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ついかそのじゅうなな:着る服が厚くなったほうが銀玉鉄砲の打ち合いは痛くなくて楽しい

「あ、新しい銀玉鉄砲だ」


「あ、ほんとだ、でも300円もするんだ」


「ちょっと高いね」


 このころの小学生の300円は結構高い。


 そして、この頃の男の子のおもちゃでは鉄砲の形をしたものは人気だった。


 爆竹やかんしゃく玉のように爆発音を楽しむために、引き金を引くとパンという音がする火薬を使った鉄砲の玩具と言えばカネキャップというリング状につながった火薬をリボルバー状の弾倉にセットして鳴らしたりするものや、巻玉の火薬を入れてバンバン鳴らす火薬鉄砲も人気だけど、銀玉を飛ばせる銀玉鉄砲はもっと人気だったのだ。


 そして銀玉鉄砲は夏で腕や足が露出しているときよりも長袖になった季節のほうが遠慮いなく打ち合えるのだ。


「よし、今日は銀玉鉄砲の打ち合いしよう」


「うん」


 そして銀玉鉄砲の本体は買わなくても銀玉は買うのだ。


「おばちゃん銀玉ちょーだい」


「ちょーだい」


「はいはい10円ずつだよ」


「ありがと!」


「よーし! 勝負だよ!」


 ビヨーン、ビヨーンという発射音とカチッ、カチッと発射音が入り混じって銀玉が飛び交う。


「うわ~やられた~」


 博がそういうと雅人はくるくると銀玉鉄砲を回しつつ、かっこつけていった


「へへ僕の勝ちぃ」


 銀玉鉄砲の打ち合いは厳密なルールはなくてなんとなくたくさん当てられたほうが降参して、打ち合いは終わり、もったいないからと可能な限りの銀玉を拾って鉄砲の中にまた詰め込んで家に帰るのだ。

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