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第80話 32階層の守護者、エリン。

悪逆非道のダンジョンあるあるその20

自分が決めたルールは大体破られる。

確固たる決意で決めたダンジョンモンスターを縛るルールは、容易く破られてしまい、ダンジョンの発展が早まってしまうこと。

 32階層。

 干支階層の中で最も東に位置するそこは、卯、エリンが守護者を務める、迷いとはぐれの草原。


 侵入者に課せられる試練は、決して迷わず、決してはぐれないこと。


 階層の主体は草原。

 低木すらない、どこまでもどこまでも見晴らしの良い大草原だ。


 背伸びせずとも地平線まで見渡せるこの階層は、くるぶし程度までの高さしかない草原がほとんどで、長くとも足首まであるか、というくらい。

 背丈の小さなウサギですら、隠れられる場所を見つけられないような穏やかな草原。

 そこへ足を踏み入れた瞬間から、地平線ギリギリいっぱいの位置であるが、中央の台座は見えている。ゆえに台座に辿り着けば、そこからは階層全てを一望できる。

 ボスがいる場所も、あるいは一目で分かることだろう。


 もし、この景色を見た侵入者や他のダンジョンマスターに、果たしてこの階層のコンセプトは何か、と問うても、それが迷うことや、はぐれることだと、答えてくれる者は誰1人としていないに違いない。

 例え言ったとしても、きっと信じてもらえないだろう。

 むしろ、笑われてしまうに違いない。こんな見晴らしの良い階層で、どうやって迷うのか、どうやってはぐれるのか。そんな風に。


 だが、それはきっと、実際に入った者に問うたなら、冗談でも笑えない。そして、俺の求める解答を必ずや返してくれることだろう。

 1時間ほど前から、どこからでも入ることのできる32階層の草原には、500名の侵入者が侵入していた。


 中では、誰もが迷っていた、はぐれていた。


 目の前に、階層中央の台座が見えているのに、いつまで経っても、台座に辿りつけない。

 目の前に、仲間の姿が見えているのに、いつまで経っても、仲間と合流することができない。


 見えていないわけじゃない。

 ハッキリ認識して、そちらへ真直ぐ向かっている。


「隊長っ、今そっちにっ」

「分かっている」

 草原のどこかで、そんな声が響いた。


 声の主は、若い男と、隊長と呼ばれた壮年の男。

 壮年の男の周りには、6人ほど同じような格好をした騎士がいて、ある一方向を見ている。この8人はチームとして、動き、そして今――。


「――た、隊長? ど、どこへっ、隊長ーっ、隊長ーっ」


 ――若い男を迷子にしてしまった。


 若い男の目に、先程まで映っていた上司や同僚達は、今はもう、影も形もない。

 どちらかが、転移してしまったわけではない。隊長達は動いていないし、若い男も走って動いた数m分の移動をしただけだ。

 だが、どこにも見当たらなくなった。


 彼等は、迷子になる理由を、既に知っている。

 しかしその理由は、分かっているからと言って、気をつければなんとかなるだとか、そんな類のものではなかった。

 なぜなら目に見えている景色が、果たしてその方向に存在しているのかどうかが、全く分からなくなるのだから。


 草原は、だだっぴろい屋外に見えて、その実、おびただしい数の部屋で構成されている。

 天井があり壁がある、高さ5mで奥行きと幅15mの部屋が、階層全てを埋め尽くす分だけ並んでいて、そうして草原が成り立っているのだ。


 しかし、草原は見晴らしもよく地平線が見えていて、階層にはどこからでも出入りでき、草原内は自由に歩き回ることができる。壁もなければ天井もなく、扉なども1つも見当たらない。

 それに、雨が降っていれば、びしょ濡れにもなるし、今は心地よい晴れの日差しを、これでもか、と言うくらいに、気持ち良く浴びることもできる。


 天井も壁も、一切見えてはいないし、触れもしない。

 果たしてそんな天井や壁に、何かの意味があるのだろうか。


 もちろん、ある。

 だから、この階層では、迷わずに、逸れずにいられないのだ。


 その意味とは、2つ。


 1つ目の意味は、天井と壁は触れられないが、透明なわけではなく、見えないわけではない、ということ。

 天井や壁は、別の天井や壁から見える景色を、映しだしている。


 そのため、今、若い男には、隊長や他の6名の騎士の姿が再び見えているが、その姿は壁が映しているだけ。例えるなら、虚像、プロジェクターによって投影された別の場所の映像、と言ったところだろうか。

 やっと見つけられた、と安堵して、触れられない壁を抜けたなら、そこにはやはり、隊長達はいない。見た目に違いが分からない、似たり寄ったりの草原ではあるものの、見ていた景色とは、全く別の景色に辿り着く。

