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３、君にそれは似合わない

.....。

正直言って復讐なんて意味が無いと思うが。

妹に、これで良いの、と説得された。

俺は真剣に考えてからの翌日になる。

準備をしてから玄関を開ける。

すると目の前のブロック塀の所に嫁子が居た。

「何しに来た」

「誤解を解きたいの、その。本当に誤解。浮気したんじゃないの、信じて」

「あ？キスまでしておいてか。お前の様な奴と話す気は無いわ」

「そ.....うだよね」

悲しげな顔で涙を流し始める嫁子。

俺は嫁子を見ながら、コイツをぶっ飛ばすのは後で良いか、と思う。

先ずは俺の友人だ。

思いながら目の前を見る。

そして歩き出す。

そうしてから昇降口から急いで教室に向かう。

それから教室に来ると、居た。

例のゴミクズが、だ。

「優」

「？.....やあ。おはよう。どうしたんだそんな顔をして」

「お前さ。能天気すぎやしない？」

「は？何を言っているんだ？朝っぱらから」

俺は小声で言う。

お前が浮気したの。俺の彼女を寝取ったの知っているからな、と。

すると優は大きく見開きながら、そうか、と俯く。

俯いてどうする気だよ。

俺は険しい顔をしながら見ていると。

「.....これで勘弁してくれないか。俺もお前も事を大きくすると厄介だろ」

何でそんな物を持っているのか。

１００万円と思われる札束を取り出す優。

ああそうだったな。

コイツの家、大金持ちだったな、と思う。

だけど今はそんな問題ではない。

俺は１００万円の札束を払い退ける。

それから優を睨む。

「お前とは友人の縁を切る。お前の様なクズと一緒に居たくない」

「俺としてはお前と縁を切りたく無いんだが」

「いや。意味分からないんだが。切るに決まっているだろ」

「俺に付いて来てくれたら金が手に入るぞお前」

「はぁ？.....俺のイライラが取れるのか？金で。お前良い加減にしろ」

そして席に行ってから鞄を下ろす俺。

すると優が周りを見渡してから俺に耳打ちをしてくる。

学校の為に今は連携しようぜ、と言う。

俺はブチッと脳内の血管が切れる。

「消えろ。お前」

「.....話が通じると思ったんだがな。金要らないのか」

「お前のそのやり方も気に入らない。金で全てを解決するのがな。消えろ。今すぐに」

「はいはい。じゃあ」

それから人の中に消えて行く優。

俺はその姿を見ながら額に手を添える。

何故こんな事に、と思うが。

そうして２時限目の中休みになる。

すると結菜が顔を見せた。

☆

「ご飯だよー」

「.....お前は食堂のおばちゃんか？」

「はいはい。良いから。ごぼうの佃煮とか好きだよね？」

「お前マジに食堂のおばちゃんだな」

「はいはい。.....お弁当、ちゃんと食べてねぇ」

「ところで珍しいじゃないか。今日は弁当を作ってくるなんて」

俺は結菜を見ながら、？、浮かべる。

結菜は、うん。落ち込んでいるっぽいから作ったの〜、と気楽になる。

その姿を見ながらため息を吐く。

それから、サンキューな。とにかく、と言う。

すると結菜は、気にする事はないぞ〜。少年、と言ってくる。

「お前って本当に食堂で働いたら客が来そうだよな。美人だし料理上手いし」

「そうなの？興味無いけどね」

「.....そうか」

「じゃあねぇ。これだけだから。よーちゃんの所にも行って来る」

「ああ。.....嫁子か。.....ああそうだ」

「.....何かな？」

例えばの話だが嫁子って浮気する様な感じに見えるか？、と聞いてみる。

すると結菜は、うーん、と頭を悩ます。

それから( ・∇・)的な顔をする。

そして、私なら有り得ないかなぁ、って思うけど、と答える。

「.....でももしよーちゃんが浮気とか最低なそんな事をしていたら一発殴るかな」

「大胆だなお前」

「うん。だって許せない」

「.....強いもんな。お前」

結菜は空手の黒帯。

つまりその。

メチャクチャ強いのだ。

その姿を見ながら俺は顔を引き攣らせる。

すると、でも何で突然その話？、と聞いてくる。

「いや。お前可愛いし強いし天下無双だなって思ってな」

「かわい.....え？そう？あはは」

恥ずかしがる結菜。

俺はその姿に苦笑いを浮かべながら見ていると結菜は俺を見上げてくる。

でも嬉しいよ、と言ってくる結菜。

それから、私。君にそんな事を言われたの初めてかも知れないからぁ、と笑顔になる。

「わ、私も君は格好良いって思うよ」

「そうか？俺はイマイチだよ。女子にも逃げられるしな」

「そうかなぁ？私は君大好きだけどなぁ」

「大好きを連呼するな」

「私は大好き」

「ウルセェ」

そんな感じで会話をしながら時間を見ると。

既にもう時間は無くなっていた。

そして結菜が慌てて、じゃあまたねぇ、と笑みを浮かべて去って行った。

俺はその姿を見ながら手を振る。

するとクスクスと笑い声がした。

優であるが。

「ははは」

「何がおかしい。優」

「だって手作り弁当って。君にそれは似合わないと思う」

「.....あ？」

俺はカチンときた。

そして優の胸ぐらを掴む。

それから、お前な。もう一度言え。お前の身分をバラすぞ。謝れ、と威圧するが。

優は俺に対して、やっても良いけどそれをやると君も校則違反で芋蔓式に退学になるけど？、と言ってくる。

現に今他の生徒が見ているけど？、とも。

「クソッ」

優を座らせてから。

俺はそのままその場から去る。

すると優が、まあせいぜい頑張って、と言う。

こうやって馬鹿にするのも俺の沸点に火を点ける為のアイツの計画か。

腹立たしいもんだな、と思う。

.....。