25. 真犯人
それからというもの、残り二人ともなかなかに骨のある試合を繰り広げたが、結局は。
『今大会優勝者が決まりました!!!』
『オリバー=アウグス選手ぅうううううう!!!』
ヲオオオオオオ!!!
やったな、こぞおォオオオオオ!!!
オリー!!!!
いろんな声が混じる中、観客総立ち、国王も大きな拍手をし、大盛況で幕が落ちた。
今回、俺の告げ口をされ、牢屋へ仮投獄されているエルフから、悪い情報を得られた。
まず、父の居場所は聞き出せなかったが、わかった。場内の牢屋の一角が、地属性魔法によって塞がれており、そこにファンデルはいた。
彼と会った時は、「俺の代わりに戦ってくれてありがとう。」とお礼を言われたが、彼は自らの力で優勝を手にしたいと言いだした。
そして後日また、第6試合と第7試合を行い、決着をつけるとした。
そして今は、国王、カエサル陛下と今回の事件について、弁を重ねていた。
「オリバー、今回のことは大義であった。」
「はっ。ありがたき幸せ。」
「まあ良い。ここではそう固くなるな。」
「わかりました。陛下」
今は、カエサル、ファンデル、俺、宰相のドーアで机を囲むように座っている。
情報とは、ファンデルを襲ったフードの男についてだ。
彼はどういう手段を使って手に入れたかは知らないが、国王のいる城とアウグス邸が地下で繋がっていることを知っていた。
メリットは大きく二つあった。国王の城が落とされそうになる時、逃げるルートがあると自然に生存率が上がる。また、時間稼ぎもできる。
二つ目は、もし仮に片方攻め落とされ、そのルートを使われたとしても、細い一本道なため、突破力が落ちる。しかも、左右には無数のトラップが仕掛けられており、国王しか知らない王宮魔法が発動する鍵となっていた。
つまり、二つの城があり、この王国を攻め滅ぼすなら、単純計算で2倍の戦力を用意しなければならない。
これは実質、難攻不落と言っても過言ではない。
だが、デメリットも、もちろんある。
今回みたいに、片方が敵の砦となってしまった場合、どちらもそう易々と攻撃を仕掛けられない。
そのうちに政治の場を支配される可能性があった。
事実、後者が今回仕掛けられた罠だった。
そして、相手の組織は、『髑髏の蛆』殺しても殺しても湧いてくる蛆のような組織で、捕らえたと思っても、また新しい場所に現れる奇妙な組織だ。
ファンソニーは偽名だが、背中に彫られた、逆を向いている二つの大きな髑髏のタトゥーで判別した。
そいつによると、エルフの棲む "レイブンの森" で最近勧誘されたらしい。つまり、まだその組織はレイブンの森に潜んでいると予想できる。
「詳しい情報を得られ次第、お前か息子のオリバーに向かわせる。」
「待ってください!オリバーはまだ5歳ですよ?!」
「ああ。そうじゃったな、お前はあの試合を見てなかったな。」
「あの試合とは・・・決闘大会でのことですか・・?」
「そうだ。オリバーの強さは、お前のレベルか、それ以上だ。」
「なっ・・・。」
「オリバー、お前何を・・。」
「ごめん・・。ちょっと張り切っちゃった。笑」
〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜
家へ無事戻り、翌日。
外へ出て、今や日課となっている、警備の二人との手合わせをしようと、玄関の扉を開けると・・。
・・恐竜がいた。
・・あの恐竜だ。
なんだか、今日は洋服がライトブルーのレースを着ていて、おしゃれをしているようだ。
「・・・。おはよう、フィア。」
「ん。おはよ・・。」
「どうしたの?」
「・・・。」
「ん??」
「デ・・・デート・・//。」
どうやら、俺とデートしたいようだ。ちっちゃい彼女の顔はわからないが、もうすでに可愛い。
稽古は置いといて、今日はフィアとデートすることに決めた。
私はフィアのような子が好みです。(切実)
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