 そしてまた、若い男が入った部屋の四方の壁には、本当の景色ではない、全く別の場所の景色が投影された壁がある。


「隊長ーっ、どこですかーっ、隊長ーっ」

 若い男は叫んだ。

 大きな、大きな、心の底から捻りだしたかのような大きな声で。しかし、その声は、隊長達には聞こえない。

 彼等は、その実、ほんの数十mしか離れていないというのに。


 それが、2つ目の意味。


 2つ目の意味は、天井と壁は音や気配、そういったものだけを普通の部屋と同じように遮断する、ということ。

 天井や壁は、空気や振動、そういったもののみを、部屋として通していない。部屋とは本来そういうものであるし、ダンジョンなのだから設定によっては、その一切を通さないことすら可能だ。


 だからこの草原では、音だが何一つ聞こえない。

 雨も当たり、陽も当たるのに、空気の揺れである風だけは当たらない。聡い者は階層に入る前に気付けるはずだ、草原の草が一切揺れていないことに。

 若い男は大きな声で叫んだが、その声は部屋の中にしか響かず、隣の部屋を進んでいた隊長達は、全く気付くこともなかった。


 若い男は駆け出し、闇雲に別の部屋へ入り続ける。隊長達も含め、32階層に侵入した仲間は、500名もいるのだから、こうやっていればすぐに会えるだろう、そんなことを思って。

 だが出会えない。

 出会えるわけがない。

 どこの壁にどこの壁の景色を映すかのと、音をどの程度通すのかは、全て草原の守護者、エリンが、切り替える権限を持っているのだから。


 嫌がらせの手練手管に、異様なまでに長けたエリンにって、若い男の思考を誘導することなぞ、世界で最も容易いことだ。

 闇雲に走りまわって入ったその部屋にいたのは、若い男にとって、見知った同郷の仲間ではなく、見知らぬ1人の女だった。


「あら、はぐれちゃったの? 可哀相に。1人は寂しいわよね? 分かるわぁ」

 甘い甘い声と口調。

 不安な心に寄り添うような、ここが平時なら、縋りついて泣いてしまいそうな、あるいは恋をしてしまいそうな、それほどまでに優しい毒の声と口調。


 だがここは、悲しいくらいに戦場なのだ。

 若い男は、その女が誰なのかを、悟る。


 若い男は腰に差した剣を抜き放ち、その銀色の刃を光らせながら、もう片方の手でウエストポーチからアイテムを取り出し、投げつけた。

 それは若い男とエリンの真ん中に落ち、白い煙を上げる。煙幕だ。

 そうして若い男は、剣を構えたまま素早く後ろに下がると、煙幕を乗り越えて来ないことを確認した瞬間、エリンに背を向けて、一目散に逃げ出した。

 1人でボスと相対するのは危険、瞬時にそう判断したのだろう。素晴らしい判断と、対応速度だ。若くしてLv110を越えているだけのことはある。


 しかし。


 若い男が走っていると、目の前にボスが現れた。

 思わず振り返るも、そこには煙幕の後があるだけで、ボスはいない。

 回り込まれた。そう思った若い男は、走るルートを直角に変え、右手の方向へ走った。

 だが、今度は前から別の魔物が迫ってくるのが見えたため、今度は角度を45°変え、右斜め前方へと走る。


 今度は、正面に魔物もボスもいない。

 若い男は振り返ったが、ボスはまだ遠くにいて、追ってくる様子はなさそうだ。

 これでひと安心、若い男はそんな表情を見せ、ホッと胸を撫で下ろした。が、すぐさま自分の頬をバチンと叩く。なぜなら先ほど、ボスには瞬時に前に周りこまれている。距離が離れていても安心できない、その事実に気付いたのだ。


 若い男は、追いかけて来られた場合、何か対処する術はないか、と、周囲を見回す。

 ――すると、右手側に、隊長達の姿を見つけることができた。距離は数百mほどありそうだが、隊長達と合流できることほど、心強いことはない。

 その映像が本物かどうか定かではないが、咄嗟のことだったため、ボスに追いつかれる前に、と。若い男はそんなことを思い、そちらに1歩進み、視線はチラリと、ボスがいるだろう方向へ向けた。


