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第12話 魔物討伐1

部屋に入るとすでにレインが帰って来ていた。


「お帰りノア」


「ただいま」


レインの傷はほとんど治っていてすっかり元気になっていた。

俺の応急処置のおかげもあるだろうがこの学院の治癒魔術士は本当に優秀だ。

俺がベッドで横になろうとした瞬間レインが話しかけてきた。


「ねえ、ノア一つ聞いてもいいかな。」


「もちろん」


「ロイドから聞いたんだけどノアが倒れてる僕を見つけて指定の位置まで運んでくれたんだよね?」


「ああ、そうだ」


「それで僕、指定の位置付近でAクラスの生徒に持ってた魔法石を全部奪われたはずなんだけどなぜか試験に合格できたんだ。ノアが僕の分のポイントを集めてくれたの?」


「確かに俺も気になってたんだ。どうなんだ、ノア」


ロイドも興味深々だ。

さて、どうしたものか。

真実を話すわけにもいかないし。


「そうだ。俺がレインの分のポイントを集めた。まあ、集めたというよりSクラスに知り合いがいたからそいつに頼んで黒色の魔法石(20ポイント)を譲ってもらっただけだ。」


「なるほど。そういうことだったのか。僕はてっきりノアが実はSクラス並みの実力者だと思ったよ。」


良かった、うまくごまかせたみたいだ。


「それよりノアにSクラスの知り合いがいたんだな。」


「確かに。ノアってまさか貴族だったりする?」


「いや、俺はいたって普通の家系だ。」


実際に俺の両親は貴族でもなんでもなく魔法の才能も普通くらいの人だ。

俺は突然変異でもしたのだろうか。


「そのノアの知り合いのSクラスの人にお礼をしたいんだけど、大丈夫かな。」


「ああ、大丈夫だと思うぞ。優しい奴だし。」


シエラに前もって行っとけば口裏を合わせてくれるだろう。

困ったことがあったら助けてくれるって言ってたし。

まさに今がその時だ。


その後も俺とレインとロイドはいろんなことを話して自然と眠りについた。



一週間後

いつも通り俺とロイドとレインで登校しているときのことだった。


「ノア、ちょっといいか」


前方から担任のクラウスがやってきた。


「何でしょう?」


「単刀直入に聞く、お前何かしたか」


なぜか胸騒ぎがする。

何もしてないはずだ。たぶん。


「何もしてないと思いますけど。」


「そうか、よかった。とりあえず校長先生からの呼び出しだ。急いで校長室に行け。」


なぜだ、本当に何かやらかした記憶はない。

強いて言えば入試の時に不正をしたことくらいか。


「ノア、お前が退学になっても俺たちはずっと友達だからな。」


「うん。君が何をしても友達だよ。」


ロイドとレインは俺が退学になる前提で話をしている。


「おい、お前ら俺はまだ退学と決まったわけじゃないぞ。」


クラウス先生に至っては泣いている。


「まあ、とりあえず行ってくる」


俺はその場から逃げるように校長室へと向かった。


「失礼します。」


校長室に入るとそこには校長とシエラがいた。

なぜシエラもいるんだ?

いや、そんなことよりこの部屋に入った時から思っていたが校長の魔力量が人間の域を超えている。

単純な魔力量なら師匠と同等くらいか。いや、師匠よりかは少ないな。

まさか俺と師匠以外でここまで魔力量が多い人間がいるとは世界は広いな。


「ようやく来たか。早速だがシエラとノア、お前たち2人には今から国の軍隊の援軍に行ってもらう。具体的には今現在進行中の魔物の討伐だ。お前たちは学院から出ることが無いから知らないと思うが最近、世界最強の魔術師が行方不明で魔物の進行を止めるのに苦労しているそうだ。だから魔法学院から実力者を数名送らなければならないんだ。」


なるほど、今俺は行方不明になっているのか。


「先生、実力者を選んでいるのならなぜ俺が選ばれているんですか?自慢じゃないが俺はEクラスですよ。」


俺がそう言うと校長の口角が少し上がったような気がした。


「実は私は君たちの特別試験を密かに見学していたんだ。ノア、私はなぜ君が実力を隠しているかは知らないが君とシエラの戦いを見て君はSクラス1位と互角に渡り合える実力を持ってると私は思っている。よって君を選んだ。」


見られていたのか。かなり警戒していたんだけどな。


「私からも質問いいですか?」


「いいぞ。何でも聞いてくれ」


「では、なぜランキング1位と2位ではなく3位の私が選ばれたのでしょうか」


「いい質問だね。実は昨日の時点で1位と2位を誘ったんだけどね、断られてしまったよ。あの子たちは気難しい性格をしているからね。だから3位の君を選んだ。」


「ちなみに期間はどのくらいですか」


「そうだね、1年くらいだと思うよ。」


1年か長すぎる。1年過ぎたらレインとロイドは俺のことを覚えているだろうか。


「すみません、俺はお断りします。さすがに1年は長すぎるので」


「私もお断りします」


俺とシエラは1年と聞いてやる気がなくなった。


「シエラ、確か君はこの学院を1位で卒業しようとしているね。もしこの話を引き受けてくれたら私からの評価はかなり高くなると思ってもらって構わない。校長の評価はかなり重要だぞ」


「行きます」


シエラは即答した。よっぽどこの学院を1位で卒業したいのだろう。


「ノア、少し耳を貸してくれ。」


俺は校長の口元に耳を近づけた。


「もしこの話を引き受けなければ私は君が入試の時に不正したことを見過ごせなくなってしまう。」


「ありがたく引き受けさせていただきます」


俺は即答した。


「それと期間が1年とは言ったが君たちが魔物の長を倒せば魔物は進行をやめるはずだ。そうすれば早く帰れるよ。じゃあ、すぐに準備してね。馬車は校門に用意してあるから。」


こうして俺とシエラは援軍として魔物の討伐をすることになった。


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