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極度の人見知りが男女比1:20の世界に転生した  作者: ウルセ
高校はとても怖い場所
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優奈の暴走と美月の暴走

僕が自己紹介をするとクラスが一瞬静まる。え?なんか僕言った?ただすぐにクラスの喧騒は戻ってきた。 よかった…スベったみたいで怖かった。


僕が自己紹介を済ませると次は片岡さんが口を開く。


「今日限りですが美月くんのボディガードをします、片岡と言います。よろしくお願いします」


片岡さんがお堅く自己紹介をした。威圧感のある人に敬語を使われるとちょっと怖いな…優しいのは知ってるんだけど。


『よ、よろしくお願いします…』


夏さんと優奈さんはすっかり萎縮してしまった。なんとも言えない微妙な雰囲気になってしまい皆口を閉ざしてしまった。他の班の人はチラチラとこちらを見ながら自己紹介を続けている。


そんな雰囲気の中、僕は話題を振ることをできる人間ではないので未だに眠っている音夢さんを見ていたが音夢さんの眠る姿は様になっていた。寝癖とかがなければもっと綺麗なのに…


ボーッと寝ている音夢さんを見ると不意に優奈さんが口を開く。


「可愛いでしょう?」


「え?」


「可愛いでしょう?」


「え、あ、まぁそうですね…」


そんな初対面の人に『ハイ!可愛いです!』と言う度胸はあいにく僕は持ち合わせていないので曖昧な返答をした。


ただ一つ言うとすれば、音夢さんは可愛いではなく、美しいとか綺麗じゃないだろうか?って何を考えているんだ僕は…


「はっきり言ってくれる?」


優奈さんは片岡さん並の威圧感を出してニッコリと笑いながら言った。


「もう一度だけ聞くわよ?可愛いいよね?」


その言葉は初対面だからと躊躇うことなく僕の喉をスっと通った。


「は、ハイ!可愛いです!」


「ふふふ…そうでしょう、そうでしょう」


優奈さんは納得のいく答えを聞けて満足そうに頷いている。そんな優奈さんの姿はまるで悪魔のようだった。


「そんな同士のあなたにいい情報を教えてあげる!」


「はぁ」


「音夢はね…たまに見せるデレが最高に可愛いのよ!」


何言ってんだ?


チラッと音夢さんを見ると寝ながら耳を塞いでいた。


□□□


「ごめんね…優奈は音夢の事になるといつもああなるの…」


「あ、いえいえ大丈夫ですよ」


優奈さんが少し落ち着いてクールモードに戻り赤面したタイミングで夏さんが代わりに謝ってきた。


夏さんはいい人だな。ただ少し気になることがある。あの外見、性格共にザ・クールの優奈さんをあんな人に変えてしまう音夢さんの魅力とはなんだろうか。


「あ、あの…」


「どうしたの?みつ…中野君?」


うーん…下の名前で読んでくれてもいいのに。頑張って言ってみようかな。


「…あのできれば、ぼ、僕のこと下の名前で呼んでほしいなって…」


その時、またクラスの喧騒がなくなった。皆、話すのをやめて僕をガン見している。先生もガン見しており、全員その瞳は大きく見開かれていた。


え、こわ。すると班の人達も皆瞳は大きく見開かれていた。え?なんか言った?音夢さんも起きてこっちを見てるし…


ふと気になって後ろを向き片岡さんを見ると、片岡さんもまた目を見開いていた。


ホラーゲームの中に入り込んだみたいで怖いな…


「あのさ…その言葉の意味が分かって言ってる?」


夏さんが問いかけてくる。そのまんまじゃないの?


「下の名前で呼ぶだけじゃないですか?」


「な、な…それは中野君は僕に信頼を抱いてくれているってこと!?」


「?そういう事になるんですかね…」


「う、嬉しい!ありがとう!」


夏さんは席を立ち上がり、僕に抱きついてきた。は?なにが起こっているんだ?


「あ、ご、ごめんね…」


そう言いながら夏さんは僕の胸元から顔を上げた。可愛い…ヤバい!ボーッとしてた。とりあえずなんか言わないと!


「ご、ごめんね…信頼してくれたのに…」


な、泣きそうになってる!どうしよう!抱き締める?無理だ!と、とりあえず何か言わないと!


「ぜ、全然問題ないですよ!大丈夫です!夏さんを信頼しているので!」


「ふぇ…?」


□□□


美月は知らない。

普通、男性と余程の事がない限り信頼関係を持てない事を。


美月は知らない。

信頼関係を持てたとしても抱き着くなんて言語道断だということを。


Aー二組は知ってしまった。

美月は押せばなんとかなることを。


そしてこの事は後に高校中に知れ渡る事になることは必至なのだ。

















ヤバい…入学式編が終わらない!


てことで頑張ってあと二話くらいで終わらせるようにします。


あとなんかキャラが迷走している気がします。気の所為だといいのですが…


読んで下さりありがとうございます!

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