表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
狂犬の苦悩にキツネは笑いけり  作者: 夏炉冬扇
第3話 発破をかけるぞ!
17/34

これまでと変わらぬやり取り

 ミコトが妙な狐に取り憑かれて数日 確かに口うるさく、うっとうしい奴だが、最近は少し慣れてきた。三日間は小言やら何やらに付き合わされるが、その後二日間は彼女の言う通り眠りについているらしく、面倒なやり取りから解放される。

 小うるさい狐だとは思うが、適当にあしらってスルーする術も覚えてきた。

 もっとも、そのために一〇八体祓わなければならない「あやかし」とやらの数は、初日から一向に減っていない。いや……実際には何度か祓ってはいるのだが、それを上回るだけ、いつもの暴力……もとい、鉄拳制裁が全てを台無しにしているのである。

 つまり、一体、二体祓ったところで、乱暴な振る舞いによって毎回、振り出しに戻っているのだ。こればかりは、いつ終わるとも知れない、ミコトにとってはある種の無限地獄に等しい。

 それでも、そんな堂々巡りを繰り返しながら、ミコトは普段と変わらない生活を送っている。さっさと、この小うるさい狐を追い出してやりたいという気持ちは未だにくすぶってはいるが、その事に振り回されるのも面倒だと思い始めていた。

 そのような訳で、


「ミコトよ……。おぬしは一〇八体のあやかしを祓わねばならぬと言うのに、一向に進んでおなぬではないか。毎度、振り出しに戻っておるどころか、単純に数を考えれば、当初の数以上になっていてもおかしくは無いのじゃぞ。おぬし、本当にやる気はあるのか?」

「あ~、うっさいなぁ……」


 こんな調子で人気の少ない場所では、いい加減にあしらっている。当然のように、学校など人の多い場所では返事すらしない。まあ、傍から見れば独り言を言っているようにしか見えないため、クズの言う事にいちいち受け答えする訳にもいかないのは仕方のない事なのだが……。

 それでも人ならざる存在であるクズは、やはり人間とは感覚がズレているらしく、お構いなしに話しかけてくる。その事がミコトとしては、なんともうっとうしかった。

 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