七話「妹現る」
七話投稿です。感想などお待ちしています。
「続きするっていってもほぼ行きつくしたしなー」
昼休みになり、玲と緋依は学校探検の続きをしていた。
「緋依のおすすめの場所とかないの?」
「オススメかぁー」
「ないかな」
そんな話し合いをしてると、間宮先生が歩いてきた。
「お前らあれな、昨日の体育サボったから体育倉庫の掃除してきて」
「は?あれは別にサボったわけじゃないですよ?」
「ダメー!強制ですー、先生の言うことは絶対ですー、やんなかったら課題二倍な」
子供みたいな先生を見て呆れる緋依に対して玲は少し戸惑いながら言った。
「どんな理由あれ、行かなかったのは事実だからしょうがないよ。でも緋依は俺に付き合っただけなので俺だけでやりますよ」
「ちょ、玲!?」
「わかった私もやる。」
「え?でも...」
「いいから」
「よし、じゃあ頑張ってこい」
そして二人は半ば強制的に体育倉庫の掃除をすることになり、体育倉庫へと向かった。
少し古びた体育倉庫の扉を開け、ホウキとちりとりを手に掃除を始めた。
「こういうのって普通やるとしても放課後とかじゃないの?」
ブツブツと文句を言いながらも掃除をしていた。
「いまだぁー!」
扉の外から聞こえてきた声と同時に勢い良く扉が閉まり、ガチャンという音がした。
「え?なに?」
緋依が戸惑いながらも扉を確認すると鍵が外からかけられており閉じ込められていた。
「どういうこと?」
状況が理解できずに戸惑う二人
「閉じ込められた?」
玲が聞くと
「......そうみたい」
「どうしよう」
すると外から雨の音が聞こえてきた。
最悪の状況だ
「助けが来るのを待とう?」
「..........り」
「え?」
「私...暗いのむり」
今にも泣き入りそうな声で言った。
ガタッ
「きゃあっっ」
ボールが落ちた音に緋依は驚き玲の腕にしがみついていた。
「緋依?」
「むり....ほんとにむり」
一方その頃ゲス達は
「成功だ!」
「玲を体育倉庫に閉じ込めるのは気が引けるけどあいつのためだ!」
そんな話をしてるときに偶然通りかかったある人が聞いてしまった。
「え?お兄ちゃんが?」
七宮梓である。
「七宮妹!?」
「え?まじ?逃げよ」
先生をおいて全力ダッシュで逃げる榊。
「おいこら待て榊!」
「サッカー部を舐めるな!」
「ふざけんなぁぁぁぁぁ」
絶叫している先生を見向きもせず逃げていく榊。
「どういうことですか間宮先生!」
「えっとな、違うんだよ七宮妹」
「どういうことですか!」
「カクカクシカジカ」
「お兄ちゃんが!」
事情を聞いた梓は体育倉庫へ走っていった。
「あ、おい廊下は走るな」
「お兄ちゃん!」
バン!
勢い良く開けられた扉。
「開いた...」
「梓?」
「おんなぁぁぁ!」