 あろうことか、ボスは、隊長達の方角へ向かっていた。

「隊長っ」

 若い男は叫ぶも、隊長達は気付かない。

 若い男は走った。


 この草原の、景色の見え方がおかしいのは承知の上だ。けれど、時折正しいこともある。いや、正しいことの方が多いようにすら思える。

 ならば、味方に迫ろうとしているピンチには、駆けつけずにはいられない。例え真偽が不明だろうとも。

 若い男は駆け出して、そして別の部屋に入った。


 もちろんそこには、ボスがいた。

 自らの武器である、身長並に巨大なハンマーを構えた、ボス、32階層守護者、エリンが。


「戻ってきてくれたの、やっぱり寂しかったのね。分かるわぁ。でも大丈夫、あの人達も、すぐに貴方の元へ送ってあげる」

 若い男は、ハンマーに潰されて、ダンジョンへと回収された。


 500名の侵入者達は、誰しもが簡単に迷い、はぐれてしまう。


 嫌がらせの達人であり、敵意なき侵略、という、行動に敵意を感じ取らせず、反対に善意であると感じ取らせる固有能力を持ったエリンからすれば、そんなことは朝飯前だ。


 侵入者達は、壁に映る映像から、害意を感じ取ることができない。だから、襲われることも、分断されることも、何も考えつかない。


 32階層にいるウサギ系のダンジョンモンスター達は、視覚に頼らず聴覚で主に行動するため、音を少し漏らしておけば、ある程度正確に隣の部屋へ侵入者が来たことを察知できる。壁の映像をウサキ系魔物がいる側からは、正常に見られるようにしておけば、完璧に。

 だから、不意打ちは確実に決まる。

 侵入者は、壁に対し害意を感じ取れず、警戒できないのだから。


 ウサギ系魔物は、1体で行動する方が珍しい。雪崩れ込むように不意打ちを行う。

 初撃を無防備なところへ食らってしまった侵入者達。対する先手を完全にとった大量のウサギ系魔物。

 そこからは乱戦だ。

 もちろん、ここにいる騎士達は、32階層の魔物に苦戦したのなんぞ、数年前から数十年前だろう。今戦えば、1対10くらいでも、負けるわけがない。不意打ちを食らったために、戦列は一時乱れるも、騎士達は乱戦を必ず制する。


