10 準備。そして・・
胎児生活の終わりが見えた
産まれる時は魔石もっておきたい
おはようミク。
『おはようございます。マスター』
状況報告よろしく。
『はい。マスター。 マスターの肉体の発育は順調の様です。母体には特変なし。魔石の移動に関しては秒速1センチの思念による移動と、他に15秒毎に10センチの魔力による転移が可能になりました。報告は以上です』
おぉ!移動だけじゃなく転位も出来るのか!流石だミク。偉いぞ。
『はい。マスター。お褒めに預かり恐縮です』
それはそうと、ミクは魔石の形や色は変えられないか?
『はい。マスター。時間を頂ければ出来ると思われます』
では、その時間とは産まれるまでには間に合いそうか?
『出産までの時間と、どのように変化させるかにもよります』
それはそうだな。んー。
例えば、平らで透明にするとなるとどうだ?
『はい。マスター。試算では30日程度の予測です』
そうか産まれるまで、日にちも無いようだし、それはやめておくか。
となると、だ。 色は黒で形は球体だとどうだ?
『それならば、今とさほど大きな変化はない為、2日もあれば問題なく出来るかと思われます』
ふむ。ではやってくれ。
『了解いたしました。マスター』
では寝るか。
『おやすみなさい。マスター』
__ 数日後 __
うん。ミクの魔石も俺の手に収まるサイズにも変更できたし、黒い球体の石以外には見えないな。
後は、産まれる時に出来るだけ離さないように俺がするのと、ミクにも出来る限り俺の手の中に納まっているように指示しているし、とりあえずは出産に対しては万全に準備が出来たと言えるかな。
言葉の解析や魔力庫もいい感じだし。あとできる事は・・・
おや?何か母体の雰囲気が変わってきた気がする。それに何か押されてると言うかなんというか。
それに母親の苦しんでいる様な声も聞こえるぞ?
『マスター。陣痛が始まったようです。予定通り魔力の移送を中止し、今後の状況をデータとして保存します』
了解した。では、予定通り頼むぞ!
『了解しました。マスター』
あぁ・・。痛いし苦しいし!なんだってんだよ!
っ!くっそ!つらいし不安だし!!
『マスター。陣痛の間隔が短くなってきております』
わかってるよ!んな事!!
くぅああああああ!!!
「おぎゃあ!ほぎゃあ!んぎゃあ!!」
!!!!!!!!!!!!!!