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5、副ヘッド(改訂しました)

ご指摘があったのもありますが私がちょっと満足しなかったので改訂しました。恐れ入ります。

結菜がブチキレた。

有り得ないとは思うのだが。

と言うのもメッチャ暴言吐きまくったのだ。


結菜は昔.....不良集団のカシラだったと言うのだが。

何というか怖いとしか言いようが無い。

俺は思いながら結菜と別れて教室に戻る。


そして考え事をしていると。

教室に嫁子が来た。

何をしに来たんだコイツは。

そう考えながら嫁子を見てみる。


「ね、ねえ」


「.....何だ」


「こ、今回の件は私が悪かったって思ってる。.....だから」


「今更遅いな。お前。もうそんな事は望んでない」


そんな事を言いながら俺は嫁子を見る。

そうしていると、まあまあ、と声がした。

その声の主は優だ。

俺は睨みを効かせる。


「そんなに睨まないで。かっかすると意味無いよ」


「誰のせいかって思っているがな」


「そうだね。でもさ。ここで怒っても俺達は同じ穴の狢なんだから。な?」


「.....」


正直言って何も言えない。

その通りだから。

思いながら俺は優をジト目で見る。


クソッタレだな本当に、と思う。

何も言えないのが勘弁ならんが。

そうまた考えながら優を見てみる。


「俺は君に争ってほしく無いから」


「何処の口がそんな事言ってんだか。金をもってしてお前は誘導したんだと思うが」


「君だって悪いんだが?だって君に魅力が無いから奪われたんだぞ?」


「お前さ。本当にドクズだな。お前の様なゴミクズは制裁が正しいわ」


「俺はまあドクズだからね。でも高貴なドクズだ」


それを言ったらもうどうしようもねぇな。

考えながら優を見る。

そうしていると優はニヤニヤしながら、じゃあここまでにしておこうか、と言い出す。

俺は吐き捨てる様にしながらそのまま去った。

嫁子も去る。


「.....クソッタレ」


そんな事を呟きながら俺は窓から外を見る。

それから放課後に至った。

んで事件は起こる。

何が起こったかと言えば嫁子に結菜が接触したのだ。



「よーちゃん。浮気しているって本当?」


公園にて、の話だが。

俺と嫁子そして結菜が接触していた。

この場に優が居なかったのが幸いかな、とは思うが。

アイツまで居たら、と考えると。


「そう.....だね」


「わざと?それと何かあるの?」


「私は好きでやっているんじゃないの。お願い。そんな.....うん」


「良い加減にしろ。はっきりしろボケ」


結菜が変貌した。

それから問い詰める様にキッと目を釣り上がらせる。

俺は顔を引き攣らせながら、お、おい!、と慌てる。

だが結菜は詰め寄る。


「じゃーしんだよクソボケが。.....良い加減にはっきりしろ」


「え、え?」


「嫁子。今はっきりしないと殴られるぞ。マジに」


「わ、私は.....」


震え始める嫁子。

浮気じゃないの。本当に、と言いながら俺を見てくる嫁子。

するとブチギレた様に結菜は嫁子を威嚇した。

嫁子は俺達に対して唇を噤んだ。

それから語り始める。


「500万円のお金が今、必要だった。別れを切り出せなかったのは未練があったから」


「.....?」


「これが最善の手だって思ったから。.....御免なさい」


「.....!」


成程な。お金、か。

援交とかで稼ごうとしたな?

