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解説
【足音】の解説
見回りの看護師は語り手の部屋のドアを開けて
『同室の方、寝ていらっしゃるんで静かにですよ』
と誰かを連れてきて部屋の中に静かに入るように促している
しかし、そのあと看護師が戻る時に
『来たときとまったく同じように、
看護師の足音が遠退いていった』
とある
つまり
病室に来るときの足音と病室を去るときの足音が
共に一人分だけだったということ
誰かを連れてきて部屋の中に静かに入るように促しているのに
なぜ来る時の足音も一人分だけだったのか?
『ん…?この部屋って…』
と最後に語り手が気づいたのは、
「語り手のいる部屋には今は語り手しか入院していない」
ということ
看護師は深夜に一体何を連れてきたのだろうか…
そして本当に看護婦だったのだろうか…