ついかのおわり:駄菓子屋で買った花火を夜にやるのは楽しいね
夏の夜の子供の楽しみといえば花火である。
爆竹やかんしゃく玉は一年中売られているが、手で持って火花を楽しむ花火はやはり夏の風物詩だ。
「どれを買おうかな」
「いっぱい種類があるから迷うよね」
この頃の花火は袋入り花火セットもあったが、箱の中にそのまま一つずつバラ売りで置かれているもののほうが多く、線香花火や手持ち花火、銃の形をした光線銃花火、糸を持って吊るす回転花火や鳥籠花火、地面に置く吹き出し花火にパラシュート花火やロケット花火、日をつけて投げるとくるくる回るねずみ花火、丸型の火薬に火をつけるとニョロニョロとヘビのように煙が出てきて伸びるヘビ玉花火と行った花火を買い、みんなで集まって、それを楽しんだ。
「どっちが長く保つか競争だよ」
「うん、負けないよ!」
夏にお駄菓子屋の棚はにカラフルな駄菓子と一緒にカラフルなバラ売りの花火が並んでいるのを不思議と思わない魅力がそこにはあったのだ。
地面に刺したロケット花火に火をつけるとヒューという音とともに、ロケットのように高く飛んで行って空中で「パン!!!」と爆発する様子を見るのもなぜだか楽しいものだったのだ。
そして利根川の土手で行われる大きな打ち上げ花火や仕掛け花火に負けず劣らすそういった花火は心に残るのである。
というわけで追加のお話もここで終わらせていただきます。
ご愛読いただきありがとうございました。




