ポイ捨て
伊坂幸太郎ばりに話の中に伏線を潜ませてあります☆彡そんな楽しみ方で読んでみて下さい
「ほんと男ってサイテー!」
あたしまた捨てられた。
身を焦がすような思いしてあの人にあたしの全てを捧げたのに、自分が満足したら後はポイだなんて。
ほんと男って身勝手。エチケットの欠片もないわ。
昔はあたし一筋だったのに、今は誰彼構わず手を出してるみたい。
それでも最後はあたしのもとに帰ってきてくれると信じてた。
よくバイクで二人ツーリングしたものだったわ。あの人の愛車HONDA、CB750。今流行りのビッグスクーターなんかじゃなく、もう20年近く乗り続けているオンボロ車。でもあの人には一番しっくりくるみたい。あの人の口癖。あたしとCB750があればもう何も望まないなんていつも嬉しそうに話してた。少し妬けるわ。あたし、あの人の体臭が混じり合った皮ジャンの匂いがすきだった。
街を抜け、海岸を走り、しばらくすると見晴らしのいい峠にバイクを止めて、ヘルメットを脱ぎ、あたしを大事そうに手繰り寄せ無言で口づけをしてくれた。あの人のそんな不器用さが、あたし好きだった。沈み逝く夕日を見つめるあの人の背中。遠くを見つめる目。そんな時間を二人で共有できるだけであたし幸せだった。
でもそれも終わり。あの人最近流行の軽いCOOLな女に手を出してるみたい。そしてあたしは用済みで路上にポイ。
「あんな男、肺ガンで死んじまえ!」
次こそは携帯灰皿持ちのいい男掴まえてやる。
そうよ。あたしはセブンスターの女。
またもやモノ落ちです (^_^;) しばらくはこれを自分のスタイルにして文章力を付けようと思ってます