【おまけ】
「お前ら、絶望的にサプライズ下手くそだな。相手に悟らせたら終わりだろうがよ」
「「「「うッ」」」」
誕生日ケーキを頬張るユフィーリアのダメ出しに、エドワードたち4人はあからさまに落ち込んだ。
今回のサプライズはユフィーリアが魔法を使ったことで判明したが、本来であれば悟らせてはダメなのだ。
せめて仕掛け人として交代でユフィーリアの意識を逸らすようなことをしなければ、サプライズは成り立たない。全員が全員、そっけない態度を取ったら混乱するし傷つくし、今回のような結果を招きかねないのだ。
「そういや、次の誕生日はショウ坊だっけ?」
「あ、ああ。そうだな……?」
「ふぅん」
ユフィーリアは甘いクリームを堪能しながら、意味ありげに笑ってみせる。
「じゃあアタシが本物のサプライズを見せてやるよ」
「え」
「楽しみだなぁ、どんなのがいいかな? 豪勢に学院へ火でも放つ?」
「そ、それはその、あまり見たくない光景だな……」
「あはははははは」
引き攣った表情で言うショウの頭を撫でてやり、ユフィーリアは大声で笑いながら言う。
「まあまあ、ショウ坊。アタシはお前のことだぁい好きだからな。お前と違ってな?」
「ユフィーリア、結構気にしているだろう」
「当たり前だろ。1週間は当て擦るぞ、アタシは」
「意地悪」
「何とでも言え」
ショウの誕生日サプライズを堂々と計画するユフィーリアの隣で、ショウは小声で「自分の誕生日が怖い……」と早くも後悔するのだった。
《登場人物》
【ユフィーリア】ショウの誕生日ではどんなサプライズをしようかな?
【ショウ】サプライズなんてしなきゃよかった……。