俺は思いながら考える。


確かにコイツの家は貧乏だったからな。

だけど.....それでも悲しいものは悲しいんだ。

だから俺は嫁子を見る。


「.....どうしてそうなったんだ」


「大量のお金に、誘惑に勝てなかった。だから私は染まってしまったんだ悪に。御免なさい。借金があるから」


「.....」


するとシュンとなった結菜。

俺はその姿を見ながら考え込む。

困ったな、と思いながら。


それから結菜を見る。

結菜は、そうなんだね、と俯く。

そして嫁子を見る。


「.....でも今回した事は反省しないといけない。重々に」


「.....だね」


「許し難いから」


「それは分かってる。結菜」


嫁子は俺達を真っ直ぐに見ながら頭を下げる。

結菜はその姿に溜息を吐く。

涙を浮かべて、だ。


そして嫁子は顔を上げてから、その代わりに私は別れるつもり、と言ってくる。

俺は、?、を浮かべて嫁子を見る。

嫁子は、私がケリをつける、と言い出した。

は?、と思いながら嫁子を見る。


「.....私、自分で自分の事にケリをつけたいから」


「そうか.....」


「.....」


結菜は顎に手を添えて考える。

それから嫁子はそのまま、じゃあ、と去って行った。

俺達はその背後姿を見る事しか出来ず、であり。

困ったな、とまた思ってしまった。


それから夕焼けの空が更に薄暗くなる中。

そのまま全て終わってから俺は帰宅している.....と。

目の前に物凄いメイクした女性が2人やって来た。



「カシラの恋を叶えてやってくれませんか」


「あーし達、協力したいっす」


「誰だお前ら」


俺に頼み込んでくる女子2名を見る。

暴走族の服装をしているマスク着けた2人。

何だコイツら。

俺にこんな知り合いは.....って?


「カシラってお前ら.....まさか」


「そっす。俺ら結菜パイセンの後輩っす」


「そうっす」


「.....」


俺は顔をまた引き攣らせる。

すると、何か最近噂になっているのは知ってますと右の女子が。

それが浮気だってのは、と左側の女子が切り出した。

いやちょっと待て何処で知ったんだ。


「ぶん殴って良いっすか?その女」


「お前ら。落ち着け。話を聞け」


「許せんですね」


「話を聞け」


そして俺は盛大に溜息を吐く。

それから2人を見てから説明する。


「なら金持ちの方を殴らないとですね」


「そだな」


「.....お前ら殴るばっかりか」


説明に納得してんのかしてないのか知らんが。

俺は思いながら話題を変えた。

変えないとヤバい。

カシラは誰に恋をしているんだ、と聞くと。

それは分からんっす、と答えた。


「実際。あーし達に何も答えてくれないっす。ヘッドは」


「水臭いんすけどね」


「.....そうか」


どういう事なのか分からんがそうなのか。

俺は顎に手を添えながら2人を見る。

あーし達は今はヘッド、副ヘッドでやってますがそれでもパイセンに及びません。

だけどパイセン、つまり彼女は抜けるって言いました。

その分、応援してやりたいんすけどね、と困惑する2人。


「.....その気持ちがあるだけ良いんじゃないか」


「そうっすかね?」


「取り敢えずはうん。だからこそ陰ながら応援してやったら良いんじゃないか」


「そうっすね。副ヘッドが言うなら確かに」


「.....そうだ。.....うん?俺が副ヘッドって何だ」


噂になっているっすよ。

メッチャ副ヘッドでパイセンに似合っているって、と笑顔になる2人。

お前ら冗談でもよせ。

流石に今の状況ではキッツイぞ。


「まあもうどっちでも良いが。取り敢えずはお前らは陰から応援してやれ。ヘッドをな。あと俺の事は副ヘッドって呼ぶな。不良じゃねぇぞ俺は」


「分かったすけど.....でも何でっすか?パイセンはヘッドを手玉にしている副ヘッドでしょう」


「だね。瑞稀」


「.....お前ら。手玉ってなんだ.....」


俺は汗をかきながら額に手を添える。

それから少しだけ雑談してから。

そのまま暗くなったので解散した。

何でこんな目に遭っているのだ俺は。

.....。

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― 新着の感想 ―
[一言] 仁義なき街の人だったか、、
[一言] わけありなんでしょうが、浮気じゃないと言うんだったら話さないと。まあ話したら終わりになりますしね。そのクズらとなにかやってるから行動できないみたいですが、同じ穴のムジナって何なんでしょうね。…
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