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群青、行く春。  作者: クサナギカナデ
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結局なにも見つけられないまま三年が経とうとしている。

 ここに来たのは綾が誘ってくれたからだし、特別な思い入れなんてものはない。

 それでもこの三年間は悪いものでもなかったなと思う。

 

 とはいえもう決めないといけない時期が来ている。

 このまま、先伸ばしにしてしまうのであれば学生をつづければいいだけだけど、

 そんなことをしても何も見つからないだろうことは分かっている。、

 

 みんなと同じ流れにのってしまえば、きっと生きていけてはいけるのだろう。

 社会もそれを望んでいる。マニュアルどうりに動いて、みんなで嘘を付き合って

 そんな歪な中で僕はやっていけるだろうか? 

 

 

「虎ちゃん、好きだよ。」


 いつもの帰り道、綾に告白された。

 綾の気持ちは分かっているつもりだったが、こんなタイミングで言われるとはさすがに考えていなかった。

 でもきっと今が最適だったんだろうなと思う。

 

「綾、俺は何もしてあげられないよ。

 綾にはいろんなものを貰ってばっかりで、何も返せそうにない。

 こんなどうしようもない俺でいいのかい? 」

 

「いいよ。理由なんて、虎ちゃんってだけで十分なんだよ、私には。

 虎ちゃんは何もないなんていうけれど、そんなことはない。

 虎ちゃんが隣にいてくれるだけで私はどれほど強くなれるか、どれだけ自分のことを誇れるのか

 世界一、宇宙一、好きな人に受け入れてもらえる、それがどんなにうれしいことか。

 だから私のそばにいてください」

 

 

 

 そこまで言われてしまった僕には、未来のことを考えるしかなくなってしまった。

 だから考えてみるこれからの二人のことを、ほんの少しだけ。

 

 

 


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