期待
あれから数時間たち時刻は十二時、お昼だ。
香奈は買い出しに行き、他の三人は荷物を部屋に入れる作業をしている。
ちなみに僕も手伝おうと思ったけど『美月の筋力じゃ無理』と言われた。
心にグサッときたので、これから筋トレしようと思った。
そんなこんなで、僕は今一人でゲームをしている。
することないし……
そういえば、そろそろ荷物入れ終わった頃じゃないかな?
すると丁度良くインターホンが鳴った。でもちょっと待って……敵と交戦中なんだけど……
あぁ!もういい!
「はーい!」
『……荷物入れ終わった』
音夢の声が聞こえてきた。
「あ、わかった」
『……香奈は帰ってきた?』
「いや、まだ帰ってきてないけど……とりあえず入って?中で待とう」
『……わかった。二人も連れてくる』
「うん。ありがと」
よし終わった!まだ、間に合うか!?
……死んでた。連勝してたのに……
□□□
それから音夢が二人を連れてきた。今、皆で楽しく談笑しながら香奈を待っているところだ。
……付け足しておこう。僕以外で楽しく談笑している。
僕は外から適当に相槌を打ちながら見守っているだけだ。
いや、女性三人の話に入っていける訳が無い。
……暇だ。三人は何か最近話題のリップクリームの話をしているが、知らない。
この三人やけに女子力高くない?リップクリームの話するよりか、愚痴を言い合っている感じがしてたんだけど……
「あの美月さん……考えてる事が口に出てます」
「え?……あ」
周りを見渡すと鋭い目付きでこちらを見る三人。
あ、死ぬ……
「……美月、次は無い」
「は、はぃ……すみませんでした……」
か、香奈!早く帰ってきて!この空気に耐えられない!
「ただいま〜!」
あぁ香奈さま、ありがたや……ありがたや……
「あ、皆さんお待たせしてすみません!すぐに取り掛かりますね!」
「ごめんね香奈ちゃん、ありがと!」
「いえいえ、大丈夫です!今回は私の得意料理でおもてなししますね!」
「楽しみだね〜!」
「そうだな」
「……楽しみ」
あれだけ家事が得意な香奈が作るんだ、きっととても美味しいだろうな。
……台所から軽快に野菜を切る音が聞こえてくる。
うわ〜マジで楽しみだ!絶対美味いよ!
……とか思ってたんだけどな……何が起こってこうなったんだ?
いやー……少し肌寒さを感じるようになりましたね〜。
そんな作者はまさかの二回連続でスマホを落として表裏両方にヒビが入りましたよ!
あはは!




