第1話 電車内で出会った少女は僕を守るために その2{膝の上に座る成美}
あの悪徳上司だった日牧元課長が何者かに殺されて1週間成美は僕にほとんどべったりして甘えてる。
日牧元課長が殺されて1週間後成美は仕事帰りの時僕のアパートへ来るようになった。
成美「南、また明日ね。」南「ばいばい。」南は300m南にある真新しい10階建てのマンションへ帰った。南は最上階の東側の奥から3番目の部屋で家族と共に生活している。一方の成美は・・。
僕「あれ、成美ちゃんは帰らないのかい?」
成美「私の家はここにあるよ。」
成美が指をさした先には3階建ての鉄筋コンクリート増の一途建て新築の家が。
しかも僕が住んでるアパートの目の前に存在してた。
僕「そうか、ここが成美ちゃんが住んでる家か。」成美「覚えてね。」
僕「立派な家じゃないか。」
成美「お父さんが30年のローンを組んで買った家よ。ちなみに夜までお母さんも働きに行ってるから家には誰もいないわ。」僕「そうだったのか。共働きか。」
成美「そうだよ。ちなみに私のお母さんは内科医でお父さんが外科医だからね。2人でクリニックを運営してるの。」僕「クリニックか。成美ちゃんには兄弟とかいるの?」
成美「私?いないね。私は1人娘だから。」僕「そうだったか。」
僕もひそかにこんな立派な家を建てたいと思った。
成美「おじさんはこのアパートで生活してるでしょ。家賃はいくらなの?」
僕「家賃か月に3万円さ。敷金がかからないから今のところお金に困ってないさ。」
成美「3万円か。ねえおじさんの部屋に遊びに行ってもいいかな。おじさんの部屋で宿題もやっていい?」僕「僕はいいけどお父さんとお母さんに怒られないか。」
成美「大丈夫、その辺はちゃんと説明しておくから。」
成美は僕のアパートでしかも僕の膝の上に座って宿題をした。
僕「成美ちゃんは甘えんぼだね。」成美「よく言われるわ。」
僕は成美はよくおならすると言ってたことから成美のおならを真面にくらう覚悟で成美を膝の上に座らせている。まだ独身でモテない僕にとって成美に膝の上に座られて僕は幸せな気分だった。
夜になり成美は家へ帰った。成美「じゃあね、また明日。」僕「また明日な。」
電車に乗るときは南にも会うがほとんど成美が僕を占拠してる状態だ。
翌日電車の中で今度は南が膝の上に座った。南も人懐っこかった。
南「おじさんの膝の上気持ちいいね。」僕「そうかい。」
南「成美はいいな、何時も夜くらいまでおじさんのアパートで遊べるのだからうちは門限が5時よ。」
僕「南ちゃん家は厳しいんだね。」南「家は姉妹ならいるわ。お姉ちゃんが2人妹が1人よ。」
要するに南は3女。南は門限の関係上僕のアパートへ遊びに来ることができないのだ。
仕事帰りの時今日も成美が僕の膝の上で宿題をした。
成美「あー、やっと終わった。このままずっとおじさんの膝の上に座ってたいな。」
僕「気が済むまで座ってたらいいよ。」成美「お言葉に甘えようかな。ごめんおならが出る。」
成美は僕の膝の上で豪快に・・。{ブ~~~オ、ブォ、ボス~~}
僕「凄いのが出たね成美ちゃん。それにしても凄く臭いな。」
成美「ごめん、お昼から一度もおなら出してなかったの。」僕「どうりでか。」
成美のおならは強烈すぎたが僕にとっては幸せであった。
南もだが成美は僕の膝の上がよほど気に入ったのか毎日僕の膝の上に座りに来るようになった。
成美の両親は僕を信用したのか防犯の関係上1人娘である成美を僕に夜まで預けるようになった。
最近の世の中は物騒だから仕方ないのかもしれない。僕は南と成美といる時間が幸せだ。
僕「成美ちゃんは部活してるの?」成美「陸上部。」僕「陸上部か。」
成美「体育大会で100m走とか400m走、1500m走に出たことがあるよ。私は走る度1位を取るけどね。」
僕「凄いじゃないか。」成美「まあね。」南と成美ほど人懐っこい女子学生は滅多にいないだろう。
ちなみに2人は市立R中等教育学校へ通ってる。
成績は常にトップで先生たちから高く評価されてるというから驚きだ。見た目とは裏肌に。
成美はアパートにいるときは常に僕の膝の上に座ってる。
僕「成美ちゃんは運動神経がいいみたいだね。」成美「陸上部だからね。」
日牧元課長が殺された事件だが3週間たっても手掛かりすらつかめてない状態。
一部の報道では日牧元課長は自殺したんではないかとの噂が。
南「警察の人も大変ね。あの悪徳上司が殺された事件がまだ解決してないなんて。」
成美「警察は捜索の範囲を広げたみたいよ。」
警察が必死に捜索しているにもかかわらず犯行に使われた凶器の特定も難航してるしなかなか前に進めないらしい。誰が日牧元課長を殺したのだろう。大塚社長は浮かない顔をしてた。
大塚社長「踝君、日牧君が3週間前に亡くなったらしいね。」
僕「そうなんですよ社長、今でも信じられないですよ。」
大塚社長「日牧君は誰からも恨まれてたから殺されるのも納得かな。」
僕「しゃ、社長、何か知ってるのですか?」大塚社長「もちろんさ。」
大塚社長によると日牧元課長は自分の失敗を後輩や部下に押し付けることが多々あったらしく誰に殺されてもおかしくない状況だったという。
相変わらず僕にべったりな成美。いったい誰が日牧元課長を殺したのか。




