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お久ぁー

[1]


 えーこの二人、前作の二人とよく似た状態です。


 指摘された『チュートリアル』も無事終えてやっと自分のステータスが見られるのだ。

 今はロックして必要以上に見せない状態にしている。


 まずは相方だ。


名前:ミル(Mill)

年齢:3

Lv:1


 そして、わし。


名前:ウィル(Will)

年齢:3

Lv:1


 お気づきだろうか、種族と称号がないのを。いや、わしらここは隠そうと同意見になったのだ。

 どうだったのかと言えば種族は、ハイエルフとアールヴ。称号、陽光の神子と月光の巫女。

 あと他にもあったが、まだ出せないなぁーと。


 南に川が流れる、少々|(?)アレな集落にたどり着いた。

 ヲタ村というところで廃れていたのを数十年前に一人の女性が孤児院、治療院、冒険者ギルド誘致などで立て直して今にいたるらしい。


 蛍光色ポップやらのサブカルチャーショップが軒並み連なる通りでまず連れて行かれたところは、ひときわ名状しがたいショップの前だった。

「ちょっと自治会長さんに挨拶してくるから、おとなしくして待ってろよ」

 重ねてすぐ棲むからなと念を押して奥へと入っていった。


 わしらは、入口に並べられたガチャの出来を見て溜息をついた。

「こんな文化をどんな奴らが持ち込んだろうね」

「わざわざ、プリントをずらして貼るなんて某メーカーのバクリかな」

「んー、あそこのマネ?」

「メーカー名は言うなよ」

「あー、わし元々別なとこが好きだし・・・・」

「「あえて買わぬわ。ぐわっははははは」」


「あははは、こりゃあ手厳しいっす」

 突然背後からの油ぎった声に、ギョッと振り返った。

 そこにはクマ以外にタヌキとキリンがいた。


「「たっタヌ毛がしゃべったぁーーー!」」(*1)


「獣人だって人間だもの」

 キリンが静かに頷いた。

(それがし)の扱い酷くないっすか?」

「だって真実でござる」

「まあまあ、ナナ○さんもポン○さんもそれぐらいで」

 クマがわしらを笑いながら見てから続けた。

「センソウテンプルの森でこの子達を見つけたので、オレんとこの孤児院にと思いましてね」

「ほぉーー」

「じぃーー」


 わしらは獣人達に見つめられて、たじっ。

 やっぱ、喰われる? それとも売られる? へんな汗が滲み出てきた。


「そんなことより、少し幼いですが似てるでしょ」

「ああ、そっくりっす」

「そう、名前を言ってはいけないあの方に・・・」

「「ハリポじゃねぇっ!」」

 わしらはキリンに裏拳を当てた。


 この後タヌキとキリンは着ぐるみを脱いで獣人じゃないと主張したが、タヌキには殆ど変化がないのだがなぁ。

 頭の上でなんか喋っているがスルーだ。透明感のあるレジンものに魂を抜かれていたのだ。

「やっぱ某・・・っくす」

「明言しちゃだめ」

 相方に肘鉄打たれた。

 またわしらはクマにドナドナされて近くのコスプレアイテムを陳列している店に連れて行かれた。

 クマだけが入っていくものと思っていたがそのまま連行された。男の店員さんによぉとか声を掛けて奥へ入っていく。


 ん!? 下着、それも際疾いを通り越してほぼヒモ。これでナニがとんだけ隠せられるのか。

 えっ、露出の多いときの事故対策ようにですと。へぇーー。

 ポロリは覚悟しているけど、クパァはノーサンキューなんですね。さよか。


 奥のカーテンをくぐると、背中合わせの子供服店になっていた。


 クマがコッチから入ったら近いんだと自慢げに顎を上げた。そんな情報いらんわい。

 女の店員さんにわしらの下着を見繕ってもらう。この店員さんってさっきのキリンさんに雰囲気似てるなぁとかされるままにパンツをゲットした。ただ前が開いてないからマイサン出しにくいな。(*2)この選択は子供相手だからか?

 よく似たおそろいのパンツを買っていただいたのでわしらはお礼の言葉として出たのは。

「「もっとエロいのないのかよっ」」

 心にもない言葉を言ってしまうわしらでした。


 店を出て公園に入り、その向こうに見える教会へ連れてこられた。この左右には、孤児院と治療院が隣接している。

 ひんやりとして厳かな面持ちの調度品を見ながら3つの台座の前に来た。真ん中の台座に女性の像があり横に子供の像、反対側に砕かれて破片と足ぐらいが残っている。その上には何やらカードがあるが角度的にわしらにはよく見えない。(*3)


「中央がこの村を蘇らせた聖女アンナ、両横のが力を貸した神子とされている」

 クマがしゃがんでわしらと同じぐらいの視線にまて下げてから子供の像を改めて示し、似てるんだと言った。

 えっ、誰に? 相方も首をかしげているのでもう一度像を見て、相方を指さしわしは叫んだ。

「「あ゛ーーー!」」


 相方にそっくりだった。以外なのは相方はわしを指さしている。なぜに?


 スタート直後だからって、このステータスはシンプルすぎるかな? まっ後で手直ししなくていいようにってことでご勘弁いただきたいなと。数字追うのが苦手なんですよねー。


 ナナ○とポン○は、出てきますが脇役です。今回は、マレビトになったナナ○の従姉妹が登場予定。


(*1)…没ネタ

【「毛をむしって、タヌキ汁にしょぉーーーー」「おぅーーーー」「やめてぇーーーーーーーー」 タヌキは頭を隠した。】


(*2)…まだ自分自身を認識し切れていません。


(*3)…日本語で『大人の事情により、こちらについては封印いたしております (゜´Д`゜)』と書いてあるとか。


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