21話 鍛冶師見習いアリサ
評価ブックマークありがとうございます。
アリサ、ついに生産活動開始です。
申し訳ないとは思っておりますが、今回すごく短いです。ご容赦ください。
ジャンル別日刊ランキング3位にはいってました。(゜Д゜)
ここまで来るとは完全に予想外です。
どうかこれからも付き合いのほどよろしくお願いします。m(__)m
始まりの街中央
(どうしよ・・・)
アリサは途方に暮れていた。
というのも、先程フレンド通信でニアから『レベル上げするからもうしばらく別行動』というメッセージが送られてきたからだ。
これ、私がレベル上げしちゃいけないパターンだよね?
パーティにおいて、皆とレベル差が生まれてしまうと一度距離を置かなければならなくなる。というのは常識だ。パーティ内のパワーバランスが崩れるからだ。
そして。それを盛大に壊した私がここにいる訳で。
「【クエストボード】でも見に行こうかな」
【クエストボード】
それはレベルアップ以外でSPを稼ぐことができる手段である『クエスト』を斡旋する掲示板だった。
戦闘が苦手なプレイヤーや最初にステ振りを失敗したプレイヤーへの救命措置でもあるのだが、今のところ利用しているプレイヤーはあまりいない。
というのも。
【屋敷の掃除クエスト】
報酬:2000G SP:1
【雑貨屋のお使いクエスト】
報酬:1200G SP:1
報酬でもらえるSPが少ないからだ。
どっちかといえばゴールド目当てのクエストである。
だが時間つぶしには調度いい。
――――あ
【鍛冶師の見習いクエスト】
報酬:【鍛冶の基礎レシピ】3000G SP:2
お、おぉー。凄いいいもの見つけた。
【携帯鍛冶セット】は買ったはいいけど使い方だけで武器の作り方は説明がなかったんだよねぇ。
ベリ
ポロン♪『クエストを受注しました』
張られているそれを剥がすとそんな一文が流れた。
いつもと効果音がちょっと違う。
【クエストボード】用の効果音なのかな?
とりあえず武具屋にゴーッ
武具屋
私は巨漢に見下ろされていた。
「あん? 弟子入りだぁ! ふざけんな小娘がっ! そんな細腕で鍛冶ができるかぁ!!」
ビリビリ
めっちゃ怒鳴られております。なんでっ!?
私クエスト受けに来ただけなのにっ。
―――後で気づいたが、それはクエストを受ける際の常套句だった。
そして色々罵倒とかされて若干涙目になったころ。
「――まずはこいつを作ってみなっ。そいつが出来たら弟子入りを認めてやる」
そう言って親方から手渡されたのは二枚の紙。装備のレシピだった。
ポロン♪『連続クエスト。鍛冶屋の弟子入りを受注しました 遂行度1/3』
『【甲羅の盾】と【角兎の剣】のレシピを貰いました』
連続クエスト・・・つまり、何段階かに分かれているクエストってことだ。
とりあえずレシピ。
【甲羅の盾のレシピ】
必要素材:【ストーンタートルの甲羅】【取っ手】【留め具】
【角兎の剣のレシピ】
必要素材:【ホーンラビットの角】【剣の柄】
・・・。
前半の素材はいいんだけどさ。後半リアル過ぎない?
ちなみにそれらは店で売ってました。
【取っ手】
50G
【留め具ダーツセット】
100G
【剣の柄】
100G
なお、これらは初心者用の素材であり、鍛冶のレベルが上がり、レシピを得れば自分で作成が可能になるアイテムである。
一応十個くらいずつ買いだめしておいた。
必要になるかもしれないし。
とりあえず素材集めにゴーッ
まずは素材集め。
基本ですね。




