夢職
「・・淑さん!!芥川さん!」
病院の前で、二人の帰りを待ちわびていたミウミの目に、ボロボロだが確かに歩いている淑と芥川が映った。
「遅くなっちゃったね、ミウミちゃん・・ただいま」
芥川が微笑む。
「お帰りなさい・・芥川さん、群青さん意識取り戻しましたよ」
「本当!!」
水を得た魚のように、芥川の目が輝いた。
「ちょっと俺、行ってくるわ!!」
よろつきながらも進む芥川。
「おい、大丈夫かよ?!」
淑がそう言うと、芥川は冷ややかな目で言った。
「お前に言われたくない!」
それもそうか・・
「群青!」
「・・主」
あまりのボロボロの姿に、声を失う群青。
「へへ・・仇、とってきたからな!」
「ご無事で、何よりです・・」
群青の目に溜まった涙に、芥川は顔を赤らめる。
「烏は、淑が倒してくれた・・でも、俺だって烏の部下を倒したんだぜ?!お前をこんな目に遭わせた奴をさ・・」
群青が、深々と頭を下げた。
「な、何だよ?!」
「・・私は、幸せ者です。主のような方の、パートナーになれて・・」
恥ずかしさを隠すために、芥川は大げさに咳払いした。
「ま、結局淑に助けられたんだけどさ・・」
やっぱり、アイツは強い。自分は、まだまだだ・・
「群青、俺、続けるからさ・・この仕事。もっと酷い目に遭うかもしんねぇけど、続けるから」
群青の優しい瞳が、決意に満ちた芥川を見つめる。
「どこまでも、お供します。頼りないパートナーですが・・」
二人が笑った。
そんな二人を見て、廊下にいた淑とミウミも笑った。
また、依頼に追われる日々が始まる。戦いもあるだろう・・それでも、彼らは進むことををやめない。
それが、夢職という仕事を選んだ、彼らの進むべき道だから・・。
こんな形で終わらせてしまったこと、深くお詫びします。。書くにつれて、話がまとまらず・・ついに終わらせてしまいました。。
ここまで読んでくださった方がいらっしゃいましたら、深く感謝します。。本当にありがとうございます。
今度は別の話を書こうかなと思っております。
また、目を通してくださったら幸いです。。