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極度の人見知りが男女比1:20の世界に転生した  作者: ウルセ
始まりのHELL?
7/78

頭が上がらない温かい家族の人達

しんみりしたのもここまでにしたいですね…

違う世界に転生?したかもしれない。


だけどどうしようもない。転生する前の両親にまだなんにも出来ていないが許してほしい。悲しくて悔しいな。


「お兄ちゃん?大丈夫?」


香奈が心配して声を掛けてくれた。僕にはもったいない女の子だ。香奈は僕との結婚を望んでいるのだろうか。


「香奈は僕と結婚してもいいの?」


思わず聞いてしまった。これでもし『嫌』と言われたらどうしよう…立ち直れない自信がありすぎる。


香奈はすこしムッとした顔で答えた。


「私がお兄ちゃんとの結婚を嫌だと思うの?私はお兄ちゃんが小さい時から知ってるんだよ?とっても優しいお兄ちゃんが私は好き!今すぐ結婚したいぐらい!だからさ、そんなこと言わないで?」


香奈は途中で僕の両手を握りながら言った。温かい。

思わず涙が流れてしまった。頬が痒い。


違う世界から転生したかもしれないことを今、香奈に話さなければ後悔する気がした。なので泣きながら説明した。見放されるかもしれないが…



タジタジでしっかり説明できたかわからない。けど、香奈は少し驚いた顔をしたが、すぐにニッコリ笑った。


その後、香奈は僕のことを抱きしめながら言った。


「少し驚いたけどお兄ちゃんはお兄ちゃんだし…それに思えば私にした反応が他人に会った時のお兄ちゃんとそっくりだったよ?」


心から安心した。良かった…思わず涙が溢れてくる。


「うぅっ…ごめんね…ありがとう香奈…」


「こちらこそありがとうね、お兄ちゃん。大好き。」


香奈に抱きしめられながらしばらく泣いた。その間ずっと香奈は僕の背中を摩ってくれていた。


□□□


ようやく涙が枯れてきたので名残惜しいが香奈から離れる。すごいな、香奈の母性。抱きしめられている間、母に抱きしめられているみたいに安心できた。


「ごめんね。ありがとう香奈」


「大丈夫だよ。」


香奈はニッコリ笑いながら言った。庇護欲と母性を兼ね備えるこの妹に、僕はこの先頭が上がらないだろう。


「そういえば、母さんと香奈って何歳なの?」


母と香奈の歳がわからない事に気づいたので聞いてみる。そういえば寿命が伸びたと香奈から聞いたが何か元の世界と変わったりしているのだろうか。


「私?私は十四歳で、母さんは…うーんたしか四十二歳じゃなかったかな?」


一歳下なのか?二歳くらい下かと思ったんだけど…すごいな母さん。


「一歳年下なのか…」


「うん、お兄ちゃんが生まれてから一人は寂しんじゃないかって思って体力が回復したらもう一回だけ頑張ろうって思ったみたいだよ。まぁ、もう妊娠は嫌だってお母さんは言ってたけどね…」


母にも頭が上がらない…向こうの世界でも、この世界でも家族に恵まれているな僕は…


すると香奈は、ハッとした顔で

「そういえばお兄ちゃん!お兄ちゃんのこの世界に転生する前までの話はできるだけしないようにね!」


「もともと言いふらしたくないし、人と話す事ができるかわかんないから大丈夫だよ。」


「そっか。それならよかった…」


香奈はホッとした顔をした。かあいい。


あ、あと教育制度については向こうの世界と同じだった


□□□


そういえば向こうの世界ではこういう世界は頻繁に男性が犯罪に巻き込まれていたが、そうなのだろうか?


香奈に聞いてみた。


「そんなにないかな?だって、夜中に大体の男性は国から支給されるお金で生活してるからうろつかないし、そういうことをしようとしても人の目があるからできないよ?それに犯罪に巻き込まれてる男性を助けるのは男性とお近ずきになれるチャンスだからね!」


そうなのだ。男性の大体は働いていない。それに国から支給される金額もなんとか少し広めの防犯設備の整ったマンションに住んで生活できるくらいのお金。しかしそのお金で引きこもり生活をして、ネット通販で生活しているようだ。ただそれで大体の男性は満足しているそうだ。それにより男性が関わっている犯罪は数ヶ月に一件あるかどうか程度らしい。


ちなみにだが男性と一番お近ずきになりやすい職業は宅配業者と言われているそうだ。


「それに男性は別で高校があるのにお兄ちゃんは『知らない土地に行く勇気がない』とか言って近くの共学だけど男性なんているかどうかも怪しい高校に入学するとか言って…」


僕ではない美月は『知らない土地』よりも『知っている土地』を優先したようだ。…今の僕でもその判断を下すかもしれない。


「はぁ…それにそれならボディーガードを付けてって言っても『知らない人が僕の周りをうろつかれたら気が気じゃない』って言うし…」


香奈は心底疲れた顔でため息を吐きながら言った。


申し訳ない…すごいワガママだな僕は…


人見知りを治せるように頑張ろう!

できたら頑張ろう。

できるだけ頑張ろう…


この世界でも家族には頭が上がらない…

前書きにも書きましたがしんみりしたのはここまでにしたいです…



読んで下さりありがとうございます。


九月十二日

少し修正しました。ストーリーに影響はありません。

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