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極度の人見知りが男女比1:20の世界に転生した  作者: ウルセ
高校はとても怖い場所
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担任とクラスメイト

片岡さんと一緒に教室二に向かっている。


「しっかり教室までの道を覚えていてくださいね?身を隠せる所と外までの避難経路を覚えていてください。外なら私がいますから…」


「え?はい、わかりました…」


片岡さんは真面目だな…ただ避難経路を確認するのはわかるが身を隠せる場所ってどういう事だ?


あ…なるほど。そういう事ですか…何故探さないと行けないかわかったので僕は隠れる場所を探し、時折片岡さんにアドバイスをしてもらいながら教室に向かった。


□□□


教室二のドアの前に片岡さんと一緒に立っている。僕は片岡さんにアドバイスされ、わざと遅れて教室に着いたため廊下には誰もいない。教室に着くのが遅れると連絡をしていないけど大丈夫なのだろうか?怒られたりしない?入学初日で叱られるってなかなか記憶に残るし、しばらくクラスメイトに『問題児』に見られるから嫌だな…お腹痛い。


「何しているんですか?早く入りますよ?」


ドアの前で右往左往していると片岡さんに声を掛けられた。あぁ、どうしよう緊張する…


すると片岡さんがジト目で僕を見ながら教室のドアに手を掛けた。やめて!


「あっ!ちょっ…」


慌てて僕は止めようとしたが、それより先に片岡さんがドアを開けるのが先だった。さらに不幸は続いた。僕はドアを両手で体重を掛けて止めようとしていたため、体が斜めに倒れており止まることも出来ずなだれ込むように教室に入ってしまった。


『え?』


教室が静まりかえる。少なくてもドアの前にいた時は、少しの音は聞こえた。けど今はなんの音もしない。


僕に視線が集まった。


『イヨッシャァァァ!!』


教室に居た殆どの人が大声で叫ぶ。立ち上がり、拳を高く掲げていた。


すると数秒後…


『クソがァァァァァ!!』


なんか聞こえてきた。しかも学校中から発せられたと思わせる程の大きさのその声は僕の耳を一分ほど支配した。


ちなみに後に聞いた話だが、片岡さんはあらかじめティッシュを耳に詰めていたためダメージは少なかったようだ。何故教えてくれなかったんだ…


□□□


しばらくすると叫びは聞こえなくなり、立ち上がり拳を掲げていた人達もいそいそと座り始めた。


すると黒板の前に立っていたタレ目の黒髪ハーフアップ?のスーツ姿の女性が声を出した。


「は、はい〜皆さん〜お知らせするのが遅れましたがこのクラスには男の子が居ます〜。なので〜校長先生にも言われたように〜常識を逸する行動はしないでくださいね〜」


すごいのんびりしている人だな…のんびりした雰囲気を出している。こちらもたまらずのんびりしてしまう。


「あ、そうだ〜美月くんに自己紹介して貰いましょうか〜」


は?自己紹介するの?え、なんにも考えてなかった。名前と…あと何を言えばいいんだろう?趣味とか?


「…?美月くんどうかしましたか〜?」


担任の先生から遠回しに『はよ言えや』と言われる。ダメだ…自己紹介が完全に頭から抜けていたから想定外の事態に混乱して何も考えられない。


「…美月くん〜?」


今のは担任の先生からの最終通告だ。これ以上長引かせると『…緊張しちゃったみたいですね〜とりあえず席に着きましょうか。』と微妙な顔をされて背中を軽く押されながら自分の席に案内されかねない…


前に座っているクラスメイト達からも期待の視線から訝しんだ視線に変わっている。このままだと変なレッテルを貼られかねない!


こうなったら…アドリブで何とかするしかない!


「え、えーと僕の名前は中野 美月といいます。趣味は…あ、えーと、ゲーム?とかです。あ、一年間よろしくお願いします!」


よかった!言えた…!僕が心のなかで狂喜乱舞していると皆からポカンとした目で見られている事に気付いた。


あれ?何かしたか?もしかして自己紹介をやり切ったのが嬉しすぎて顔に出てしまっていたか…?


「あ〜、美月くん〜?」


「は、はい?」


担任の先生は苦笑いしながら言った。


「もうちょっと落ち着いてゆっくり話して貰えますか〜?早口でよく聞き取れなかったです〜」


「…え?」


まじで?もう一回言うの?もう全部頭から抜けちゃったけど?てか自己紹介の言い直しってすごく恥ずかしい…しかも早口だからって…


自分がどんな状況下の元に居るか考えると顔が熱くなってきた。手短に終わらせよう…黒歴史確定だよ…


「あ、中野 美月です。よろしくお願いします…」


終わった、終わった。さぁ僕の席を教えて下さい。


「あの〜趣味とか言ってませんでした〜?」


先生…ッ!やってくれたな…!終わらせたかったのに…!


「趣味はゲームです…」(ボソッ)


「は、はい〜なんて言いました〜?」



「趣味はゲームですッ!」


もう頼むよ…終わってくれよ…これ以上黒歴史を増やさないでくれ…


先生は僕の突然の大声にビックリしたようで動揺しながら言った。


「は、はい〜ありがとうございました〜。あ!因みに私は担任の中岡(なかおか) 美希(みき)と言います〜。よろしくお願いします〜」


やっぱり担任の先生ですか…


「あ、こちらこそよろしくお願いします…」


「はい〜!美月くんの席はあちらです〜」


中岡先生は誰も座っていない窓側の一番後ろを指差しながら言った。やった!たまらず笑顔になってしまう。


するとクラスメイトの皆は自愛の篭もった顔でこちらを見つめていた。


ああ、恥ずかしい…














やばいです…髪の色が黒髪しかイメージできない…


バンバン赤色とか青色の髪を出してもそれに似合う髪型が思い付きません…他の作者様たちはどうやって髪色に似合う髪型にしてるんですかね…


読んで下さりありがとうございます


八月二十六日 誤字を修正しました。

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