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~娯楽~

バラハの一件から数日。

セファーナ達は娯楽の国ステイシルに来ていた。


この国はカジノなどの娯楽に溢れている。

一攫千金を求めて他国から訪れる人も多い。


またカジノ自体が国営であり、国の管轄下にある。

他にも様々な大会なども催され、それによる報酬は非常に高額だ。


そんな娯楽の国に何を見るのか。

仕事はそんな輝かしい街で行われるのである。


「さてっと、行こうぜ。」

「それにしても、この国は眩しいですね。」


昼間は基本的には今あるような街だ。

だが夜になるとその景色は一変、ライトに照らされる街となる。


今回は本来の仕事は昼間に。

レイネの資金稼ぎの仕事は夜になる。


「夜になったらカジノもいいかもね、それより仕事だ。」

「ですね、行きましょう。」


そうして二人は今回も情報屋の下へ向かう。

世界に情報網を張るからこそ、様々な情報が得られるのだ。


「お、ここだね。」

「ここは…飲食店?」


見た目はファストフード店のようだ。

そんなのはお構いなしに店に入るヘイロン。


店に入るとカウンターに向かう。

ちなみに従業員も情報屋の仲間達だ。


身内経営という名目でやっているからこそである。

ヘイロンは従業員に注文をする。


「チーズバーガーにホワイトチーズを頼む。」

「分かりました、では少々お待ちを。」


そう言って店の奥に消える店員。

数分後に従業員に奥へと通される。


「さて、何が欲しいんですか?」

「とりあえず国の偉い人か関係する組織の特に黒いやつ。」


そう言うと店員がオーナーを呼ぶ。

そしてオーナーが出てきて一つの書類の束を差し出す。


「こいつか、えっと、見る限りカジノ経営のドンかな。」

「ええ、国が管轄するカジノ経営の組織のね。」


どうやらその人はカジノの売上を一部懐に入れているらしい。

この国ではカジノの売上は税金と同等になる。


つまりカジノの収益を偽装しているのだろう。

それにより懐に一部を入れている。


カジノの売上はそれこそ一日で凄い金額が動く。

それなら少しぐらい懐に入れてもバレないという算段か。


「でも大金が動くからこそそういう事が出来るんですよね。」

「そうだよ、それこそ一日で億単位が動く、少しぐらいなら誤魔化せる。」


それは金額の大きさだからこそ出来る事でもある。

今までもこの手の相手を見てきたが、今回は桁が違う。


とはいえそんな相手だからこそ燃えるものもある。

相手が大きいほどに燃えるのは人の常だ。


「これが一番黒いものだけど、買うかね?」

「そうね、なら買わせてもらうわ。」


ヘイロンはそれに首を縦に振る。

そしてオーナーは金額を提示する。


「情報料はこれぐらい、負けられないよ。」

「ならそれで買うわ、ほら。」


提示された金額は27000ほど。

ヘイロンはそれを一括で支払う。


「どうも、それともう一ついい情報を教えておくよ。」

「いい情報?なにかあるんですか?」


それは街のニュースなので金は取らないものだ。

情報屋が金を取るのはあくまでも貴重な情報だけである。


「今夜カジノでポーカーの大会がある、興味あったら参加してみるといい。」

「ホーカーの大会…、賞金は出るのですか?」


賞金の事を尋ねる四葉。

オーナーはその高額さを教えてくれた。


「優勝賞金はざっと三億、勝てるとは思わないがね。」

「三億…、凄いですね。」


そうしてオーナーに感謝し二人は店をあとにする。

今夜のポーカー大会に出るか相談もする事に。


そうして二人は飛空艇に戻る。


飛空艇に戻るとシスシェナが待っていた。


「お帰り、情報は買えたかしら。」

「モチのロン、はい、セファーナが帰ってきたら渡しといてね、そんじゃ。」


そう言ってヘイロンは早々と部屋に戻ってしまう。

そして四葉もそのまま部屋に戻っていく。


そのタイミングでセファーナが戻ってくる。


「あ、情報は手に入ったんですね。」

「ええ、はい。」


セファーナはその袋を確認する。

そして確認を終えると部屋に戻り詳しく見る事に。


それに合わせるようにレイネも戻ってくる。


「あら、もう終わってたのね。」

「ええ、そっちも仕事は見つかったのよね。」


レイネが今夜のポーカー大会の事を言う。

シスシェナはそれに対して微妙な反応をする。


「うーん、顔を知られるのは困るのよね、とはいえお金は欲しいし。」

「なら偽名でも使う?それなら顔が割られてもなんとかなるわよ。」


レイネらしい提案だった。

シスシェナも誰か二人だけを行かせる事でそれに同意する。


「それじゃ私はこれを運んでおくわね、勝てるといいわね。」


そう言ってレイネはキッチンへ向かう。

ポーカー大会に誰を行かせるかも考える。


その一方でセファーナはフェラナと情報をチェックしていた。


「どうでしょうか。」

「また難しい相手だね、でもだからこそ燃えるってものかな。」


フェラナはやる気満々だ。

やはり大きい相手であると燃えるのだろう。


そうして日は暮れていき夜になる。

シスシェナに言われ四葉とカリーユがポーカー大会に出る事に。


この眩しい街にも死神の鎌は迫っているとは今は知らないのである。

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