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極度の人見知りが男女比1:20の世界に転生した  作者: ウルセ
平穏な学校生活を願います
26/78

情報無し

「お待たせ〜」


「お待たせしました」


香奈とお姉さんが戻ってきた。


…あれ?心做しかお姉さんが丸くなってる?気の所為かな…


「あっ、もうこんな時間!ごめんお兄ちゃん、私もう学校行かなきゃ!」


「えっ?ああ、行ってらっしゃい。気をつけてね!」


「ありがとうお兄ちゃん!行ってきます!」


香奈は急いで家を出て行った。…お姉さんは大丈夫なのだろうか?働いてるんじゃないの?


「あ、あのお姉さんはお仕事の時間大丈夫なんですか?」


「お仕事の時間?…あぁ、別に大丈夫。それより今日はごめんね?強く当たりすぎちゃった」


この人があのお姉さんなのだろうか?すっかり丸くなっている。香奈に何か言われたのかな?


「あ、全然大丈夫ですよ。気にしてないですから」


「全然気にしてないの?じゃあ前の感じで話しても大丈夫?」


「えっ…あ、はい」


嫌な予感がする…


「ありがとね。ふー…それじゃあ、美月の好きなゲームを教えてくれる?」


話し方と雰囲気が元に戻った。大丈夫なんて言わなければよかった。


あれ?お姉さん、そんなニヤニヤした笑みしてたっけ?


…やられた…!


「ねぇ、聞いてる?好きなゲームは何って聞いてんだけど。」


「あっ、すみません。えーと…モンナゲってゲームを最近してます」


「ふーん…私もするから教えてよ」


「えっ?」


□□□


それから一時間程お姉さんと一緒にゲームをした。他の人とゲームをしたのは何年ぶりだろうか?とっても充実した楽しい時間だった。


「うーん、楽しかったねぇ〜」


お姉さんが背伸びをしながら言った。楽しいと言ってくれてよかった。


…また一緒にしたいな。


「ん?美月くん何か言いたいことがあるのかな?」


「え?あ、いやその…」


またお姉さんはニヤニヤしている。なんで思考が読めるんだ?


「お姉さんは美月くんと一緒にしてもいいけどな〜?まぁ美月くんが嫌なら別にいいけど」


「…また一緒にゲームしてもらってもいいですか?」


もの凄い敗北感を感じる。ホントにそのニヤけた顔を止めて頂きたい。


「ふふっ、仕方ないな〜また連絡するよ」


お姉さんは少し笑った後に純粋な笑顔を魅せてくれた。


その時インターホンが鳴った。誰だろう?


「すみません、確認してきます」


またお姉さんに一度謝ってドアホンを確認しに行くとそこに映っていたのは音夢だった。


「はーい」


『突然ごめん。今日引越して来たから一応挨拶しに来た。』


「わかったよ、今行く」


「誰だった?」


お姉さんがいつの間にか後ろに立っていた。ビックリするので音も無く後ろに立つのはやめて欲しい。


「あ、友達です。少し出てきますね」


玄関を開けるとそこには制服姿では無く、清楚な印象を受ける服装をした音夢が立っていた。ただ昨日のように所々の寝癖は見られる。


「昨日ぶり」


「あ、うん。昨日ぶり」


凄い無感情な表情をしている。…なんかクマができてないか?


「実は徹夜で引越しの準備をしてたから寝ていない」


「え、本当?大丈夫?」


だから昨日と変わらない場所に寝癖があるのか…


「大丈夫だけど荷物が届いたらすぐに寝るつもり」


「そ、そうなんだ…」


申し訳ない…


「所で後ろの人は誰?」


「え?」


後ろを振り向くと無表情のお姉さんが立っていた。無表情と言うことも相まってさっきの数倍恐ろしい。


「初めまして。私は浅倉 優華といいます。よろしくお願いします。美月くんとは友達です」


「私は伊田 音夢。こちらこそよろしく。ちなみに美月に雇われてる」


「そうですか…あ、美月くん私そろそろ帰るね?」


「え?あ、はい。わかりました」


「じゃあ連絡するね。お邪魔しました」


お姉さんは去っていった。突然どうしたんだろう?


「じゃあ私も準備があるから、また」


音夢も荷物の受け取りのために部屋に戻って行った。ちなみに僕の部屋の一個挟んで隣が音夢の部屋らしい。


一人になった。どうしよう…動画でも漁ろうかな。


□□□

〜その夜〜


「もしもし?くーちゃん?」


『あー!むーちゃん!昨日ぶり〜!』


「昨日ぶり。今時間ある?」


『全然大丈夫だよー!今ね、秋奈と一緒に飲んでるの〜。あっ!そうだ。むーちゃんも一緒に飲む〜?』


「いや、私まだ未成年だから無理」


『ぶー…なーんだ、一緒に飲めると思ったのに!むーちゃんのケチ!』


『いや、杙凪…無理言うなよ…』


「昨日ぶり秋奈」


『昨日ぶりだな音夢。それで突然どうした?』


「くーちゃんは無事に準備が終わったのかの確認と報告することがあるから連絡した」


『そうか…杙凪の準備は私が手伝ったからギリギリだがなんとかなったぞ。


ほんとにコイツの部屋は散らかりまくっててな…もう何かが暴れたのかってレベルだったから大変だったよ。服も何もかもぐっちゃぐちゃ』


『あー!秋奈!それは言っちゃダメ!』


『はぁ?お前の尻拭いがどれだけ大変か分かってるのか!?せめて愚痴らせろ!大体おまえがちゃんと整頓しとけばな、こんなことには


「秋奈、愚痴はまた今度聞くから今は後回しにして」


…すまん。それで報告ってなんだ?』


「昨日から美月の情報をネットで探してるけど全く無いってこと」


『へー、そうなんだ。別にいいんじゃないの?』


『いやまて杙凪。美月さんは写真をバシャバシャと撮られていたし大人数に追いかけられていたんだぞ?さすがに一つも無いってのはおかしくないか?』


「あーちゃんの言う通り」


『あ、あーちゃん?』


「秋奈って呼ぶのは堅苦しいから''あーちゃん''って呼ぶ事にした」


『は、はぁ…別にいいが


『あー!秋奈ニヤけてるー!よかったねー?』


う、うるさい!音夢の話を聞け!』


「音夢じゃなくてあだ名で呼んで?」


『お、おう…うーん''オトネ''でいいか?』


「オトネ?ふーん、変わったあだ名。まぁ別にいいよ」


『よかったね〜秋奈〜?』


『だぁぁ、うるさい!それで…何の話だった?』


「ん、脱線してた。それであーちゃんの言った通りさすがに何一つ情報が出回って無いのはおかしい。多分だけど誰かが情報を消している可能性がある」


『何…?それはつまり…』


「そう。仮に私の予想通りだったら私が所属する情報統制部と同じ事をソイツもできる」








オトネってあだ名はどうなんですかね…


読んで下さりありがとうございます!

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