用具室で二人っきり
確か、あの日は太陽が猛烈な勢いで働いていた日だったと思う。
ちょうど試合の日で弁当を持って現地解散と先生が言ったいた。
「黒崎、飯忘れんなよ」
友達が俺にだけ釘を刺しにきたからよく覚えている。
その日の試合は当然滞りなく終わりさて弁当を食べようと思ったら・・・
そう忘れてしまったのだよ。
まぁ、現地解散だし食わなくても別にいいのだが腹は減るし、何より俺にもプライドというものがある。
何しろ試合先の女子バスケ部と一緒に食べるということだったからな。
これでたいがい暇をもてあますヤングアダルトたちが彼氏・彼女を作るといっても過言ではない。
当然俺も欲しくないといったらうそになる。
どうしようかと途方にくれていると突然上から声が降ってきた。
「ゴハン忘れたのっ?」
弾むような澄んだ声だった。
「じゃあ、あっちで一緒に食べよっ」
そういって体育館の用具室に連れて行かれた。
いろんな物が置かれているが決して狭くは無い
。
彼女は跳び箱の近くで腰を下ろした。
部活動生はみんな制服に着替えてるため彼女ももちろんスカートだ。
それなのにあぐらをかきやがったよ。
目の前に男いるんだぞ?
ただただ俺は呆然とするばかりだった。
「パン、分けてあげよっか?」
とりあえずここは素直に
なんたって食糧確保の為だ。
「くれるの?」
そういったらにやっとして
「安くないよ。なんたって貴重な食料を分けるんだからね。」
「金とんのかよ?」
「いいや、そんなことする人に見える?ま、いいやおなかすいてるんでしょ?」
そういってでかでかと105えんと書かれたパンを投げてよこした。
そして俺たちはしゃべったりしながら食事をした。
もうすこしで食べ終わろうかというときに
「さてと、そろそろ代金をもらおうか」
そういって俺に近づいてきた。
そして突然口をふさがれた。
えっ〜と
これはキスっていう対人作法ですよね。
俺は自分がなに考えているかわかんなくなってきた。
そのうち彼女の舌と思しきものが唇を通過し歯を割って俺の舌と絡み合った。
それを10分続けただろうか?
彼女がぷはっといって唇を離した。
俺が文句を言おうとすると・・・