。きっと何かしらの方法で俺たちの無実を証明してくれるはずだ。」


小声でシエラに伝えると少しだけ怒りが収まったような気がした。

マルクとジュナを見ると罰を気にしていないのかはたまたこのような理不尽な事態に慣れているのかは定かではないが普段の表情でガビルの目を見ている。



本拠地に到着すると早速俺たちは軍隊長のもとに呼ばれた。


「失礼します」


軍隊長の部屋に入るとそこには軍隊長はもちろん副隊長とガビルの姿があった。

このメンバーということはきっと虚偽報告の事だろう。

マルクとジュナもさすがに顔がこわばっている。

数秒の沈黙の後それを打ち破るかのように軍隊長が声を上げた。


「まず、今回の魔物討伐はご苦労だった。本来なら1年ほどお前らにはここで魔物討伐してもらう予定だったが、聞いての通り突然魔物の侵攻が止まり一時的ではあるが危機は去った。今日中には学園に帰れるように手配してある。」


お礼を言っているはずの軍隊長の目はお礼を言っている人の目とは思えないほど俺たちを睨んでいる。


「だが、お前たちは虚偽の報告をしたという疑いが掛かっている。軍での虚偽報告は重罪だ。お前らに最後のチャンスをやる、本当にゴーレムを討伐したのか?」


この軍隊長の迫力のせいか、誰も口を開こうとしない。

いや、正確に言えば口を開けない。

本当に自分たちで討伐したのだからそういえばいいのに。

仕方が無いので俺が発言することにする。


「はい。4人で協力してゴーレムを討伐しました。嘘はついていません。」


俺がそういうと軍隊長は副隊長に意見を求める。


「副隊長はどう思う?」


「そうですね、学生4人でゴーレムを倒したとは思えません」


副隊長のこの発言によりマルクは唇を噛みしめる。


「ですが、この子たちが嘘をついているとも思えません。ですからこの子たちの実力を試すなんてどうでしょう。」


「いい考えだ。お前ら今からガビル隊の兵士10人と摸擬戦をしてもらう。ガビルもそれでいいな。」


「私はそれでいいですが流石に私の部下10人と学生4人が戦っても勝負にならないかと」


「いや、お前の部隊の兵士は10人がかりでないとゴーレムを倒せないだろ。こいつらが本当にゴーレムを倒したというなら良い勝負になると思うぞ。副隊長、模擬線の用意をしてくれ。お前らもすぐに始めるから準備をしておけ」


俺たちが嘘をついているか否かはこの勝敗に掛かっているわけか。

まあ、俺の見立てだと俺が適度にフォローをするだけで勝てると思うが。


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