選択。
俺には何にも無い。
友達も居ない。金もない。才能もない。
努力しても成功しない。仕事をしてもうまくいかず、4年頑張ったがやめてしまった…今は貯金で生活をしている…。
そんな俺はゲームだけが救いだった。
MMORPGに触れる毎日、ゲームの世界ではリアルの自分がどんな見た目、どんな性格、今まで何があったか誰もわからない。そんな世界が救いだった。
けれど、最近…親しかったゲームフレンドと喧嘩してしまいゲームを楽しいと感じなくなり深夜になると散歩に出かけていた。
コツコツと自分だけの足音だけが聞こえてくる。
(今日は少し肌寒いな…家から出ていないせいで秋になり始めたことすら分からなかった…今日は少し早めに切り上げよう)
そう思いながら目の前の信号が
青になり進み始めた瞬間
トラックのクラクションが聞こえた。
そう。俺は信号無視のトラックに轢かれ死んだのだった…
「ここはどこだ?!」
あたりを見渡すとさっき居た場所とは違う。
体が半透明で、謎の場所…
「俺は死んだ…のか?」
翼の生えた神々しい見た目の女性らしき者が喋りだした。
「そう。あなたは死んでしまった。
信号無視のトラックに轢かれ、死んでしまったの。」
俺は答えた。
「やはり死んだのか…友達も居ない。金もない。才能もない。努力しても成功しない。だから俺は死んでも悔いはないよ…とりあえず死んだのは分かったけど…貴方は誰?ここはどこ?俺はどうなるんだ?」
女神らしき者
「し、質問が多いわね…紹介が遅れたわ。私は女神ケリーナ。魂を導く女神よ。」
「まずは…貴方の状況を説明するわね。
今貴方は肉体が無く、魂だけの存在。貴方はこのままだと天へ帰る。天へ帰るとは本当の死よ。帰ってしまったら何にも残らない。けれど、貴方のこれまでの人生が可哀想だと私は思うの。だから…選ばせてあげる。このまま死を受け入れるか、転生し他の世界で生きてみるか…どちらにする?」
彼女は2択をくれた。
(このままだと俺は本当の意味で死ぬのか…何にも無い俺にとってはそれも良いものだろう…けれど…転生し他の世界で生きる…その世界はどんな世界なんだ??)
「女神様…質問があります。転生先の世界はどんな世界ですか?」
「そうねぇ…貴方と居た世界とは違って、剣や魔法もあるし、レベルアップすればスキルが得られるわ。
貴方が居た世界とは文化も異なるわ。
それに…」
「行きます。その世界へ行きます!」
俺は食い気味に答えてしまった…
「そ、そう?もうちょっと説明したかったけど…とりあえず、その世界で貴方が何をするかは自由だわ。貴方なら世界を変えてくれそうね…では早速だけど…行ってらっしゃい。」
「え、も、もう?!女神様!まだ心の準備ガッ」
足元から光に包まれ気づけば俺は…
赤子に生まれ変わっていた?!
なろう初投稿ですっᕦ(ò_óˇ)ᕤ