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ギルドマスターのおことば

ギルドマスターの言い訳

 最初はね?

 暗殺者ギルドとかね、作るつもりはなかったんです。

 本当なんです信じてください。

 アッなにその疑いの目。本当ですってば。


  最初はただ単に、魔物相手の依頼ってあるけど、盗賊とか護衛とか町の警備とか、そういう対人戦闘関係のギルドって正式にはないんだなーって思って、作ろうと思ったんですよ。

 魔物相手の戦闘に求められる技術と、人間相手に求められる技術って、違うじゃないですか。人間相手だったら十分使えるのに、魔物には意味が無いからって馬鹿にされたり才能を潰してる人もいるんだろうなあって。

 人材が勿体ないし、それに、早い者勝ちだ!って思いましてね。

 作ったんです、ギルド。


 そうしたらですね、ある日。

 必殺!仕○人みたいな依頼がありました。

 つまりは仇討ちです。にっくきアンチクショウを殺してください的な。

 盗賊退治ならともかく、闇討ちは管轄違いだよ!とか怒る事はぼくにはできませんでした。

 そしてこれが、このギルドが、暗殺者ギルドと呼ばれることになる、きっかけの事件だったのです……。


 そこ、なんで依頼受けたとか突っ込まないで下さい。


 死にそうな美少女に「お願い……(ガクリ)」とかされたらなんか叶えてあげたくなっちゃうじゃないですか!?

 それはそれは不幸な身の上話を聞いてぼくは号泣しました。

 断るとかちょっと人としてどうなんだろうとか思って、受けちゃったんですね……。

 思えば、あの頃のぼくは色々な意味でやる気に満ちあふれていました。

 あのやる気をへし折ってあげたい。

 今はそう思います。


 まあそれで殺っちゃったわけなんですが。

 なにせ、立ち上げたばかりの弱小ギルドとはいえ、ぼくもギルドマスターです。評判が落ちてはたまらんと、持てる金と人脈と技を駆使して隠蔽工作に励みました。

 だけど、なんかそれがマズかったみたいで。

 ……こうずるずると……なんかそういう仕事が増えてきて……。


 下手に隠蔽工作とか罪状の暴露とかしないで、単に夜盗の仕業だっていうことにしとけばよかった……。


 できねーよ!とか言いたかったんですぼくも。

 でもね、依頼人の方々が、なんか誰も彼も緊張しながら、異様に気合入った脅ししてくるんです。

 自分を敵に回したらどうなるか分かってるのかとか。

(そもそも顔隠してるんでわからないんですけど貴方誰ですか?アッすみません仮面とらなくていいです知りたくないですアッーーー)

 この話を知ったからには、知らないではすまされないとか。

(だったらなんで話する前にそれを言ってくれなかったんですか?喜んでお断りしたんですけど)

 断ったらうっかり全世界的な賞金首になるぞとか。

(なにそれこわい)


 ……そんな依頼が国のお偉いさんからあって、ぼくは諦めました。

 時々はそういう依頼も仕方がないかって、諦めました。


  そうしたら、そうしたら……ギルドメンバーのほとんどが暗殺者になってしまいました。


 どうして加入の時断らなかったのかって?


  なめんなゴルアアア!怖いわ!怖くて断れねーわ!暗殺者なんて!



実は方向性が定まってなかったりしますが、生温かい目で見守ってやって下さいお願いします。

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