表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Street boys〜野良にご用心〜  作者: 野良猫@翔
第一章〜スラム街へ〜
2/2

野良兄弟

スラム街への続く道




薄暗く光が届かない道





壁には落書きがされ、直されず放置された道路





生きているかどうかもわからない人々が道に横たわり、座り込んでいる者もいる




薬により飛んだ者、闇討ちにあったのか傷だらけの者、身ぐるみを剥がされ震え伏している者




力こそ全て、暴力のみが正義の世界





その道歩き慣れている4人の男達が歩みを進めていた










「…クソみてぇなこんな世界で生きてて何になる。表の世界から切り離された俺らにゃぁ希望もなんもありゃしねぇなぁ

つまんねぇ世界だ…だが…」





周りを見渡し、光が幾度届かない空を見上げ呟く





「まぁ…俺たち野良には関係ないことか。

このクソみてぇつまんねぇ世界だから見えるもんを見てやろうじゃねぇか」







腐り切ったスラムの奥へ4人は歩みを進める





あたりの景色は進むにつれてどんどん酷くなる

、「人」だった物が横たわり、野犬がうろつき「人」だった物を貪っている


進むにつれて瓦礫の隙間から複数の鋭い眼光が4人を睨み付けている



…野良達が来たぞ…野良兄弟だ…


…野良共が…我が物顔で…


…今に見ていろ…いつか食ってやるぞ…



4人を見てか辺りが騒がしくなり、黒い不気味な空気が流れ始めた



「相変わらず犬っころが多いなぁ。お前の友達だろ?こっち見てんぞ」




茶化すように黒マスクを付けた気だるそうに歩く男に向かって言葉を投げかける






「…えーやめてよ、別に友達じゃないし

てか、見てないやん。

あんなにガリガリじゃないし

興味なーい

とりあえず早く帰ってご飯作らなきゃなぁ。食事何あったかなぁー」



とーや

野良の中で「犬」と言われている

野良兄弟の次男

スラム街出身で表の世界にはちょくちょく足を運んでいる

野良の中で1番料理が得意でその腕は確か

子供達に手料理を振舞ったりしているのでスラム街では愛されている存在

ただ常にやる気がない

左の首筋にクローバーのマークが彫られている



「ね、ねぇ…毎回の事ながらなんでそんな平気な顔で歩いてられるの…!

今にも襲いかかってきそうじゃんかぁ…早く行こうよ…

ねぇ、聞いてんかよー!!!!

なんで兄貴たちは毎度毎度話を聞いてくれないんだよー!!!」





今にも泣きそうな声で周りを見渡し、4人の中で1番の長身なのにも関わらず身を縮込ませて、震えている

あるが

野良狐Alga

野良の中で「狐」と言われている

野良兄弟の四男

表の世界出身で表の世界とスラム街に帰る場所を持つ

野良の中で唯一真面目で表の世界を行き来している

まだ社会を知らないケツの青いガキだが、正義感に溢れ、女性や子供に何かあると人が変わる

左目の目尻にダイヤのマークが彫られている





「相変わらずビビりやなぁあるがはぁ

堂々としとけばええねん、堂々とー

誰も襲ってきやせーへん

見とるだけや見とるだけ、むしろビビっとると来るで?わぁ!って

なぁしょーにぃ?」




みぃやん

野良兎みぃやん

野良の中で「兎」と言われている

野良兄弟の三男

表の世界出身だが、訳あってスラム街に暮らしている

野良の中で1番口がよく回り、よく女を口説いてはあるがにドヤされている

まぁ簡単に言えばチャラ男だ

だが、兄弟を1番大事にしており、常に何かが起こると先頭を切っていく

右目の下にスペードのマークが彫られている




「黙って歩け、ボケが。

んなもん、相手にするだけ無駄だ。

とーや、帰ったら飯だ。みぃやん、掃除しとけ。

あるが、仕事の内容整理しとけ。」




野良猫翔

野良の中で「猫」と言われている

野良兄弟の長男

スラム街出身で表の世界を嫌う

野良兄弟が出来る切っ掛けとなった男であり、いつの間にか3人が集まり、今では野良兄弟と呼ばれるまでになった

基本だるがり、やる気無し、面倒くさがりで他の兄弟達にやらせている

猫のお面がトレードマークであり右目辺りに常に付けている

左目の下にハートマークが彫られている





「俺らに向かって来るやつらなんてそう居ないだろ、いた所で潰すだけだ

さっさと行くぞ。腹減ったし、ねみぃ」






そして、更に最深部へ歩みを進めて行った

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