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お前、異世界に期待し過ぎ 1  作者: ユマゴロウ
1/1

※テスト

 [プロローグ]主人公は死にました


 異世界系小説好きな高校生、

トラックに轢かれ死にました。


 女神様(巨乳)が異世界に蘇らせてくれるらしい。

「では同意のサインをお願いします」


 何故に一筆書く必要が…?


「あとは現地で説明がありますので安心してお旅立ち下さい」


 [第一章]契約書はしっかりと確認しましょう


 目を開けてると全裸で俺は草原にいた。

「これが異世界。今ここに俺無双が始まる‼︎」


 ……なんか展開早くね?

俺が死亡してからまだ10分も経って無いんだけど…。

あと何故に全裸?


 茫然と突っ立ってるといきなり話しかけられた


(貴方は異世界に売られました)


「えっ何?」

 突如、謎の合成音声が聞こえる


(これより貴方を異世界転送者No.1072と呼びます)


「なんという語呂合わせ…」


(説明事項をお伝えします。必要物資は貴方の足元に支給しました)


 足元を見ると

・服・革装備・剣・小さいポーチ

が置いてあるんだけど装備しろって事かな。

実は魔獣の革鎧とか聖剣みたいな装備だよね多分…。

とりあえず着てみたけど強い感じは全くしない。

むしろ汚れ具合から中古感が溢れる。


「あの、すいません」


(なお、貴方がこの世界で死んでも復活とかは無いので命は大事に慎重に…)


「すいません。って…おい‼︎話を聞け‼︎」


(…何ですか説明中に)

 明らかに不機嫌そうな声が返ってきた。


「売られたってなんだよ‼︎」


(…またか、あの女神か)


「…えーと、どういう事?」


(貴方は地球からこの世界に売られて来た追加冒険者です。契約書に書いて有りましたよね?)


 俺の脳裏に女神から差し出された謎の文字の紙が思い出される。

「違法契約‼︎クリーグオフだ‼︎」


(それは貴方の国のルールでしょ?この世界では適応されません。チッ、何回目だこのやり取り…)


どうやら同じ様に考えるのは俺だけじゃ無いらしい。


「それに強い武器とかチートスキルとか与える話はどうなってんだよ‼︎」


(無いですよ、そんな予算ないし。貴方がどう言おうと契約は契約ですから文句言わずにさっさと町に行って下さい)


「そんな…」

 愕然と俺はその場に崩れた。


(スキルはあげますよ)


「…えっ⁈」


・【食料鑑定】

 毒物食べて亡くなる冒険者が多発した為の措置。尚、現地人は普通に分かります。


・【危機察知】

 地球の方は危機察知能力がかなり無い為、魔獣にうっかり近づいてパクッとされる件が多発した為の措置。尚、現地人は地球人より危機察知能力あります。


・【言語翻訳 人族】

 会話出来ないと生活自体が成り立たない為の措置。まぁ、上手くいけば通訳になれるかもしれません。


 (先人の亡き冒険者に感謝ですね)


「先人の被害者では?」


(救済措置です)


「定番のステータスウィンドはありますか…」


(有りますがギルドにて有料です。さっさと町に行って下さい。)


「…町ってどこ?」


(そこの川を下流に向かって歩けばその内着きます。

まぁ、死なない様に頑張ってください。では良き冒険を…。[小声]町までの生存率50%)


なんて適当な説明…。

あと最後の言葉聞こえてるぞ。


「これじゃ確かに町に着く前に死ぬな…。」

遠くの草原では何やら巨大な生物がいる。


『クォッ‼︎ケコッゴー‼︎』

 なんかデカいニワトリみたいなのが火を吐きながら飛んでるんだけど何アレ怖い。


『ニギャー』

 なんか2m超えのデカいウサギみたいなのが叫んでるんだけど何アレ怖い。


早速、【危機察知】がビンビン反応してる。


〔三時間後〕


ボロボロになりながらなんとか町の姿が見えてきた。

「はぁ…はぁ…はぁ…クソッ、騙された。何が異世界だ。ただのサバイバルじゃないか‼︎」

ここまで来る途中は最悪だった。


 川を下る途中、1mくらいのデカいカエルと戦闘。

ただのカエルだし、なんか弱そう。

経験値稼ぎ開始‼︎


「俺の初バトル‼︎死ねやカエル‼︎」


 剣を鞘から引き抜き気合いの一閃…したけど剣が重く、振り回して川ポチャ…速攻丸腰になる。

「…オフッ‼︎」

カエルもあまりのマヌケぶりに硬直してる。

その隙に脱兎の如口逃げる。

幸いにも剣を手放した事で身軽になり上手く逃げれた。

あとは【危機察知】をフル稼働して終始ゴキブリの様にカサカサと茂みの中を死に物狂いで逃げ回る。

茂みのや林の中を逃げ回って肌には擦り傷や切り傷が至る所に出来て地味に痛い。


やっとの思いで町に到着。

町の外周は堅牢な外壁で囲われている。

あんなヤバそうな化け物が居るんだからこれくらい防御固めて当然か。

高さ3mくらいの門の前には警備の兵士が一人立っている。30代くらいの見るからに強そうなおっさん。


「すっ、すいません。町に入らせて下さい」


挙動不審な様子で門番の兵士に話しかける。

明らに怪しい挙動の為、兵士さんの視線が痛い。

最初は警戒してジロジロ見てた兵士は、

俺の装備を見て何かを察したらしく

「あ〜、もしかして異世界の人?」


「そうですけど、なんで分かったんですか?」


「その装備着てる挙動不審な人って、ほとんど異世界の人だから」

やっぱりこの装備って中古(遺品)かい‼︎


「じゃ、門開けるから」


こんな簡単に通していいのか。

中世あたりの設定だと外からの訪問者にはチェックが厳しい筈なんだけど?

もしかして俺みたいな異世界人って結構な人数いるの?


兵士さんは門を向き大声で裏にいる人に声をかけた、

「おーい。開門してくれ。いつものお客さんだ」


ギギギッと開く門。


俺が門に向かって歩いて行くと、兵士のおっさんが話しかけてきた。

「兄さん、真っ直ぐ行った広場の右側に冒険者ギルドあるから寄り道しないでそこに行ってね」


「ありがとうございます。」


 町の中はアニメや小説のイメージと同じ中世風の町並みだった。

木造の家や店が建ち並び、軒先では露店が並び店主が声をあげて客の呼び込みをしている。

なんかテンプレ感あり過ぎて懐かしさすら感じる。


やっと、たどり着いた町。

冒険者ギルドで、

可愛い女の子やお姉様達と異世界ハーレムとか男の浪漫が待ってる。


(ここに来る男って何で同じ事しか考えないのかな?)

監視者は呆れながら呟く。


〔女神控え室〕

「今回の奴もちょろかったな〜www」

巨乳の女神は机に美脚を載せて爆笑してる。


「あんたさ〜、説明ちゃんとしてないでしょ。

あっちの世界の女神からクレームきてるよ。」


眼鏡をかけたスレンダーな女神が呆れたように呟く。

巨乳女神はニヤつきながら応えた。


「大丈夫、送ってからは不干渉ってルールだし。最近の日本人って小説とかアニメのおかげでちょろいんだよね。昔なら警戒してなかなか契約してくれなかったのに、今の若い子って勝手に勘違いして勢いで契約書書いてくれるから本当に楽〜。」


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