表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

17/30

【SIDE:ファイ】ボーデン公爵家??・ファイ その1

※ロロナとレオン初めての夜。公爵家に仕える??・ファイ視点のお話です※


―――獣人族の筆頭貴族・ボーデン公爵家。そのボーデン公爵家に仕える影のおさ。それが俺。名をファイといい、名のない孤児だった俺を拾い、ボーデン公爵家に忠誠を誓う影に育て上げたのは先代長であった。オリーヴグリーンの毛並みに狼耳しっぽ、ダークゴールドの瞳。陰キャと呼ばれるたぐい


そんな俺が忠誠を誓っているのが、由緒正しい黒狼シュヴァルツヴォルフを守護神とするボーデン公爵・レオンさまだ。


どこの狼の骨ともわからない出自の俺とは違う、血統種でもあるレオンさまは漆黒の御髪おぐしに満月のような金色の瞳を持つ美しいお方だ。

俺はしがない影である俺にも目をかけ信頼を置いてくださるレオンさまを心底慕っている。


そんなレオンさまに舞い降りた、王家からの縁談の話。それは長年にわたって競い合ってきたヒト族と獣人族の仲を取り持つための政略結婚だった。


主君であるレオンさまが結婚される。それは貴族として、公爵としての義務でもある。しかしヒト族筆頭公爵家の令嬢との縁談だなんて。

しかも相手はアホと名高いレーゲン公爵家の次女であった。もちろん影のおさとして、部下たちと事前に情報を集めたが、獣人族に対し、獣臭い、野蛮だなどと発言する女を我が主君・レオンさまの奥方にするだと!?


―――いくら何でも両種族の友好のためだとは言え、無理がありすぎる。むしろ、両種族の軋轢あつれきを生みそうなこの縁談。しかも信じられるだろうか。その女、姉の婚約者と浮気をしていたのである。


何故、何故だ!何故こんな女が主君の!もういっそ、暗殺してやろうかとも思ったが。そっと女に短剣を突きつけようとしたその時。


俺の前を通り過ぎた“姉”が抱えていたものに俺は目を疑った。


それは、黒い毛並みのわふたん。つまりは黒狼シュヴァルツヴォルフであった。んなっ!?何故、あの女の姉が我がボーデン公爵家の守護神・黒狼シュヴァルツヴォルフを!?一刻も早く我らが守護神をお助けせねば!


俺は彼女の監視を部下に任せ、策を練るべく一旦屋敷に帰邸した。その翌日のことだった。その彼女が、黒狼シュヴァルツヴォルフをひとぢちにとり、我がボーデン公爵家を訪れたのは。


―――その彼女の名を、ロロナ・レーゲンと言った。


ロロナ・レーゲンは許されざることに守護神・黒狼シュヴァルツヴォルフをひとぢちに主君との婚姻を結び、そして王命を利用し主君の妻の座におさまった。


しかしながら、その気になればいつでも仕留められるというのに。主君は大人しく控えていろと言う。


くぅっ!いくら守護神をひとぢちにとられたからといって、あんまりだ!しかしこれは王命。断れば反逆を疑われる。ボーデン公爵家ひいては獣人族全体の名誉にかかわる問題だ。


このまま、ひとぢちにとられる守護神を見て見ぬふりをするしかないのか!しかもあまつさえ、ロロナ・レーゲンは主君と床を共にすることを要求してきたのだ。うぐぐぐっ!きっと夜陰に乗じて主君を仕留める気か!主君の首を取る気なのかこの女っ!


俺は影総動員で女の監視、そして主君の護衛を命じた。


―――そして、夜が訪れた。


主君は、さすがは我らの主君。守護神をひとぢちにとるロロナ・レーゲンにおくすることなく同じベッドに寝転がり、そしてなんと背を向けられたのだ!


そうか、さすがは主君!そうやってえて隙を見せることで、ロロナ・レーゲンが凶行に及ぶ瞬間を待つということか。えぇ、もちろんです。主君。我らも共に参ります!もしもの時は、我らも我がボーデン公爵家の守護神・黒狼シュヴァルツヴォルフをひとぢちにとり主君に言い寄ったあの悪女ロロナ・レーゲンを仕留めてくれましょうっ!!


***


主君が寝入ったのを見て、ロロナ・レーゲンもまた布団の中に入る。しかも、守護神・黒狼シュヴァルツヴォルフと共に。まさか布団の中に我らが守護神を誘い込み、そして良からぬことを!?


お、お、おのれぇ~っ!悪女ロロナ・レーゲンめぇっ!!


このむくいはいつか必ずやっ!!


そして暫くすると。ロロナ・レーゲンが暗闇の中で動き出した。ちらりと主君を振り返るとそっと主君のわふたんお耳めがけて手を伸ばす。


―――その場を見守る我ら影にも緊張が走る。


(主君、我らもいつでもロロナ・レーゲンを仕留められるよう配置に付いております)


―――そして次の瞬間、ガバッと主君が振り返りロロナ・レーゲンを捕え―――っ


ないの???


しかしながら主君はほのかな威圧を放ちながら、ロロナ・レーゲンを牽制された。そして、一言二言会話をすれば再び布団に潜り込む。


そうか、そう言うことか!これが例え王命による政略結婚とは言え、すぐに悪女ロロナ・レーゲンを捕らず、罪を重ね証拠を確固たるものにしてから捕らえよ。そう言うことですね、主君!


よし、みなのもの。引き続き監視任務続行だっ!!


しかし。あれ?何だかよくわからないが、主君が殺気立っているように感じる。

やはり主君も悪女・ロロナ・レーゲンを絶賛警戒中と言うことか!床につきながらも警戒を緩めない!さすがは我らが主君である!!


※続く!!(/・ω・)/※

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