 しかし、果たして15mの部屋から誰1人出ないまま、乱戦を制することはできたのだろうか。

 部屋から出てしまった者は、乱戦の中で、正しい方向を、未だ持てているのだろうか。

 部屋の中にいる者も、出て行ってしまった者が、どの方向へ出て行ってしまったのか、分かるだろうか。


 500名の侵入者達は、誰しもが簡単に、倒されてしまう。


 手練手管であり、依存の従者、という、対象の言動のコントロールに成功する度、支配を強める固有能力を持ったエリンからすれば、そんなのは朝飯前だ。


 侵入者達は、目に映る情報が当てにならないせいで、より大きな声を出して味方を探すだろう。

 そして当てにならない、と感じながらも、害意を感じないせいと、時折正しい景色を映すせいで、幾分かは目に映る情報を元に行動してしまうだろう。


 言動は完全にエリンにコントロールされ、侵入者はどんどんどんどん弱くなっていった。


 Lv180の騎士ですら、生成P80の、コモン魔物の中では強い、その程度のウサギに追いやられて別の部屋に逃れるほど。

 そしてそんな時は、決まってその部屋に、寂しがり屋のエリンがいた。


「こんにちは、32階層、第四の鎖の番人、エリンです。良い表情、そそる表情をなさっていますねぇ? 可愛い。大丈夫、安心して、すぐに、お仲間達に会わせてあげるわぁ」


 32階層に挑んだ500名は、台座から鍵を取り出すこと叶わず、敗走した。


『 名前:エリン

  種別:ネームドモンスター

  種族:ミラーラビット

  性別:女

  人間換算年齢:24

  Lv:197

  人間換算ステータスLv:284

  職業:第四の鎖の番人

  称号:到達不能の案内人

  固有能力:敵意なき侵略 ・行動に敵意を感じ取らせない。対象は行動に善意と恩義を感じる。耐性値を減少させる。

      :依存の従者 ・対象の言動のコントロールに成功する度、支配を強める。

      :借り物の器 ・支配領域内の敵対者の常識を鈍化させる。

      :日出の彷徨い ・5時から7時の間、全ての行動に対し補正が入る。12人の味方の内最も東にいるとさらに補正。

      :兎化 ・兎の姿になることができる。

      :不音の魔眼 ・左右、周囲の対象の音、特定の種類の音、特定の意味を持つ音を鳴らさず、音が出ていないことを気付かせない。

  種族特性:繁殖力 ・1度に何匹も生むことができ、また妊娠の期間も短い。

      :寂しがり屋 ・仲間がいるとステータス上昇。

      :心眼 ・視力に頼らない勘の目を発現する。

      :映し身 ・見た者の姿形思考に変身することが可能。能力の一部を得る。

  特殊技能:スタミナドレイン ・体力を干渉するたびに吸収できる。

      :ヘルスドレイン ・魔力を干渉するたびに吸収する。

      :ウィークサイン ・弱点を見抜くことができる。

      :アサルトブレイク ・強烈な一撃を放つ。

      :コンヴィンスデッド ・何でも納得させることができる。

  存在コスト:1800

  再生P:11000P 』


「……、凄く当たり前みたいに反乱状態で戦ってはる……」


 俺は戦いが終わった映像を見て呟いた。


 戦いの内容についても色々と言いたいことはあるのだが、まず、あまりにも自然に反乱状態で戦っていることについて問いたい。

 32階層程度じゃあ、そんな大した実力は出せないはずなんだ。


 特にエリンは600Pの種族で、マキナやセラ達よりも随分格下の種族。

 低階層のマイナス補正をより多く受けてしまう。


 ……いや、なんかこれさっきも言ったなっ。


「またまた徹頭徹尾、反乱してるじゃないの……」


 戦いの内容についても色々と言いたいことはあるのだが、やっぱりもう、それしか出て来ない。


「おお、お帰りエリン、お疲れ」

「ローズ先輩、ただいま帰りました」


 すると、宴会じょ――、玉座の間にエリンが帰ってきた。


 長い黒髪を髪留めでまとめた、清純そうな女性は、先ほどまで激しい戦闘を繰り返していたとは思えないような風体と、満足気な顔をしている。


 エリンはそのままテクテクと、伸びをしたりしながら俺の元まで向かって来ると、俺が何の映像を見ていたかを確認し、言う。


「わたしはあんな酷い女じゃないんです、王様なら、信じてくれますよね?」

 そんな風に、目を潤ませながら。


 そう言った後は、もう何も言わず、どこにも行かず、俺の傍で、もし信じてもらえなかったら、なんてことを思いながら、心配そうに俺の方を見て。


「あー……、エリン」

「は、はい……、なんでしょう?」


 数秒の沈黙の後、俺はエリンに呼びかけた。もちろん内容は、反乱して戦ったことを問い詰めるため、ダンジョンマスターとして信じられないと言うためだ。

 いけない行いをしたなら、その分の信頼を失う。これが世の中の常。

 しかし、そう思って呼びかけた俺の声に反応したエリンは、目を潤ませていた。


 ちょっと顔を赤くし、上目遣いで見て、目が合えば逸らして、また合わせて、たまに涙を零しそうになるのを、拭いたり。

 だから、俺は、こう言った。


「さ、最高の、戦いだったぜ。ありがとうエリン」

 多分すんごく、くしゃっと崩れた笑顔で、感謝を、伝えた。


「そりゃそうよねぇ、分かってましたよ王様。それにしても、ちょっと疲れちゃったわぁ。あの男の子達、みーんな必死な顔して、本当に面白くて。わたしついつい、はしゃぎ過ぎちゃって」

 エリンは、再び体を上に伸ばしながら、俺の感謝にそう伝える。


 ……こんな、……こんな。

 ほ、本当は、怒られなくてホッとしているんだろう? 俺には分かる、俺には分かるぞ、大丈夫だ、エリン、俺には伝わっているっ。


「カノン、ケナン、お疲れだったな。エリンももう帰ってきているぞ」


「はいっローズ先輩、不肖カノン、ただいま根性で帰って参りました。エリンも、ナイス根性っ」

「ただいまですわ。エリン、なんや自分、ツヤツヤしとるんとちゃう?」


 そうですよー、当たり前じゃないですかぁー、と俺の頬をプニプニ突いていたエリンに、戦闘を終え玉座の間へと帰ってきたカノンとケナンが、手を振って声をかける。

 するとエリンも、俺にあまり見せることのない、いつもとは違う微笑みの表情で2人を見ては、俺の手の甲を指先でなぞり、軽く握って、スルスルと滑らせるように離しながら、そちらへ向かって行った。


「やっぱり人との戦いが一番萌えるわねぇ。あ、そうだ、今アリス達がお風呂入ってるみたいよ」

「そうかっ。ではアタシ達も行こうっ、あの3人も良い根性を発揮したのだろう、労わねばっ」

「労うかあ、何してあげようかなあ、御褒美は……」


 3人は、パーソナルスペースなどどこ吹く風とでも言うような距離にまで近づいて、ニコニコ笑ってお喋りしながら、玉座の間から出て行った。


 うんうん、勝って良かった。

 あんな笑顔が見れるんなら、本当に勝って良かったと思う。


 思う気持ちはあります。


 けれど、うん。


 俺は、目の前に出しているいくつかの映像の内、現在戦闘中の干支階層の映像に目を移す。

 干支階層への侵入は、時間差で行われているため、エリン、カノン、ケナンの3人は終わってしまったが、残る6人の所はまだまだ終わっていない。


 だから俺は――。


「次に見る子は、反乱していませんように。反乱していませんように」


 そう祈って、次の子の戦いを見守る。


 それが、まさか叶わない願いだとは、この時の俺には、知るよしもなかった。。……いや薄々は感じていましたがね。

お読み頂きありがとうございます。


こちらも、読んだことのある話でございます。しばらく続きます、申し訳ありません。

どうかお付き合い頂けると嬉しいです。


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