ついかそのじゅうよん:かんしゃくだまとか爆竹は気をつけて遊ばないと怒られる
この頃の駄菓子屋というのは、おもちゃやも兼ねているところがあり、飲み物やアイス、駄菓子の他にいろいろな玩具がぶら下げられていたりする。
「今日はかんしゃく玉かおうかな」
雅人がそういうと博士がちょっと弱気な声でいった。
「あんまりうるさくすると、近所の人から怒られるけど大丈夫かな」
「大丈夫大丈夫、かんしゃく玉も爆竹もみんなやってるし」
「まあ、たしかにね、僕も爆竹買おうかな」
かんしゃく玉もしくは火薬玉・投げ弾などと言われる、じつは花火の一種。
火薬を利用して大きな音を立てて遊ぶためのおもちゃで、 赤・青・黄などで彩色された直径 7 ~ 8 mm の小さな黒色火薬を丸めた玉。
火薬と一緒位に小石が入っており、地面にたたきつけたり、踏んだり、ゴムを使ったパチンコで飛ばしてなにかに当てたりすると「パン」と大きな音を立ててはじけるという単純なものである。
爆竹は主に紙の筒に火薬を詰めてそれについている導火線に点火されて炎が火薬に到達すると大きな音を鳴らしながら爆発する、これまた花火の一種。
これらは通常の花火とは異なり爆発音の発生だけを目的とし、美しい火花を噴出させてそれを眺めるというものではない。
あえてそれに近いものを上げればロケット花火やねずみ花火がそれに当たるだろう。
基本的には破裂音が響き渡るのを楽しむだけという割と不思議な花火であるが。
ちなみにパチンコでかんしゃく玉を飛ばす際は強く挟まないように気をつけて無いと自爆したりもする。
そして爆竹をそこら辺によく落ちている犬の糞に挿して爆発させてこれまた、爆発して飛び散った犬の糞を浴びて自爆したりすることもよくあったりする。
”パパンパンパンパンパン”
「こらー、爆竹を家の前でやるな~」
「あ! やば」
「逃げよう!」
でもそんなことをしてもなんとなく許されていたある意味物騒、ある意味おおらかな時代だったのである。
 




