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【週刊】目が覚めるとそこは…異世界だった!【第6章、連載中。長編にも拘わらず読んでくれてありがとう】】  作者: 鷹茄子おうぎ
第1章 魔剣の使い手

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可愛いカレンちゃん

カレンの部屋にお邪魔するのは、今回が初めてだ。どうやらその部屋の間取りは、リアルナさんの部屋と同じようだ。つまり俺の部屋よりだいぶ広い。リビングとは別に寝室があるのだが…その寝室が凄いことになっていた!


そこはまさにウォークインクローゼットのようになっていた。同じ間取りのリアルナさんの寝室がシックで落ち着いている様と比べると、雪と墨ほど違う。洋服の種類も実に多彩だ。ユリーシャが着そうなシックな服からティアリスが着そうな可愛い服まで…何でもありだな。


「初めに断っておくがな、ショウ。私は自分でも分かっているからな」

「分かっているって…何がだよ」

俺はお洋服のジャングルに圧倒されながらカレンに聞き返した。


「こういう服が私のような女には似合わないということがだ」

手近にあったヒラッヒラのフリルで覆われたピンクのドレスを手に取りながら、カレンが話を続ける。


「この手の服は私のようなでかい女が着ても似合いはしない。ティアリスのような小柄で可愛い女の子が着ることで、初めてその意味を為すのだ。しかし、そう思えば思うほど…き、気になって…」

持っていたドレスを見つめるカレンは…男勝りな女だが、やっぱり女の子なんだな。


「い、一度ティアリスと一緒に買い物をしたことがあって…そ、その時に奨められるままに一着だけ買って…似合わないことは分かっていたんだが、それからは次から次へと買ってしまって…そして、この有様だ。私はおかしな女だろう、ショウ。笑いたければ笑え!アハッアハッ…アハハハ…」

自虐的に笑う壊れ気味のカレンを見て、俺は沸々と怒りが湧いてきた。


「カレン、お前バカじゃねえのか?こういう服がお前に似合わねぇ、着ちゃいけねぇ…ってそりゃ誰が決めたんだよ!親が決めたのか?違うだろっ!全部、お前が勝手にそう思っているだけだ」

俺に怒鳴られることは頭になかったのだろう…カレンは驚きに満ちた目で俺を見ている。


「着たい服があるんだったら着りゃあいいじゃねぇかよ!真面目ぶるのもいい加減にしろよ!」

そんなカレンを先程のお返しとばかりに睨みつけ、俺はさらにまくし立ててやった。


「さっき言ってたピンクの服はこれか?」

そこで一息つきつつ、俺はカレンが持っていた服を取り上げた。


「そ、そうだ…」

「よし、じゃあそれを着てみろ。今すぐだ!リビングで待つ」

有無を言わさぬ口調でカレンに命令したら、お次はユリーシャだ。


「ユリーシャ、お前はこっちだ」

「は、はい…」

俺はユリーシャの手を掴むと、半ば引きずるように寝室を出た。リビングでカレンの着替えを待つ間、ユリーシャがチラチラと俺を見てきたが…無視した。今はカレンだ。


しばらくして、カレンが寝室から出てきた。頬を赤く染め、少し俯き加減でモジモジと恥じらう姿は…か、可愛い。普段のキリッとしたカレンからは想像できない。ギャップが激し過ぎだろ…。


「お前、可愛いな…」

「カレン、素敵ですよ…」

俺とユリーシャの心からの賛辞に、カレンの顔は真っ赤だ。


「い、いつまでこうしていればいいんだ?」

そろそろ限界が来たようで、カレンが屈服してしまう。


「そうだな…もういい。いや待て!別のを試してみよう…何でもいいぞ」

「わ、分かった…」

今のままではかふぇでメイドさんなんて、できる訳がない。女の子らしいカレンに慣れる必要がある。


次にカレンが選んだのは、白のシックなワンピース。これもいいですなぁ…2着目とあって、心なしか表情にも余裕がある。次から次へと服を着替えるカレンを俺達が可愛い!可愛い!と褒めちぎる。大袈裟だが、今のカレンには必要なことだ。


「たっだいま~♪おおっ!カレン、カッワイ~イ♪」

8着目の薔薇柄のドレスを着たカレンを褒めちぎっているところに、どこからともなくティアリスが湧いて出てきた。もちろん、ここはティアリスの部屋ではない…だが、彼女はティアリスなのだ。


「はうっ!こ、これは…」

女の子らしい姿を見られてしまったカレンが、軽く壊れかける。ティアリスの目がキラーンと輝いた。絶対に何かするつもりだぜ…。


「カレンちゃん、超かわい~!」

思っていた通り、ティアリスは叫びながら部屋を飛び出していってしまった…本領発揮だな。


「どうしたの、こんな時間に大騒ぎして…あら、カレン。可愛いじゃない」

「カワイイ…」

「可愛いです!」

「素敵…」

リアルナさんだけでなく、シルフィアにミリッサとリシア…メイドトリオまでやって来てしまった。


「…ふははは。そうだろう、そうだろう!私は可愛いだろう!アハハハ…」

みんなから可愛い可愛いと連呼され、カレンは再びぶっ壊れてしまった。ちょっと可哀相な気もするが、これは必要なことでもある。


「カレンは…大丈夫でしょう。少しお話しませんか?」

「そうだな…」

俺達はどんちゃん騒ぎに水を差さないように気を付けながら、カレンの部屋を後にした。

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