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~軍国~

カティスの一件から数日。

セファーナ達はペリアン王国に来ていた。


この国は軍事国家であり屈強な軍隊で知られる国だ。

とはいえ今は平和なもので戦争をしようなどという話はない。


「ん、いい空です。」

「軍人ばっかだな、流石は軍事国家だ。」


カリーユも周囲を歩く軍人達に目を見張っていた。

とりあえずこの国での仕事のターゲットを探す事にする。


そうして二人は街へと繰り出していく。

シスシェナは飛空艇でのんびりしている、フェラナも同様だ。


「本当に軍人ばかりですね、流石は軍事国家です。」

「下手な真似したら睨まれるな、本当にやるのか?」


カリーユはセファーナに再度確認を取る。


「もちろんですよ、そのために来たんです。」


自信を持ってそう答える。

今回のターゲットになりそうなのはやはり軍関係者だろう。


「うーん、何かありませんか。」

「僕に振るなよ、自分でなんとかしろ。」


そう言って街を一通り散策する。

すると喫茶店の方から何やら聞こえてくる。

そっちへと耳を傾けてみる事にした。


「本当に大丈夫なのか?こんなのが知れたら…。」

「上手くやる、安心しておけ。」


どうやら軍人が金銭のやり取りをしているらしい。

密かにそれを観察し、見る限りでは大金が動いているようだ。


「軍事費をくすねるなんて本当にいいのか?バレたら…。」

「兵器を作るよりは有意義に使うさ、任せとけ。」


何に使うかは知らないが軍事費の横領のようだ。

紙袋に入った金銭を受け取った軍人はその場を後にした。


セファーナもそれを確認し軍人の胸元の階級章を即座に確認する。

受け取っていたのは大佐、渡していたのは少将のようだ。


そのまま飲み物を飲み干し知らぬ顔でその軍人を見送る。

次はこの軍人をターゲットにするかの情報を探す事に。


「さて、何か確定的な証拠は…。」

「そういえば街の西に妙な建物があるらしいぞ。」


カリーユが独自にそれを集めたらしい。

確認のために街の西へと向かってみる事に。


街の西地区へとやってきたセファーナとカリーユ。

すると怪しい挙動をするさっきの大佐を見つけた。

それを密かに尾行してみる事に。


「ふふ、こいつを使えば俺が王になれる…もう少しだ…。」


そう言いながら小さな小屋で爆弾を組み立てているようだ。

さっき受け取った資金もそれに使っているようだ。


「ふふ、あいつには悪いけどな…見てろよ…。」


セファーナはその様子を見て彼をターゲットにする事を決める。

軍事費の横領、反逆行為、ターゲットにするには充分だ。


そうしてその場を去っていくセファーナとカリーユ。

次は短期求人を探す事に。


街の求人板を探していると短期求人の募集が貼ってあった。

どうやら軍隊の食堂の仕事のようだ。

スタミナには自信があるのでこの仕事に決める。


募集内容も料理が得意な人となっている。

セファーナは今までの経験で料理の腕は上達していた。


「これで決まりですね、早速応募してみますか。」


とりあえずするべき事は決まった。

それをまとめるべく飛空艇に戻る事に。


「お、お帰り、やる事決まったかい?」

「はい、決まりましたよ、あと仕事も見つけました。」


シスシェナもそれを確認し次に向けた準備をする事に。

セファーナは明日から仕事と情報集めだ。


「では食事は…この国は大衆食堂がメインなんですね。」


ペリアン王国は軍人のためもあり安くて量の多い食堂が多い。

食材なども買えるが基本的には軍人達は食堂で済ませるらしい。


モーニングからランチ、ディナーまで時間によってメニューが変わるとか。

たまにはそれもいいかと思いこの国に滞在する間は食堂で済ませる事に。


そうして四人で町の食堂に出ていく事にした。


「ふぅ、満腹ですね。」

「あたしにはあれでも多いよ、軍人ってのは食べるもんだね。」


フェラナは並盛りですでに満腹になっていた。

シスシェナは見た目の割に意外と食べるので満足している様子。


食事を済ませた四人は飛空艇に戻りこの国での仕事を確認する。

ターゲットは大佐、それに関する情報を集める事に。


この国は軍人が常に街を見回っているため警戒する必要がある。

情報を集めるには軍人の目を盗まねばならないからだ。


だが今までの経験を信じこの国での仕事を遂行する事となる。

そうして明日からは情報収集と仕事が始まる。


常に目を光らせる軍人をかいくぐり仕事を遂行するのだ。

エルスリート以来の危険な仕事が始まる。


それでも運命はセファーナを祝福するのだ。

その正義は悪を見逃さない。


歯車は刻み続ける、歪な正義、そしてその運命を。

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