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「それで、先生。確認とは?」
「レポートの件です。覚えていますよね?」
「はい。今晩提出しておきますね」
月1回のレポートの提出。それこそが、俺達の通う学校で単位を得るための条件だ。
新たな経験を復習し、理解し、まとめること。それこそが、経験の定着に役立つとかなんとか。ちょっと面倒だけど、好きなことに関してだから、苦というほどではない。
ふと隣を見ると、山崎が絶望したような表情を浮かべている。中村先生の予想通り忘れてたな?
俺は一応、しっかり今月のぶんは完成させている。最後の部分は、「体調管理は大切」となっている。昨日改めて学んだことだ。
「そうですか。私の思い過ごしで良かったです」
中村先生がにやにやしながらそう言った。山崎に圧力をかけることを忘れないあたり、流石中村先生だ。
「蓮のこういうやりかたは昔から変わらねぇな。……山崎、明日有給とるか?」
「……はい、お願いします」
オーナーも有給を提示するあたり、凄く気の回る人だと思う。山崎の性格だと自分からは言い出さないだろうから、ということも考えているのだろう。
「祐二の気の回るところも、相変わらずですね。それでは、私はそろそろ失礼するとしましょうか」
「そうだな。だが、時間があるなら、柏木が持ってるパンケーキでも食ってけ。余り物だがな」
「では、お言葉に甘えて」
そして、4人で奥の方の席へ。
中村先生が座り、その前にパンケーキを置いたとき。
カランという音を、扉につけられたベルが音をたてた。
「お、お客様がいらっしゃったな。柏木、山崎、先に厨房に行ってくれ」
「わかりました」
俺と山崎は、接客をしている横を通りすぎて、厨房へと向かった。
☆
「このパンケーキは…………。祐二はまた腕前を上げました?」
「疑問形で聞いてるってことは、答えはわかってるんだろ? 俺はお前の判断は正しいと思うぞ」
「そう言ってもらえると嬉しいですね。なぜ、あのふたりがこの店なのか、それがわかってもらえたようですし」
「ああ。あいつらは、確かに『俺の』スタイルのもとにいたら伸びる。山崎は、特にな。……柏木には、選択させるつもりなんだろ?」
「ええ。彼は、多くの才能を持っている。だから、今のうちにいろいろと体験させたいんです。そのほうが、将来楽しみですから」
「だな。そのために、俺はいろいろするつもりだ。それでいいよな?」
「ええ、お願いします」
「それじゃ、俺は柏木の選択肢を増やして、山崎の知識を増やす続きをしてくるわ」
先行公開内容、何度も改稿してます。
おかげさまでGW中に更新できたのが1000文字になりました。
他の作品の執筆および改稿を足せば1万文字くらいは間違いなくやったから許してください。
5/1は1回で終わる予定です。
先行公開、今月中に出せるようがんばります。そうじゃないと模試地獄を睡眠不足で迎えてしまう……。