BFS概要
BFS……バイオ・フィードバック・システムについて
BFS……バイオ・フィードバック・システムは、ifに用いられる操縦システムであり、グリップやペダルを用いて操縦するのではなく、操縦者の思うままに機体が追従するシステムを示す。
これによりif操縦の簡略化、突発自体における直感、瞬間的対応が可能になる。が、問題点も多く操縦者の適正に大きく性能が左右されることや、感情の異様な昂ぶりが生じるという報告もある。そもそもなぜそのような操縦ができるのか明らかになっていないことに加え、BFSを構成する周辺部品には整備士であっても触れてはならない、解放厳禁が義務付けられている。
BFSは10代20代の操縦者しかまともに使うことが出来ず、20代後半30代になるとぴくりとも動かないことが殆どである。原因は判明しておらず、今のところ「常識に囚われない柔軟な感覚の持ち主、すなわち子どもにしか使えない」というように言われているが完全な後付けであり、未だに要因は不明。
また、操縦中にヒステリーのような精神状態を引き起こし、指揮系統を逸脱した行動を取ったなどの問題もあり、単体で見れば戦力的優位でも大きな作戦単位に挟みづらいなど運用上の問題も多い。
また、適正上子どもが戦闘参加することが多く、倫理面でも波紋を呼ぶシステムではある。
が、戦時中の人員不足……特に戦闘員は常に不足しがちで、それらを短期間の訓練でif戦闘員とできるBFSは第二次if戦争で重宝されることになる。
開発経緯
BFSはロウフィード・コーポレーション傘下の研究機関が開発し、AGSが最初に運用した。
BFSが実際の戦場で使われたのは2068年、つまり第一次if戦争時だが、かなり後期に戦場に出された。これは対Fisというよりもその先、大戦後にAGSが優位に立てるよう実戦テストを行った、という側面がある。
そもそもBFSのきっかけは2032年での出来事にある。当時アメリカの調査団が遺跡調査を行っていたところ、現存する遺跡にまだ空間があることを突き止め、密かに調査を行った。
そこで発見されたのが30cm四方の立方体で、そのままキューブと呼ばれるようになる。
調査の結果、キューブ内部には微弱ながらエネルギー反応が見られ、それも尽きることなく発生と消失を繰り返す永久機関のようなものだった。エネルギー問題に悩むアメリカはこの事実を隠蔽、自国の利益のため独自に研究を行った。しかし成果はなく、研究は続くが徐々に費用は減っていった。そうしている内に宇宙開発が本格化しアメリカとしてはそればかりに構っているわけにはいかず研究は忘れられつつあった。
そこから月日が経ち民事戦争が終結した2056年、各国は完全に形骸化し、アメリカもロウフィード・コーポレーションに吸収された。それによりキューブの所在や研究情報もロウフィード・コーポレーションが引き継ぐことになる。しかしロウフィード・コーポレーションが引き継いだのはそれだけではなく、多忙な企業は大して重要視せずにそのまま放置した。
しかし、宇宙空間でも遺跡と思われる建造物が発見され、キューブが発掘されるようになるとロウフィード・コーポレーションはそれの独占を優先して行った。
キューブの確保だけ行い、研究はしなかったロウフィード・コーポレーションだが、それが覆されたのが2066年、ifを用いた本社襲撃事件を受けた後である。
ifは当時から稼働時間に問題があり、この事件もその弱点がなければおそらく本社を守りきれなかっただろうと言われている。
その事を襲撃されたロウフィード・コーポレーションはどこよりも把握し、キューブのエネルギーを有効活用できないかと実験チームが組まれ、研究が始まった。
2066・襲撃事件後
キューブ側を改良するのは難しいと判断し、まずifとキューブの組み合わせを模索してみるが、これが予想外の結果を生み出す。今まで何の反応もなかったキューブが強い反応を示し、エネルギー総量は微弱なものの動力の補助程度は可能だろうという結果がでる。
どうやら、操縦席周辺、それも機体操縦系の機器に近い方が反応が強い事が判明し、接続を行ってみた所事故が発生、操縦者がパニック状態に陥り、実験ブースにて暴走してしまう。
実験を他企業に知られるわけにはいかないと判断し、緊急措置を実行。ブースごと爆破し事なきを得る。
残されたデータから、どうやら操縦者は通常操作を行わずに機体操作をしていたという事実と、何らかの精神作用から重大なパニックを引き起こしたということが分かった。
エネルギー源としての利用は難しいが、或いは新しい操縦系統の確立ができるかもしれない。そう考えた実験チームは緊急シャットダウンを備えたifを用意し、どう接続すれば望んだ効果が得られるか、様々な試みが行われた。
2067・if戦争
原理は分からないが、10代・20代しか所定の効果が発揮できないと分かる。
また、キューブを接続する位置は定まったが、相変わらず精神作用が大きく、兵器として使うのは難しい状態だった。そこでキューブへ接続する配線量を上下させる方向で実験が続く。
2068・if戦争後期
配線量も決まり、主戦場ではない安全確保された領域で実戦テストも行われ始める。この頃からBFSという名称も使われ始めた。
まだロウフィード・コーポレーションの独占状態だったが実験チームが情報をルディーナに流し、結果、両陣営にBFS技術が広まってしまう。
2069・第二次if戦争
ロウフィード・コーポレーション、ルディーナ両陣営の対立が始まり、BFSも正式装備として実装されることになる。
まだ未知数であるBFSがある程度普及した背景として、第一次if戦争からまだ日数が経っていない状態で次の戦争が始まってしまったため、操縦兵不足は大きな問題であり、それを緩和してくれるBFSの存在は両陣営にとって重宝されるものとなった。
※BFSはifにしか適用されない。人型であることに意味があるのかもしれないという説はあるが、要因は不明。