カノジョ(仮)25
人類が人型兵器で戦争をするようになって半世紀。
不美人3000人を虐殺した『死のヴァージン』事件を起こした月面党政府についていけない月の移住者の一部がカラスミ級宇宙戦艦で月を脱出した。その中に後に地球合同軍の女性パイロットになるミナミの姿もあった。
なんやかんやで、赤毛のGカップ、月のお嬢様ミナミはオーストラリアにカンガルー部隊を退治に行く巡洋艦アレックスコードでクルー見習いとなっていた。腹黒ヒロインである彼女は、将来有望そうなエースパイロットのナナミ君を強引にゲットしていた・・・
「やっぱりアタシらってお似合いのカップルに見えるのね」
隊服から民間人に化けるため私服に着替えたミナミちゃん。南半球は夏なので、Tシャツ。胸部の発育が良好ということがわかる。
「一番軍人に見えないから偵察に出されたの。一種のスパイだから捕まったらギロチンだよ」
ミナミちゃんというか艦の女子全員の買い物を持たされているナナミ君が言った。
「アデレードって平和じゃん」
と、化粧品、生理用品、セクシー系ランジェリー、スイーツも買えて大満足のお嬢様。
「スーパーから物が無くなって、はじめて気づく。あっ!」
敵の人型じゃない兵器、通称『袋付き』がこっちに来る。
ミナミちゃんも気づいて、
「赤毛信号でとまった!交通ルールは守るのね」
「オーストラリアだからカンガルーに似せたのか・・・俗物が!」
(おわり)