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ハル旋風ここにあり

その晩、ハルから電話がかかってきた。


その日のあいつはやたら暗い声で、

「今度引っ越すことになったんだ。」

俺は、ハンマーで殴られた気分になった。


「結構遠いとこなんだって。んでもう会えないかも・・・」

今度は上空1000mから突き落とされたような気分になった。


「引っ越すって何処に?」

あいつからの返事は


「わかんない。外国じゃないって言ってたけど。」


「でも、日本のどこかなんだろ。じゃ大丈夫だ。1日、2日で会えるからな。」

俺の声が震えてるのが自分でもわかる。


「でも、すぐには会えなくなるよ。ごめんね。功夫教えらんなくて。」


「まぁしょうがねぇよ。大丈夫だって。俺はいつでもここにいるから。」


そういうとあいつの笑い声が聞こえて

「あははっクサイよ。いまどきそんな事言うなんて。」


「そうか?まぁお前が笑ったからよしとするか。」


「フフ。アリガト。元気でた、じゃもう切るね。遠くに行ってもまた電話するね。」


「おお、いつでもしろ。じゃあな」


そういって、電話を切った。


ベッドに、ドサッと横になると俺の眼から1筋の涙が流れた。

そうして俺は眠りについた。


次の日、1学期最後の一週間


俺が、朝食を食べてると親父が来て


「今日、友人が来ることになっているんだが、あいつの娘がな早速もう学校に行くんで帰りにつれてきてくれ。確かイズミと同じ年だったと思うが。」


そんなことも俺は頭に入っていなかった。


学校に着くと早速同級生が来て何処から情報を手に入れたんのかしらんが


「イズミ、今日転校生がくるんだとよ。それも超かわいい子らしいぜ」

俺はそんなことを聞き流していたとき先生が来た。


「今日からみんなと一緒にこの学校に通うことになった子がいる。入りなさい。」

ほぅ、同じクラスか。探す手間が省けた。

なんて思っていた。

いたずら好きの神様がいるとすれば、これはまさにその神様が、やったに違いない。


「今日からこの学校に入学しました。 黒沢 遥です。よろしくお願いします」

俺は豪快に椅子を蹴っ飛ばし叫んでいた。


「マスター?」


そういうと、ハルも俺を見て叫んだ。


「イズミッ」

おっとハルが俺に抱きついてきた。

ハルが、泣きながら

「よかった。もう会えないかと思った。」

おいおい何もなくこたねーだろ。


「ハル、ちょっとクラスの人が見てるんだが・・・」


そういうとハルが恥ずかしそうに離れてくれた。


「何だ?知り合いか?黒崎」


ニヤニヤしながら担任が聞いてきた。


ああ

クラスのやつらが俺らを冷やかしてるのがわかる。


俺が答える前に、ハルが

「許婚ですっ」と大声で叫んでいた。


クラスのみんなからうぉーなどと叫びが聞こえる。

なぁハルよ。

許婚ってどういうことだい?











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