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ついかそのに・ガチャガチャはいつの時代でもどきどきするね

 さて学校帰りでランドセルを背負った博と雅人はいつもの駄菓子屋さんに来ていた


「あ、今日はいっぱいガシャポンがはいってるよ」


「お、ホントだ」


 二人が見ているのはスーパーカー消しゴムが入っているガチャガチャ。

スーパーカーの車の形の消しゴムというがこれではもちろん字は消せない。

キン肉マン消しゴムも字は消せないのだが何故か消しゴムと呼ばれていた。

結構謎である。

十円玉を2枚重ねてスロットに入れ、レバーを「ガチャガチャ」と一回転させると、小さなカプセルに入ったスーパーカー消しゴムが出てくるやつだ。

呼び方もガチャガチャだったりガシャポンだったりガシャガシャなどいろいろ。


「じゃあ百円分やろうかな」


 そういう博に雅人が言う。


「百円も使って大丈夫なのかい?」


 博は寂しそうに言う。


「だってすぐ落とされちゃうんだもん……」


 休み時間にはスーパーカー消しゴムをノック式ボールペンのボタンを押して弾いて落とし合いをする”スーパーカー相撲”をやるのだが誰かに当てられて机の下に落とされると取られてしまうのである。

そして消しゴムのタイヤ部分にセメダインや木工用ボンド、ろうそくのロウを塗って乾かしたり、ホッチキスの針を入れた、消しゴムを灯油に石油に漬けてカチカチにしたり、カッターで裏側からくり貫いて軽量化したり、消しゴムを飛ばすためのボールペンのバネを一度取り出してバネを伸ばして強化したり、ボールペン2本分のバネを入れたりして皆工夫して強化したりしている。


「ひろくん弱いもんね」


「せっかくかっこいいランボルギーニがあったったんだけどなー」


 博の言葉に雅人が言う。


「フェラーリのほうが格好いいって」


「そうかなー?ランボルギーニのほうがかっこいいよ」


 後々に二人はウルトラマンとゴジラどっちがかっこいいかとかガンダムのプラモデルガンプラの連邦派とジオン派としても対立することになるのだが今はスーパーカーである。


「ランボルギーニってかくかくしてるじゃん」


「フェラーリなんて丸っこいじゃん」


 このあたりは好みの差なのでお互い譲れないのだ」


「やった~カウンタックだー」


 そして自分の望む物が出るのはとても嬉しい。


「ちぇー、テスタロッサか」


 外れるとがっくり。

ガシャポンというのは不思議な魅力があって、その後も廃れずに残った。

スーパーカー消しゴムのブームは長くなかったけどね。

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