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スイフレ!  作者: 白詰 束音(南野 涼夏)
第零章:プロローグ
1/8

1.プロローグ/01

作者の妄想こと「スイフレ!」をお楽しみください!

ほどよい暖かさを含む風が、頬を撫でる。

風に舞う桜は、幻想的な光景を生み出す。

空に輝く満月の神々しさも、それを引き立てるのに一役買っている。

融合し、産み出される、調和した美。

それは、一種の芸術品に見えた。

そして、それは、俺――柏木(かしわぎ) (みなと)にケーキを想像させた。

柔らかなスポンジ。

それを優しく包み込む生クリーム。

ワンポイントに添えられたいちご。

その全てが融合し、調和して産み出されるスイートなフレーバー(甘い味)。美しい見た目。

それが、俺にとってのケーキだ。

俺がケーキと出会ったのは10年前のことだ。

ショーケースに並んだケーキたち。そのひとつひとつが、それぞれの輝きを持っていた。

そのとき、俺は「ケーキを作りたい」と思った。

その日から、俺は趣味でいろんなお菓子やケーキを作るようになった。

小学生になってからも、それは変わらなかった。

中学生になる時には、絶対にパティシエになると決めていた。

高校は、調理専門の学校を選んだ。

そして2年次の春。俺は研修として、バイトをすることになった。

バイト先は、学校から徒歩15分ほどの場所にあるカフェ「フェアリア」。お洒落なテラスを持った。そこそこ大きなカフェだ。

フェアリアは、洋菓子・和菓子・お茶・軽食を取り扱っている。

メニューの幅が広く、また地域の活動にも積極的など、地元から愛されている、常連が多い店だ。

そんなフェアリアのテラスも、今は閑散としている。

今は、閉店時間を少し過ぎたころ。俺はテラスのテーブルを拭いている。

丁度拭き終わったとき、テラスと店内をつなぐ扉が開き、声がかかった。

「みなっち、お父さんが呼んでるよ!」

彼女は|坂上(さかがみ) ありす。このフェアリアのオーナーの一人娘だ。俺より、ひとつ年下で、俺のことを「みなっち」とよんでいる。明るい笑顔を振り撒く、看板娘だ。

「ああ、わかった。すぐ行くよ」

俺はありすのあとに続いて、店内に入った。

2018/4/8 一部改稿しました。

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