「差し歯はいつか壊れる」という当たり前の知識すらなかった
知りませんでした。
入れた差し歯が、それ程持たないなんて、知りませんでした。
ある時、差し歯が薄く欠け始めめした。薄皮がむけるように少しずつはがれてきて、歯の根元は金属部分がむき出しになりました。治療をした歯科が閉院していたので、別の歯科に行ったのですが、「これはうちでは無理だね」といわれて何もしてもらえずに終わりました。
私としては、差し歯を取り出して、別の歯に変えてもらいたかったのですが、どういう理由なのかそれは叶わず。
今度は、自分でも神経が生きていると認識していた歯が、確かバナナを食べていた時に、突然真ん中から折れました。バナナみたいな柔らかい物で折れるなんてと、びっくりしていました。歯科医で聞くと、歯の根はなかったようです。歯根の神経を取られている歯は、もろくて崩れやすいとその時に、初めて知りました。差し歯ではなく、神経を抜いた普通の歯だったようです。
昔から、歯が痛くなったら歯科医で治療してもらえばいいという認識だったので、口腔ケアをあまり真剣にやらずにいました。差し歯にすれば全て収まると本気で考えていたのです。会社での歯科検診の結果はかなり悪く、特に歯槽膿漏が酷いと指摘され、正しい歯の磨き方を教えてもらったのですが、あまり真剣に取り組みませんでした。歯科衛生士さんからは、バス法を教えてもらいましたが、その意味が分からず、もっぱらローリング法で磨いていました。
差し歯もいつか取れます。ある差し歯は、根の方も駄目になっていて、もう差し歯にすることもできませんでした。仕方なく、その部分はブリッジにしましたが、残っていた歯も虫歯になり始めたので、近いうちにあの嫌で嫌でたまらない、入れ歯のお世話になるのでしょう。
「入れ歯になったら異性にはモテない」と私は固く信じています。もちろん、これまでの人生の中で一度も異性にモテたことはなかったのだから、永久にモテないことと一緒です。
まだ未経験ですが、入れ歯を使うと食べ物の味覚が、自前の歯で食べていた時より格段と落ちるそうです。経験はしたくないですね。
子供の頃に、歯も磨かず、甘い物をたらふく食べていた罰が当たったのだと思います。中には歯を磨いているにもかかわらず、虫歯になる人もいるので、そこは運なのかもしれません。
虫歯の原因菌というのは、どうやら親から子に伝わるものらしく、親の食べたものを、何らかの理由(親が噛んでやわらかくして子供に食べさせるとか)で共有した時に感染するらしいというのが、最近の常識です。だから、まれに歯を磨かなくても虫歯知らずという羨ましい人がいます。
ですが、私の歯の衛生のひどさというのは、生来のずぼらな性格が原因だと思います。食後に「食べた物の余韻を楽しむため」という理由で、歯を磨かなかったのは、さすがにひどすぎました。
もし、虫歯ができたら、歯医者で治療すればいいと思っている方がおられましたら、それは間違いだと伝えたいと思います。
それではあなたも、私を反面教師にして、正しい口腔ケアをしてください。
現在、根の残っている歯は二本だけです(それも風前の灯火)。
8020運動から、かけ離れた男がここにいます。
当時はまだ知識がなかったので仕方ないのですが、歯間ブラシは必須ですね。