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創造神の異世界転生  作者: G/I/N
第4章 レイブンの森
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43. エルフの里へ

 



 オリバーは今、正面入り口から出て、人質だったエルフを外へと連れ出していた。


 どうやって、重い巨大な岩がのしかかった扉から出たかと言えば、簡単だ。



無限(エターナル)魔法袋(マジックポーチ)って、結構大きいのも入るんだね」


 そう、元魔王のディブロスから譲り受けた無限(エターナル)魔法袋(マジックポーチ)に、大岩を入れたのだ。


 箸を持つより簡単だ、そう思ったかもしれないが、本当にその通りだ。


 この魔法袋にも、今相当数のものが入っている。


 特にガラクタ類が、一部屋を埋めるぐらい、山ほど入っていた。


 ガラクタ、つまり、オリバーが魔法を埋め込んだ道具達だ。本人は、別段すごくもないと思っているが、国宝級の()()()()もかなり含まれていた。


 のちに、そのことが国王にバレて、叱られまくったが、それはそれでまた語るとしよう…。



「のう…この姿、お父上にどう説明したらようかの…」


 うーん、どうしよう…。図書室で見た資料には確か、ダークエルフは同胞に忌嫌われる、って書いてあったっけ。


 ダークエルフの姿になってしまった、エルフの姫について、考えを巡らせてみたけど、やっぱり結果は明白だよなぁ。


「姫様どうされたのですか!」と怪訝そうな顔で、他の人質だったエルフ達が、近づいてきたが、決して触れようとしない姿を見て、やはり忌み嫌われる存在なのだなぁと実感した。


「本当にダメなのは、わかっているのですが、謝罪もしたくて…。エルフの里へ、俺を連れていってはくれませんか?」



 やはりそうきたか、と考えている様子の姫を、俺はただ見つめていた。


「よかろう…。ただし、特例なのは分かっておるな?」

「はい。決して里の中で見たことを、口外しないことを、誓います。」

「うむ。妾も一人でお父上に説明するのは、辛いものがある。」


 彼女の親をも、悲しませてしまう状況になってしまい、心が痛い。


 まだまだ、自分の実力不足というものを実感してしまった。魔法の世界も人間生活も、初めてで新鮮味があり、楽しく魔法を勉強してきたが、もっと知識が必要だ。


 知識や経験があれば、今回のような場合もうまく対処できていたはずなのだ。



「のう、妾をこのような姿にしたのは、あの青い巨大な宝石が原因で、間違いないのじゃな?」

「…はい。間違いないと思います。」

「それは、お主のスキルで分かった事なのじゃな?」

「俺のスキルの『解析』というスキルは、物の名前や性質、他人の能力や状態を知ることができるスキルです。

 それでまず、あの青い巨大な宝石を『解析』してみたらこんな情報がわかりました。」


 そういって、地面にその辺に転がっていた、木の棒を使って()()の情報を記していった。



 ===============


 名前:ルーン=クリスタル


 効果:打撃・魔力吸収、闇属性付与、使役


 ===============



 ()()の情報を見た彼女の顔は、やけに納得した様子だった。


「この『闇属性付与』という効果が、姫様に影響しているみたいですね」

「そのようじゃな。で、この『使役』の効果も、妾に掛かっておるのか?」

「いえ、どうやら『闇属性付与』のみだと思います。一応、姫様の状態も書いておきますね」

「ダメじゃ、皆が見ておる。里に着いてから、話を聞こう。」

「それもそうですね。わかりました。」


 もしかしたら、解明されていないとされている、"エルフの闇落ち"に関しても、研究の手助けになることができるかもしれない。


 オリバーは崖を登る時のような険しい顔で、エルフの里へと向かうのであった。




 **********




 人質だったエルフ達の、歓喜の声が増え始めた。


 その声に応えるように、木の葉の間から光芒が、煌びやかに見え隠れする。


 歩き始めて小一時間したぐらいだろうか、あたり一面の雰囲気は別物のように明るい。


 "刻聖樹"の姿もだいぶ近づいて見える。



「んふっ、すごかろ?」

「ええ…。本当に魁偉さや壮大さに、度肝を抜かれますね」

「妾の種族、エルフは生涯を通して、この樹を守る役目を心に刻んでおる。この樹は我々には、神と同格なのじゃ」

「神…ですか」

「うむ。ところで、お主には信じる神はおるのか?」

「いえ、()()の神は気ままで適当な奴ばかりですからね。笑

 信じている神というか、信用しているのはいますよ」

「…何やら、友達みたいな口振りじゃな。笑」

「ああ、いえそんなことないですよ」


 今のは失言だった。気をつけないと、まずいことになるな。


 俺が元神であることは、この星の創造神であるポスカトリでさえ、警戒するほどだから、慎重に行かないと身の危険に関わる。



「着いたのじゃ」

「おおお…」


 "刻聖樹"を()()、囲むように里は存在していた。


 自然とうまく掛け合わさっていて、例えるなら、山との一体感を実現したマチュピチュのように、『花の都』と呼ばれるほど、人工物でさえ風景を乱さない、パリの街並みのように、それはそれは幻想的だ。



 そして、凱旋門のような玄関口で、鬼のような表情を浮かべたエルフ達が立ち並び、俺の方を睨みを切らしていた。








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