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【週刊】目が覚めるとそこは…異世界だった!【第6章、連載中。長編にも拘わらず読んでくれてありがとう】】  作者: 鷹茄子おうぎ
第4章 パルシファルの嫁と姑

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圧迫面談

「『アドーニス』とアルクニクス商会の従業員から、それぞれ証言が得られました。昨夜のヒナステラとサンガロのアリバイについては間違いありません」

リビングへ通されたディサイドが、開口一番でもっとも知りたいことを話してくれた。


「そうか…なら決まりだな」

殺害の指示はベンカジが出したと見て間違いないはずだ。


「そうなると明日の面会は重要になってくる…何か手はあるのか?」

カレンが俺に明日の策を聞いてきた。


「そんなことより、紅茶をどうぞ~」

割りと大事な話なのだが、フェリシアさんはお構いなしである。ずっと膝枕をしていて、ようやく解放されたんだから仕方がないのかもしれないが…。


「明日の面会、ジルニトラさんに来てもらうことはできるか?」

フェリシアさんが淹れてくれた紅茶をいただきながら、俺はディサイドに尋ねた。


「おそらく大丈夫かと…確認しておきます」

「来れるかどうかで変わってくるが…明日の面談は圧迫でやる」

カレンも、そしてディサイドも一つ頷いた。


「伯父は強面ですから…こういう時には適任ですね」

他ならぬディサイドが指摘しているんだからな…これは間違いないね。


「ジルニトラが来れない場合はどうするのだ?」

「その時は俺がやる…」

カレンに次善の策を問われ、俺は精一杯の怖い顔をしてやった。どうよ?


「似合わないわね…」

「ちっとも怖くないでし!」

「無理をする必要はないと思いますよ~」

どうもイマイチだったようだ…アマユキにティアリス、それからフェリシアさんからも否定的な感想しか返ってこなかった。


「で、でも、私はいいと思います!」

「ジルニトラが来れない場合は正攻法でいくしかなさそうだな」

ユリーシャは必死にフォローしてくれるが、カレンにバッサリと切り捨てられてしまった。


このやり取りをディサイドとセブラーは笑いを堪えながら見ている。ちょいちょい最後が決まらない時があるんだよな…いつものことと言われれば、それまでなんだけどさ。


ジルニトラが来れなかったらどうするか…不安に思っていたものの、それは杞憂に終わった。朝の喧騒が終わり、『ピーノリブロ』に穏やかな時間が流れ始めた頃、ジルニトラがやって来た。もちろん、ディサイドとセブラーも一緒である。ひと安心だな…ジルニトラが来てくれて本当によかったぜ。


今日の面会についての打ち合わせは、ここでできるような話ではない。俺達は『ピーノリブロ』の2階へ上がり、個室の一つへ入った。


昨日使わせてもらった個室も落ち着いた雰囲気のいい部屋だったが、この個室は華やかさの中にも落ち着きがある大人の雰囲気の部屋だ。そんな部屋で俺達は圧迫面談の打ち合わせである…何ともはやだな。


「今日の面談だが…ジルニトラとディサイド、それから俺とアマユキでやりたい。もちろん、圧迫でな」

単刀直入に俺は用件を切り出す。ディサイドはこくりと頷いた。


「もちろん、それで構いませんぞ。これほどの適任者はおりませんからな。わっはっはっ!」

ジルニトラにも強面という自覚があるようだ。それでも引き受けてくれるんだから、よくできた人である。


「それで…こちらの情報はどこまで話せばいいですかな?」

ジルニトラは今日の天気の話でもするかのように、気楽な感じで話を進めていく。お茶目な一面はあるが、この男も百戦錬磨の魔法戦士なのだ。


「全部だ」

俺はそれが当然であるかのように言い放った。これにはさすがにディサイドは驚いているが、ジルニトラとアマユキは納得である。


「いやはや、ショウ殿は策士ですな!」

ジルニトラは愉快で仕方がないという感じである。


「どういうことですか?」

一方のディサイドは納得しかねると言わんばかりだ。


この面談では手の内を隠して臨むことで優位に立ち、ベンカジの焦りを誘い墓穴を掘らせる…というのがディサイドの策だろう。確かにそれもアリなんだがな。


「俺達はすでにマルバイユのベンカジにターゲットを絞っている。ならばこちらの情報をすべて話すことでヤツがどんな反応を示すのか…それを見てみたい」

それが俺の策だ。


これはどちらが正しいとか、どちらが間違っているとか…そういう問題ではない。納得できるかどうかだ。


「分かりました」

そして、ディサイドは納得してくれた。わだかまりを一切感じさせない引き下がり方、おそらくは俺の策の方も考えにあったのだろう…できる男は違うね。


他の面子は空気だが、反対するという雰囲気はない。ならばこちらの準備は万端である。首を洗って待ってろよ、ベンカジ!

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