半田そうめんは冷や麦じゃない
『半田そうめんは冷や麦じゃない。いいな』
「「はい、了解であります」」
『付けだれとして、めんつゆ、ポン酢、ごまだれ、カルボナーラソースを用意した。』
つい勢いで、そうめんを振る舞ってもらえることになったのだがクトゥルフ焼きを食べたすぐのわしらはあまりのどを通らなかった。
薬味のショウガ、刻みのり、金糸たまご、ねぎ、焼き味噌、とろろ、ごまなどで味変してもたった4杯しか食べられなかった。年のせいか食が細くなってしまっているのだろうか。
「「『ごちそうさまでした』」」
そうめん売りは、後片付けをしてからわしらの首にリードを付けて奥を目指した。
「わんわん」
「ばうばう」
そうめん売り事、ユゥ以外は第三フロアでも出会うものなく、第四フロアへ降り、中程で徘徊する一体のオークを見つけた。
「「ユゥ、殺っちゃいなよ」」
『そのアームブレードを使って二人でやってごらん』
「おー、そうだった」
「わすれてたぜ」
機動力の底上げにポン○とタロウが靴にローラーを出し入れするギミック、ウィからもらったインベントリのリュックを基にナナ○と花子が外側を加工してわしがウサギさんリュック、相方がカメさんリュックを背負って背後から強襲した。えっ、ただのお子ちゃまリュックだろうって? ノンノン! バーニァつきなのだよ諸君。敢えて言おう、趣味に走ってます。
オーバーキルだったな。
相方ががに股で充分な開きがある脚の間を通過しながら足首の腱を切り、わしがジャンプして頭部の延髄をつく計画で、どっちも切り落としてしまった。うん、スッパリとな。
気分的にバイザーのあるメットを被りターコイズな色合いでコスチュームを統一したかったが、まっいいか。ユニット名は「一つ目隊」だな。
さて、言っていいものかどうかだけど、相方さんたら通過する股間からぶら下がったアレが邪魔だなって、払いのけるつもりが去勢なさったそうです。それを聞いたわしとユゥは急に股間が寂しくなりましたとさ。いやぁー上から押さえたら息子さんがお留守で焦りましたよ。
「血抜き血抜き」
「解体、解体」
『焼き肉焼き肉』
「カンカンカンカン、晩飯じゃ」
「焼き肉焼けたら、晩飯じゃ」
労働したから、飯タイム。
豚肉に近いから、ショウガが合うだろうが、手っ取り早くステーキとして焼く。
あかーん、ポンドステーキ二枚しか喰えんかった。
それ以上に、わしらは別なものを欲した。四の五の言わずにビーフだよ。カモーン、ミノタウルスちゃーん。
その後、何者にも出会うはずもなく第五フロアへ降りると先発隊にやっと追いついた。
「どうなってんですかね」
「①教室が過剰労働させられてるの?」
『⑤教室の先生もがポカーンだね』
「でも①教室のみんな、ツーマンセルで圧倒してるね。うん」
「ジャスミィも組んで戦ってるけどオタオタしてる」
『あははは、子供のほうがいい動きしてるね』
ウルフに乗ったゴブリンだとか、魔術を唱えるゴブリン、少し大きなホブゴブリンやコボルド、そしてオークなどが子供達に翻弄されて孤立したとたんに各個撃破されていく。かろうじてか、⑤教室で何とかついて行ってるのが教員と数人だけだ。
わしらに気づいたセバスが寄ってきて、ユゥを体内に取り込んだ。
「ぎょっ」
「>゜)))彡」
「ふぉっふぉっふぉっ、白い空間でネタバラシは済んでおろう。ふぉっふぉっふぉっ」
「「そうでしたねー」」
「ふぉっふぉっふぉっ、先日のレベリングを兼ねた訓練が功をそうしておるのぉ」
「「そだねー」」
着いたすぐはまだモンスターが多かったのがもうわしら達のパーティの半分ぐらいにまで減っていて、動きの悪かった残りの者達もやっと自分の動きが出来るようになったのか相手になっている。
「①教室のみんなが手を抜きハジメたんだね」
「お飾りの⑤教室じゃ、帰ってから厳しいよね」
「ふぉっふぉっふぉっ、逆過保護じゃのぉ」
「このフロアに来るまでが、散々だったんじゃないの」
「だねー」
「ふぉっふぉっふぉっ、庇護しようとした相手のほうが技能理論も経験値も上だったのじゃからな」
「あーショックだわな」
「ご愁傷様」
「ふぉっふぉっふぉっ、このダンジョン内限定だがね」
「戻ったら大いに甘えてあげればいいんじゃない」
「いや、事実を知ってからじゃねー」
戦斗も収束してフロアに討ち漏らしがないが、⑤教室の索敵魔法の得意な者が調べて、居ないと答えたので下の第七フロアー奧で休息することにした。
えっ、闘い? そりゃあリザードマンとはやったけどあのトカゲ男さんいないから、まぁイイ闘いだったよ。やっと
第七フロアーで休息と軽食をとる。トカゲ男は最近IDの時だけの出番らしくて会えなかったけど、あれだけ暴れるとうちらもMPやら回復しておかないと次は決戦だもんね。
「ねぇ、残党狩りの魔法って、いつも⑤教室の生徒がやってんの」
「第四フロアで無傷のオークがいたよ」
「ふぉっふぉっふぉっ、ちょうど隅っこにでもいて索敵範囲から離れてたのじゃろうよ」
「「意味ないじゃん」」
わしらの合流で班がやっとそろったからと、改めて顔合わせをすることになった。ナゼか別な班のセバスが音頭をとってだ。テーブル寄せてきてくっつけるなよ。人目気にしないのかよ。セバスんとこの班の連中、苦笑いしてるぞ。
他の3班では①教室から2人、⑤教室から2人、教員が1人の5人体制だ。あと1班だけ⑤教室から4人、教員が1人の5人体制がある。
我が班は①教室のわしウィルと相方ミル、そして獣人妹、⑤教室の従兄妹同士というリックとアリサ、そして教員のジャスミィだ。
この従兄妹二人は他の⑤教室の生徒とは頭一つから二つ分ぐらい動けている。なんでも代々冒険者をしている家系で二人とも祖父と祖母の名をもらったからと一族内では二世を付けて名乗っているらしいが、一族内には二世を名乗る者が他にもいてややこしいとか。どっちかまだ解らないが近々三世も生まれるらしい。
などと本人でなくセバスが懐かしいように説明するのは、どこかヘンなのだが。
さて次のフロアーがボスフロアーだ。
こんなトコロまで、読んでいただいてありがとうございます。
従兄妹リックとアリサは[Episode 1+]と関係があります。




