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真っ白に燃え尽きたぜ

 測定結果。

 身長158.2cm

 体重46.5kg

 スリーサイズは上から……って言わないよ?!


 ゴホン。うん、俺も女子になって慎ましさ?ってのが出てきたのかな。

 スリーサイズは流石に恥ずかしい。


 測定を終えると先生は親の敵を見るような目で俺を見ている

「これが男子の願望の力か!女性の永遠の悩みを一瞬にして解決できる。やはりTS病を研究したい。そして彼氏を作るんだ!フフフ」

 彼氏って……そんな下らんことのために研究者になったのか。それでいいのか先生。


「わかるものか!男に喪女の気持ちがわかるものか!何年処女だと思っているッ?!キスさえない、いや、手をつないだことすらないんだぞ?!」

 エスパーかよ。

 俺は先生の背中をトントンと叩いて最高の笑顔を浮かべた。

 私美少女、貴女BBA Do you understand?

 先生は涙目になりながら

「つ、次の検査に移ろう。マダマケタワケジャナイ」

 フッ、必死だな(笑)




 次の検査は心理検査だ。

 俺は急に身体から熱が抜けるを感じる。

 何故ならそれは

「うん、君が寝ている間に君の診察情報を調べさせてもらった。双極性障害、躁うつ病だな」

 そう俺は精神病を患ってる。知っているのは妹だけだ。

「TS病は精神疾患とも繋がりがあってね。君のような子はたくさんいるよ。まぁあれだ、程々に頑張りたまえ」

 先生は頑張らなくていいよとは言わない。"程々に"これは非常に大事だ。

「TS病と精神病に何の繋がりがあるんですか?」

 俺は不思議に思った。

 先生は「精神病と精神疾患はまた別物なんだがね」と前置きをして

「願望だよ。自分ではない何者かになりたい、こういう人間になれるのなら自分は幸せになれる。本来あり得ない現象を起こしてしまうほどにそう強く願う人間が病んでいないはずがない」

 なるほどと言うことは

「もしかして精神病が治るんですか?!」

 今の俺にとってはTS病よりこちらの方が重要だ。

 そうすると先生は目をそらして

「期待させて申し訳ない。身体が思った通りに変化したところで心には微々たる影響しか与えないよ。それ以上に変化した状況に心が追いついていけない。TS病患者にはたくさん自殺した子達がいるんだ」

 余計に酷くなる?目の前が真っ暗になる。

「まぁそれは最悪な場合だよ。あの時はアレがなかったからね」

 アレってなんだ?

「ん?知らないのかい?疑似姉妹制度、手本となる女性(エルダーシスター)だよ」

「ああ、あれですか。就職やら婚活とかに有利な女性限定の資格として人気ですよね」

「本当はそんな資格じゃないんだけどね。TS病患者が出なくなってから形骸化してしまっているね」

 先生はため息をついて俺に言い聞かせる。

「あの制度はね、いきなり女性として生きていかなければならなくなった元少年に対して姉として女性の生き方や価値観、生活を教えるものなんだ。就職やら婚活のために取る資格じゃない。一人の少女を責任を持って女性へと導くというとても大変な資格なんだよ」


「ふむ、ところで先生は資格持ってるんですか?手本となる女性(エルダーシスター)

「話聞いてなかったのかい?!簡単に取って良い資格じゃないの!」

 だからモテないじゃ……ウベシ!!

 先生に頭を叩かれた。やっぱりエスパー……

「あのところでさっきこわーいお姉さんが俺の口封じをするって言ってましたけど俺にも姉が出来るんですか?」

「その通り。君の姉となる手本となる女性(エルダーシスター)は君の髪の色を見たときにもう決めてあってね。検査が終わり次第会ってもらうようになってるんだ」

 髪の色?色が何かと関係するのだろうか?

「熟練の手本となる女性(エルダーシスター)ではあるよ。もう何人もの子を更生させている。物理で」

 物理で?! なんだか怖いんだが。

「そのこわーいお姉さんを待たせないようにさっさと検査終わらせよう。とりあえず心理検査はこれで終わりだ」

「え?何も検査してませんけど?」

「私ぐらいになると会話してるだけで相手のことが大体わかるようになるもんさ」

 何それ怖い。エスパーではなく読心術?!



「次の検査はこれだ!」

 先生が持ってるのは握力計だ。

「身体能力の検査ですか?」

 ククク、俺の最も得意とする検査じゃないですか-。

「そうだとも男の女では全く違うからね」

 確かにその通りだ。

「他のTS病患者はやっぱり身体能力が下がるんですか?」

「下がるともいえるし上がるともいえる。TS病患者に平均なんてものはない」

 女になったのに身体能力が上がる?そんなことがあるのか?

「まぁとりあえずやってみよう。とりあえず握力だ。君はどれくらいの握力を持ってたんだ?」

 先生が俺に握力計を渡す。

「80kgぐらいですかね」

 ソイヤー!!!!

 全身の力を込めて測定する。

 フッ、60kgは行ったかな。

 先生は俺に握力計を見せた。

「ふむ、18kgだね」

 そんな馬鹿な?!

「先生いくらなんでも下がりすぎですよ。ワンモア!」

「何回やっても変わらないと思うけどね」

 可哀想な人を見る目で俺を見つめてきた。


 17kg……15kg……12kg……



「ハイハイ、ストップ!こんなところで力尽きたら他の測定が出来なくなるよ」


「馬鹿な、そんな馬鹿なことがあるもんか……」


「多分他の測定でも軒並下がってると思うよ」


 お、俺は負けない!!




 50m走 12秒

 腕立て伏せ 0回

 上体起こし 0回

 立ち幅跳び 120cm

 ボール投げ 6m

 時間往復走 48回


「真っ白に燃え尽きたぜ」

「確かに姿は真っ白だね」

 クスクスと先生は笑う。

 笑い事じゃないんだよ。運動神経だけが取り柄だったのに!


「さて、次の検査だね」

「他に検査なんてあるんですか?」

 もう日が暮れちゃうんだけど。



「もちろんだとも!TS病と言ったら超能力!今までの検査で君が何型なのか大体分かってきた」

先生は指をパチンととして



「さぁお楽しみの時間だ」

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