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【週刊】目が覚めるとそこは…異世界だった!【第6章、連載中。長編にも拘わらず読んでくれてありがとう】】  作者: 鷹茄子おうぎ
第1章 魔剣の使い手

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ブラックリバー

まずはアラミレウの行きつけの食堂で昼メシを食べることになった。それはメインの通りを外れた路地裏にある『ブラックリバー』という食堂だった。そこはよく言えば年季が入っている、悪く言えばボロっちい店だ。ここ…大丈夫なんか?


「いやいやいやっ、大丈夫なんだって!ここはホントに大当りだぜ!」

俺のジト目に気付いたアラミレウが、必死に弁解する。まあ…今更、他の店を探すのもな。そもそも俺はノープランだし。ここは乗るしかないだろう。


アラミレウに連れられて仕方なく入った店内には、4人掛けのテーブル席が3つあった。外から見て分かっていたことだが、店内はこじんまりとしている。運よく2つ席が空いていたので、相席させてもらうことにした。それなりに繁盛しているようだ。面目が立って良かったな。


アラミレウのオススメで若鶏定食を注文すると、15分ぐらいでおばあちゃんが持ってきてくれた。さすがに早いですね。特に何も期待していなかったのだが、テーブルに置かれた若鶏定食を見て俺は目を見張ってしまった。


なんじゃこれ!ぼっけぇな!ご飯の量が…まさに大盛りじゃ!漫画に出てくるような大盛りじゃ!いやいや、普通盛りを頼んだはず。さてはアラミレウのヤツ、嵌めやがったな!


「信じられるか?これで普通なんだぜ!」

マジかっ!ぼっけぇな!大盛り頼んだらどうなるんじゃろ?


ご飯がこれならおかずもぼっけぇわ!手のひら大の若鶏のカツがいち、にぃ、さん…5枚!若鶏のカツとチキンカツの違いはよう分からんが、この量はぼっけぇわ!付け合わせのキャベツも多いいわ!普通サイズなんは野菜たっぷりコンソメスープだけじゃ!


ふぅ…思いっきり取り乱してしまったぜ。少し落ち着こう。この若鶏のカツは、特製ソースに付けて食べるようだ。


ゴクリッ…ソースを付けて…サクッ!


ああぁぁぁーーー!うめぇ!ぼっけぇうめぇ!旨すぎじゃろぉ、これぇ!どうにかなりそうじゃ!


そしてご飯をパクリ。


ああぁぁぁーーー!うめぇ!ぼっけぇうめぇ!庶民のワイにはどストライクじゃ!旨すぎて箸が止まらんわぁ!


どんどん箸が進み若鶏のカツが、そして大盛りのご飯がどんどん減っていく。旨い!旨い!旨すぎる!


これ以上ないほどの至福の時間である。でも、量が量だけに最後の方はさすがに苦労させられた。少食な方ではないんだけどな。それでも完食だ!この満腹感、たまらないね。


「お前…もう食ったのか?」

見るとアラミレウもあとちょっとで完食しそうだ。でも、かなり苦しそうだ。はたして完食できるかな?すでに食べ終わっている俺は余裕である。ふと、気になって外の様子を窺うと…何人か待っている人がいるね。


「早くしろよ。後がつかえてるぞ」

意地の悪い笑みを浮かべながら、俺は急かしてやった。


「分かってるよ!」

急かされたアラミレウは少しキレ気味である。まあ、落ち着け。それでもアラミレウはどうにかこうにか完食した。やるじゃないか。


すっかり満腹になった俺達は、ひとまず広場のベンチで休むことにした。さすがにすぐに動くのは無理だ…。そして、ここからアラミレウのとりとめのない話が始まった。


やれ第13番広場のアマン一家の大道芸はすごかっただの、やれフィレノン管弦楽団の次の首席指揮者はセルゲルーシェがいい…いや、セルゲルーシェがなるべきだ!と熱く主張したりだの。


アラミレウのどうでもいい話が一段落したところで、ここからは街ブラだ。こいつは俺のことを大陸出身者だと思っているので、行く先は有名な観光地が多い。


噴水と白い大理石で有名なミゼルカンプ広場。少し歩けばライラリッジ国立歌劇場がある。設計コンペで優勝した建築家のディライクが謎の失踪を遂げたという曰くつきの歌劇場だ。そして、レガルディアのあれこれはここに来ればすべて分かると云われるエリオット博物館。いやー、ライラリッジ観光を堪能できましたよ。楽しかった!


次はユリーシャと一緒に回りたいな。今日のことには不満そうだったからね。すぐにすぐ!という訳にはいかないが、いつか一緒にライラリッジを観光できる日がくるさ。

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