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【週刊】目が覚めるとそこは…異世界だった!【第6章、連載中。長編にも拘わらず読んでくれてありがとう】】  作者: 鷹茄子おうぎ
第4章 パルシファルの嫁と姑

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マルバイユ商会とヒノキ

材木保管所での一連の出来事は、コテージにいる俺達もしっかりと見させてもらった。


「リセクの見立てが正しいとすると…マルバイユ商会はダラカニのヒノキを使って大儲けをしているってことになるわね」

さっきのアレをまとめると、アマユキの言う通りになる。


「ダラカニのヒノキってそんなに高く売れるのか?」

素朴な疑問、木材の価値はよく分からん。


「ダラカニのヒノキは材木にした時の肌目が緻密で、美しい光沢を持っているのが特徴ですね。特有の芳香もあって高級材として利用されているのですよ~」

「そうか…」

言われてみると、ヒノキ風呂とか高価だもんな。


「確かマルバイユ商会はこの数年で急激にのし上がってきたって話だったな。その源泉がダラカニのヒノキって訳か」

そこまで話して、俺はある違和感を感じた。だが、今のところ何の根拠もない…このことを話すのは今ではないだろう。


「だが、ウォーダンがあの場に現れたとなると…あそこにヒノキはもうないだろうな」

「それにあんなミスがあったら、これからは材木置き場を使わないようにするはずでし」

カレンとティアリスの指摘は、おそらくその通りだろう。


ここ最近のマルバイユ商会を取り巻く環境は、悪化の一途をたどっている。この状況で更なるリスクを冒すような真似はしないはずだ。


「そうなると…レンナーの証言が重要になってくるのではないでしょうか…」

自信なさげだが、ユリーシャの言っていることに間違いはない。だが、それだけではベンカジを詰められないだろう。何か…もう一手があればな。


「まあ、それは置いといてだな…俺達はカロリーナさんに話を聞きに行くことにしよう」

レンナーの証言、それはディサイド達に任せてあることだ。アイツらなら何とかしてくれるはずだ。


時計を見るともう10時を過ぎていた。朝は遅そうなカロリーナさんだが、さすがにもう起きているだろう…そろそろ訪ねてもいい頃合いなんじゃないかな。


「ところで…ネコたんが戻ってきましたが、どうしますか?」

「ネコたん?」

何ですか?それは。


「黒猫の名前です」

「そうか…」

さも当然のようにユリーシャは答えるが、そもそもアレは黒猫ではなく黒猫ゴーレムである。どのような姿にも変われるアモルファスの名前が、コロコロ変わるのはどうかと思うが…。


それはともかく、ネコたんのモデルとなった黒猫は、キリッとしていて芯の強さを感じる黒猫のようだ。もしこの黒猫が言葉を話せるなら、自分のことを吾輩とか言うだろう。それから喋る前には必ず気取った咳払いをするぜ、「コホン…」とかな!


そんなどうでもいいことを考えながら、少しばかり悦に入ったのがよくなかった。


「どうか…されましたか?」

「何でもないよ」

ユリーシャ、タイミングよく俺を観察しないでくれ。


「どうせしょうもないことでも考えていたんでしょ?」

「そうに違いないでし!」

「うるさい…」

アマユキとティアリスによる容赦のないツッコミが炸裂する。図星を指すんじゃねえよ!


「と、とりあえず会計庁に行かせてくれ。何か新しいことが分かるかもしれないからな」

会計庁の連中が隠し事をするとは思えないが…そういう事態も想定しておかなければならないだろう。でも、それでツッコミの流れが変わる訳でもない。


「動揺を隠しきれないな」

「それでこそショウ君ですね~」

カレンには冷静に指摘され、フェリシアさんの一言にはみんながウンウンと頷きやがった。


「ほら、カロリーナさんに話を聞きに行くぞ!もう、起きているはずだからな」

「そ、そうですね…行きましょうか」

ユリーシャがクスクスと笑いながら立ち上がり、右に倣って他のヤツらも立ち上がった。何とか危機を脱したものの、油断大敵ですな。

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