第十六話 The end of the fight 《最終回》
シジンの爆散によって、白い光が放たれた。
光の収束を見届けてから、私とフタメを白い光を包まれた。
目が覚めた。
意識が完全に覚醒すると同時に、近くで大きな声が聞こえた。
「シジン様!! シジン様!!」
その方向を向くと、四天王がシジンに向かって涙を流している様子があった。
シジンは私とフタメと自分が死ねば、現実でも死ぬように設定していた。つまりあの戦いで、シジンは死んだのだ。
「アサミ・・・・・・」
同時に、フタメも起きた。
私はシジンに向かって軽く黙祷してから、フタメに話しかける。
「終わったよ、フタメさん」
「うん・・・・・・」
私はフタメを抱擁した。
◇◇◇
私とフタメが目覚めた後、マグニ帝国が滅んだ事を四天王が発表した。
国民は中国に移住することになり、フタメの母国たる旧タイガードは空き領地となった。
そして私とフタメは、旧タイガードに来ている。
「ここが、フタメさんの国」
私がフタメの記憶の中で見た、あの光景は完全にない。
ここに来た理由は、フタメに頼まれたからだ。
自分を育てた国を、最後にもう一度見たいと。
フタメは泣いていた。
多分、過去に向かって。
私はそれを見て、戦争で死んだタイガード人に黙祷を捧げた。
◇◇◇
私が日本に帰ったのは、夏休みの前だった。
学校の授業から遠ざかってしまい、勉強は困難を極めたが、期末テストは彼氏のおかげで赤点なしで何とか終えた。
そしてフタメは、私と同じ学校に、正式に日本人として通うことになった。
「アサミ! 帰ろう!」
「うん!」
珍しく彼氏と帰らず、フタメと共に歩く私。
栃木県佐野市が気に入ったらしく、周りの景色を見ながら、フタメは言う。
「タイガードは無くなったけど、ここの景色もいいよな」
フタメの表情は、どこか寂しそうだった。
国を、家族を、想い人を奪われた彼女。
一度は道を誤り、私に拳を振るった彼女。
そんな彼女は、何を思っているのか私にはわからない。
「私さあ、思うんだ。もし、時間が戻ったとしたら、皆を守りたいって。
誰も死ななくても良い方法を考えて、何とかしたいってさ」
「フタメさん・・・・・・」
父の形見と言っていたゴーグルを着用し、溜息一つ。
「じゃあ、帰ろうか。私達の家に」
「だねッ!」
松野心夜です! 約半年続いた汝は裏切り者なりや?3も最終回を迎えました!
続編の予定は今の所ありません!




